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【フォレスト出版チャンネル #35】フリートーク|2021年ビジネス・メディアトレンドを予測する

このnoteは2021年1月1日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。


働き方・日常が変わると、ツールも変わる!?

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める今井佐和です。本日は、新年ということでフォレスト出版が独断と偏見で2021年を予測するということでお送りしていきたいと思います。本日も昨日に引き続き、素敵なスペシャルゲストをお呼びしています。 フォレスト出版編集部の森上さんとフォレスト出版デジタルメディア局の渕野さん、中原さん、そして同じくMCの渡部さんです。よろしくお願いいたします。

一同:よろしくお願いします。

今井:昨日は「2020年流行ランキング」ということで紹介させていただいたんですけれども、本日は同じく日経トレンディさんの「2021年ヒット予測ランキング」を基にフリートークを繰り広げていきたいと思います。ちなみに2021年ヒット予測ランキングの1位が“無人駅&辺境グランピング”、2位が“多視点スポーツ観戦”、そして3位が“ビヨンド副業”、そしていろいろとその下に30位まで続いているんですけれども、皆さん何かこの中で気になったキーワードありましたか?

▼日経トレンディ「2021年ヒット予測ランキング」
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00380/00001/?i_cid=nbpnxr_parent

森上:そうですね。3位の“ビヨンド副業”。ちょっと意味がわからないんですけど……。本業を超えちゃうとかそういった意味なんですかね? 渡部さん知ってますか?

渡部:“ビヨンド副業”はもはや本業なんじゃないかと……。僕も全然知らなくて。

森上:僕も初めて聞いたんですが、これ調べてみると、地域とか……。

渕野:そうですね。地方創生とか。都心で働いていた人が副業では地方の長野だったりで、農業だったりとか、地方創生に携わったりというような形での働き方をしていると。それをやっていると、どっちが本業かわかんなくなるみたいな。いろんな職業を持つワーカーになるのかなって。

森上:なるほどね。ワーケーション×本業・副業と境目がなくなってくるのかな。

渕野:そうですね。中原君とか何かある?

中原:「ワーケーション」はどうですかね。僕のまわりに大手企業を辞めてキャンピングカーで旅しながら働いている人がいるので、1つのワ―ケーションなのかなと思っていますし、その彼がグランピングという言葉をよく言っていましたね。

渕野:社内でも鳥垣さんとか軽井沢に移住して、そっちでフォレストに出社してって感じですね。

森上:9位に“長野のテレワーク”。まさに軽井沢ですね。

渕野:軽井沢だったり、諏訪湖っていう。聖地でしたっけ?

今井:はい! (諏訪湖は)テレワークの聖地と言われている(笑)。

渕野:(笑)。テレワークの聖地があの辺りに。鳥垣さんはもう1年前とかに著者さんから移住したらいいよみたいに言われたんですけど、そのときは軽井沢とはまた別の岐阜の街のところとか、結構聖地っぽい、知る人は知っているのかもしれないんですけど。

森上:やはりそのあたりってWi-Fi環境を自治体レベルでちゃんと整えてくれているとか、そういうところなんですかね。だから、9位の長野のテレワークで、白馬の話とかも出ていたりとかしますので。

渕野:国とか県で、そういったワークスタイルを手助けするようなサービスも結構増えているっていうのを、テレビでもちらほら見たりしますね。

森上:そうですよね。これ、定住とか、そのあたりがどんどん変わってくるってことですよね。出勤とか。そういったものがすべて変わっていく。その中でどうやって提供していくかとか。我々からしたらね。そこから逆算して考えていくことが重要なのかなと思って。

渕野:やっぱ関連してトレンドが入っていますね。13位だったら“バーチャル出社”とかは、まさにそれですよね。

渡部: 働き方が変わってくるということはあるかもしれませんね。

森上:結構入っていますよね。働き方系は。

渕野:例えば、21位は体を鍛えるのはジムだったのが、“自宅暗闇バイク”に変わっていく。

森上:そうですね。働き方系というか、そのあたりが結構入っていますね。コンテンツとしてどうやって提供できるか。それに派生したコンテンツが生まれてくるかもしれないですね。

渕野:働き方が変わったり、日常が変わるとツールも変わるのかなって。きてるものでは“スーパーアプリ”とかですね。

森上:25位。“スーパーアプリ”って、何なんですか?

