![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72532094/rectangle_large_type_2_318482913bbb1d99b76bf3a4c037b94a.jpg?width=1200)
これ以上シンプルにするのは無理っしょというほどシンプルな問題解決法
フォレスト出版編集部の寺崎です。
ある日、中尾隆一郎さんと進行中の企画についてZOOMで打ち合わせしていたときのことです。中尾さんとは6万部を突破した『最高の結果を出すKPIマネジメント』の著者です。
打ち合わせもそろそろお開きかな・・・というとき、中尾さんからこんな発言が飛び出しました。
中尾さん(以下N)「あ、ところで寺崎さん。ちょっと話逸れるけど、いまこんなん作ってるんです。画面共有しますね」
寺崎(以下T)「おー、なんでしょうか?」
PC上で共有された画面にはこんなパワーポイントの資料が表示されていました。
N「これね。ほら、ボク中尾塾っていう経営者向けの塾をやってるでしょ」
T「はい」
N「参加する経営者はみんなそれぞれいろんな問題を抱えてるんです。で、塾ではそれに対するアドバイスをしていくんだけど、それこそ業種はバラバラ、扱う商品も全部違うっていうのに、全部このやり方で問題解決ができちゃうよねっていうのが最近わかったんですよ」
T「現状把握、解釈、介入、感情の保留……なるほど(どういうこと?)」
N「シンプルでしょ?でね、いまちょうど塾に参加してる3社があって、3社ともこのステップで問題を解決した事例があるんです。これを書籍にできませんかね?」
これって結局KPIマネジメントと同じでは?
ホントはもっとあっちいったり、こっちいったりと議論があったのですが、ざっくり再現するとこんな感じの会話でした。
最初はいまいちはっきりイメージできなかったのですが、想像をめぐらすうちにピンときました。
現状把握⇒解釈⇒介入
この3ステップって、中尾流KPIマネジメントの真骨頂である「CSF(Critical Success Factor=最重要プロセス)」を特定して「KPI(Key Performance Indicator=最重要プロセスの数値目標」を設定して業務改善していくやり方の「抽象度高いバージョン」なのではないか・・・と。
KPIマネジメントにおいては、まず「KGI=ゴール」を設定します。そして、そのゴールに到達するために改善・強化すべきものが「CSF(最重要プロセス)」です。
そのCSFの「KPI(最重要プロセスの数値目標」を設定するのが中尾流KPIマネジメント。
中尾流KPIマネジメントにおける「CSF」とは「組織でもっとも弱いところ」です。ネックレスのチェーンのたとえでよく説明されるのが・・・・
「ネックレスで一番弱い部分はどこだと思いますか?」
これに対するよくある回答が「ネックレスを止める部分」なのですが、じつはこの回答は間違いなんです。
正解は
「ネックレスのいちばん弱いところ」
「なんじゃそりゃ!あたりまえやん」
そうなんです。
中尾流KPIマネジメントの源流にあるゴール理論では「組織の弱い部分を強化すれば全体が強くなる→次に弱い部分を強化すると→さらに全体が強くなる」を繰り返します。
最初の「問題の切り分け方」で9割決まる
さて、最初に戻ります。
「現状把握⇒解釈⇒介入」の3ステップのうちの「現状把握」はまさに「弱い部分の特定」です。
目の前にある「問題」のどこが「弱い部分」なのか、つまりどこが「改善すべき課題」なのかを特定するのが「現状把握」です。
そして、この「改善すべき課題」を特定するための「現状把握」が最も重要なプロセスだと中尾さんは説きます。
なぜならば、ここを間違ってしまうと、後ろのステップがすべて見当違いになってしまうからです。
じゃあ、その「改善すべき課題」を特定するにはどうすればいいのか?
「KKD(勘・気合い・度胸)?」
いやいや、ありえないですよね。
「ロジックツリー?」
ロジックツリーは一見して論理的ではあるのですが、MECE(漏れなくダブりなく)という思想がやっかいで、かえって「課題」を特定しにくくさせます。
では、どうすればいいか。
「問題」から「課題」を切り分ける方法はたった2つ
やり方はたったふたつしかありません。
(1)プロセスで分ける
(2)マトリックスで分ける
これだけなんです。
拍子抜けしてしまいますよね。
拍子抜けしてしまうほどシンプルだけど、個人の問題解決から組織レベルの問題解決まで、幅広く応用できる問題解決法をまとめたのが中尾隆一郎さんの最新刊『世界一シンプルな問題解決』です。
このメソッドがめちゃくちゃ使える代物であることは、累計2万5000もの問題解決のケースから抽出した最適解であるという事実がなによりの証拠です。
ちなみに、多くのビジネスパーソンは「問題」を目の前にすると、ついついそれをすぐに「解決」しなければいけない、しかも解決できるビジネスパソこそが優秀だと考えがち。
じつはこれ、ぜんぜんNGなんです。
「問題」には「課題」として解決すべき問題と、むしろ解決してはいけない問題があるのです。
「どういうこと?」
そう思われた方には、次回の投稿で「問題と課題は何が違うのか?」についてご紹介したいと思います。これ、私も眼からウロコだったので、めっちゃタメになるかと思います。
ご期待ください。
▼関連記事はこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?