渕野:記載では、日常生活のあらゆる場面で活用できる統合的なアプリはスーパーアプリと呼ばれていまして、例えば中国のウィーチャットやアリペイですね。インドネシアのゴジェック、ウーバーみたいなところから始まったやつとか、シンガポールグラブなどが、スーパーアプリですね。アプリって欧米から生まれた感じがあるんですけど、スーパーアプリは、アジアからすべて生まれているっていうことなんですね。

森上:確かに、中国、インドネシア、シンガポール、全部そうですね。

渕野:じゃあ日本はどうかって言うと、LINEが統合されてそういったスーパーアプリを超えられるかっていうのがネット上で出ていたりしますね。

森上:注目されているんですね。確かにスマホの中でアプリの統合とかしてもらえたらうれしいですよね。ユーザー側からすると。

今井:そうですね。「これを使うと、この機能が使えなくて」とか、同時でいろいろと使いたいのに「不便だ!ギャー」ってよくなっています(笑)。

渕野:スマホの画面にアプリがいっぱいありますよね。

今井:そうですね。気づくと10個ぐらい立ち上がっているっていう。

渕野:だから、それが1個で済むみたいな。

今井:それは便利ですね。

渕野:そうなってくると、まず朝起きたら例えばウィーチャットとかで、「モーメント」って言うニュースフィードを確認して、通勤中にはそのウィーチャット内でゲームを楽しむ。その後、暇があったら友人とのグループチャット、でランチのときはウィーチャットペイで支払ってという感じで。で、仕事終わりの映画・レストランの予約もウィーチャットで済ませて、移動もタクシーをウィーチャットで……。すべてがウィーチャットの中にあるっていう。そういうスーパーアプリの中での生活圏内の人が続々と増える流れが起きる。

「D2C」がさらに加速して起こる変化とは?

森上:なるほど。これでまた加速するってことでしょうね、そのあたりが日本国内でも。僕が他に気になったのが“マイクロD2C”。佐和さん “マイクロD2C”のことをチラッと。

今井:そうですね。まずD2Cとは「Direct to Consumer」っていう略で、小売店とかの仲介業者を介さずに自社サイトで物を販売するっていう方法のことなんですけれども、リアル店舗を持たないでオンライン上ですべて完結しているようなものですね。
実は私今年の4月か5月くらいのちょうど緊急事態宣言が出されたあたりに、Facebookのグループで“コロナ支援訳あり商品情報グループ・分け合い”っていうグループがありまして、今は36万人も人が集まっているようなグループなんですけれども、地方とかでお店とかホテルとか、そういったところに卸していて、個人には普段売ってないんですけど。卸している先がもうイベントしませんとか、縮小して、食べ物が余ってしまっていて賞味期限が決まっているから、もう捨てるしかないみたいな。せっかく思いを込めて作ったのに捨てちゃうなんてっていうようなことで……。じゃあ、それを一般の人に分け合いということでやりましょうというような感じのグループだったんです。普段売ってない一般の人たちに売れる。一般の人たちもすごく良いA5の肉みたいなのを安く買えたりとか、お互いにwin-winみたいな形のグループでかなりこれは流行ったなあっていう印象があります。

森上:なるほどね。それが加速して。D2Cっていうビジネスモデルはここ数年で普通にされていますけど、マイクロというのがついていることによって、それがまたよりいっそう加速していくって感じですよね。個人でもね。買うことも売ることもできると。D2Cに関しては2021年の3月、4月くらいにはうちから本が出るのでね、その当たりを今注目しているのですが、これがよりいっそう加速していくとなると、すぐ改訂版を出さなきゃいけなくなるんじゃないかと(笑)。そんな感じがしていますけど。このD2Cってビジネスモデルは本当に今注目されていますよね。

渕野:そうですね。CMでもBASEだったり、よくやっていますよね。

森上:これって食べ物とかばかりではなく我々が売っているようなコンテンツでのD2Cというのは年々加速している感じはしますか?

渡部:僕らが扱っているような教育系情報コンテンツっていうのはたぶんもっと進んでいたんじゃないかなと思っていて。で、このD2Cがどんどん加速していくということは誰目線で見るかによって違うなと個人的には思っています。消費者視点で見たらいいなと思うんですけど、商品を売っている側からすると非常に驚異だなと思っていて、数年前からうちの代表の太田宏がずっと言っていますが、「ネットが進めば進むほど、中間にいる人たちが必要なくなってくる。売る人と買う人が直接つながる世界になっていく」と言っていたと思うんですけど。自分たちがどんな価値を提供するかと。

森上:なるほどね。いわゆる著者さんと読者さんが直接つながれる関係になりますよね。

渡部:そうですよね。それはもうここ何年かでずっと進んでいる流れで、僕らに何ができるのかということを考えるべきところですよね。

森上:なるほどね。存在価値というか。

渕野:今まで、企業はお金を投下してそういった技術を買ってコンテンツやサービスを提供できていた。個人の場合はそこまでお金を出すのが難しかったのが、そのハードルが取れちゃって、間に入る人がいなくても、システムなどがすべてをやってくれる。しかも、お金がかからないことが多くなったので。

森上:編集者とかプロデューサーって職業も、その存在価値、一緒に並走してもらえる人の価値がすごく問われるな、と。我々の仕事もすごく問われるなと思ったし、それに対しての付加価値がないと、意味がなくなってしまうなと。

渡部:教えたい人と知りたい人が直接つながるっていう環境がもう情報系のビジネスだと完全にスタートして、どんどん進んでいる感じがしますね。中原さんはどうですか?

中原:今の話で言うと、セミナー講師の方がもう我々フォレスト出版のようなプロデューサー集団を使わなくても、個人で勝手に売れるようになってしまったというのはよく感じていて、その存在意義を考えるってところもありますね。特にビジネス系の著者さんって、リテラシーが高い方が多くて、Spotifyとか、BASEとかすぐ使えてしまうんですよね。なので、一人でできる。その一方で、スピリチュアル系の著者さんとかだと、そういうのは面倒臭くて嫌いとか、ITツールが苦手でわからないとかだったら、そういうものを任せるって意味で、うちのデジタルメディア局に頼ってくれる場合もあるんですけど。そういう意味で言うと、ただの作業屋さんだと、まさに価値がなくなってくるってことはすごく思いますね。

森上:出版の世界でも電子書籍だったら個人で出せるじゃないですか。出版社で編集者と一緒に紙の本を作ります、電子書籍を作ります、となると、どの編集者と組むのか、著者さんが選ぶ時代になってくるのかなと。その流れがよりいっそう加速するなと体感的には感じていますね。

第19位ランクイン「個人ラジオSNS」から見た、音声メディアの可能性

今井:そうすると、D2Cというかたちだったり、教材も編集者やプロデューサーを通さずに、個人でどんどん売っていく時代になると、やっぱり発信していくことが大事になってくるのかなって思うんですけど、19位に“個人ラジオSNS”っていうのがランクインしていますが、こちらいかがでしょうか?

森上:まさにVoicy(笑)! Voicyのこと言っているんじゃないのかなと思ったんですけど。 これは本当に個人の方ができたらすごいですよね。音声メディアの可能性は、うちのVoicyもたくさんの方に来て頂いていろいろお話していただきましたけど、“ながら”っていうか、もう視覚でのインプットから、音声・耳での聴覚からの “ながら”インプットの時代に入ったということなんですかね。一般的な人たちにとっては。

渡部:そうですね。はい、あの今思い出しましたけど、フォレスト出版はオーディオブックを相当昔からプッシュしているんで(笑)。

一同:(笑)。

渡部:音声学習の重要性をかなり伝えてきたはずなんですけど。

森上:そうですよね。

今井:一歩先をいってきましたね。

森上:一歩先だと早すぎるんですね。半歩くらい先じゃないとお金にならない。

渕野:2000年になる前から。

今井:2000年になる前から! ということは、20年以上前からってことですか?

渕野:そうですね。96年設立からですので、2000年前後あたりからそうですね。

森上:渕野さん、カセットテープ時代から知っているんでしたっけ?

渕野:いや、(その時代は)私はまだいないです。ちょうどテープで出していたものをCDに替えている時期ですね。移行期で、テープの音声をCDにして、それをわざわざ社内で焼いていました。ジャケットのデザインからすべて自分でやって、何百って作っていました。あまりにも徹夜になるから、さすがに外注に(笑)。ようやくちょっと経って倉庫ができて発送業務をアウトソーシングっていう流れですね。

渡部:まさに、そういうことは会社じゃないとできなかったと思うんですけども、音声でのコンテンツ提供が誰でもできる時代になったってことですよね。

森上:ほんとにそうですよね。その苦労、何だったんだって感じですよね(笑)。まあ、いろいろと発信できる時代になった、と。Voicyさんも配信希望者がすごく多いらしいですけど、これ、YouTubeみたいにいろいろと膨らんでくるんじゃないかなと思っていますが、渡部さんどう思います?

渡部:前回の放送でもお話していたんですけど、やっぱり音声メディアの特徴があって、“ながら”で聞ける、でも聞いてみないと内容が一切わからない。なので、すごく広くっていうよりは、狭いけど、深いファンを作るみたいなところが向いているのかなっていう話はしていたんですね。そういう意味だと、僕らがやっているような教育情報コンテンツって、めちゃくちゃマッチしてるなあっていう感じが個人的にしています。

森上:なるほど。中原さんはどうですか?

中原:そうですね。今の渡部さんの話を聞いて、確かにハッとしたんですけど、YouTubeとかはエンタメがまず広がって、その後、教育系がだんだん増えていくみたいな。YouTubeはじめとして動画系ってそうだと思うんですけど、音声系って最初から教育コンテンツが多いなというのは今聞いていて思いましたね。

渡部:ライバルって音楽だなって思っていて、例えば通勤中に音楽聴くのが大好きですっていう人からその時間を奪って、教育コンテンツを聞いてもらうということだから、まあその辺がライバルなのかなと個人的に思うんですけど。

森上:確かに可処分時間の取り合いですよね。今は完全にゲームやYouTube動画もろもろ含めた視覚系のもの、noteや電子書籍とか、紙の本などの文字のコンテンツ間での奪い合い。オーディオブックなどで聴覚の世界でも、(可処分時間の)取り合いが始まると。

渕野:さらにスーパーアプリだけで過ごすとなると、他の音声メディアとかすべて競争になってくるというか。また、新しい展開を頑張らないと、ってなっていきますね。

森上:2021年のこの予想、19位に“個人ラジオSNS”が入っていますが、2021年のヒットランキングにちゃんと入るかどうかを注目したいですよね。Voicyをやらせてもらっている身としてはね。

渡部:はい。それではここまで好き放題話して参りましたけども、2021年丑年もフォレスト出版チャンネル”知恵の木を植えるラジオ“、メンバー全員でリスナーの皆さんに役立つ内容を届けていきたいと思います。毎週月曜日は中原さんとお届けしているコンテンツビジネスとダイレクトレスポンスマーケティングについて引き続き放送してまいります。その他、フォレスト出版ならではのゲスト、編集者、著者ではないとわからない情報などお届けしていきたいと思っております。1月4日から通常の放送を再開致しますので、また楽しみにお待ちいただければと思います。それでは、今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。

一同:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)



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