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#316【ゲスト/仕事術】社会人2年以内までに身につけたい「分ける」技術

このnoteは2022年1月26日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。


要領の悪い人、ミスが多い人に共通して足りないスキル

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める今井佐和です。今回は素敵なスペシャルゲストをお呼びしています。経営コンサルタント、研修講師として1万人以上の経営者、ビジネスパーソンを指導した実績を持つ吉田英憲さんと、フォレスト出版編集部の貝瀬さんです。吉田さん、貝瀬さん、よろしくお願いします。
 
吉田・貝瀬:よろしくお願いします。
 
今井:吉田さんはフォレスト出版から、『仕事が速くてミスしない人がやっている「分ける」仕事術』という書籍を出されていらっしゃいます。さっそくですが、吉田さん、自己紹介をお願いできますでしょうか?

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吉田:はい。はじめまして。吉田英憲と申します。私は、福岡、広島を中心にヒトサクラボという会社で社員研修であったり、経営コンサルティングの代表をしています。簡単な経歴を申し上げますと、私は学校を卒業して初めに入った会社が日立製作所という電機メーカーでした。入社当時は、そこでコンピューターの営業をしていましたが、東京の本社に異動になりまして、経営企画であるとか、市場調査の関連の仕事をしておりました。今から14年前、32歳のときに日立を辞めまして、独立をして中小企業向けの経営コンサルタントとして、九州をはじめとして広島などで活動しています。
 
今井:ありがとうございます。ちなみに、今は経営コンサルタントとして独立されているということだったんですけれども、具体的にどのようなお仕事をされていらっしゃるんですか?
 
吉田:はい。独立当初は中小企業のコンサルティングということで、売上アップであるとか、利益確保、会社の仕組み作りなどのさまざまな経営コンサルティングを行なっていました。その中で、クライアントの社長から「吉田さんの方でいろいろとやってくれるのはありがたいんだけど、社員の底上げをしたい」と、こういったニーズがありまして、「社員の方にいろいろと教えてやってほしい」というところから、知識であるとか、スキルといった人材育成のお話をいただきまして、7年前から研修講師も併せて行なっております。おかげさまで、今では中小企業、中堅企業限らず、大手の一部上場企業であるとか、自治体等で、さまざまなジャンルの研修を行っています。
 
今井:ありがとうございます。そんな敏腕経営コンサルタント兼、研修講師でもあると吉田さんなんですけれども、今回出版された『仕事が速くてミスしない人がやっている「分ける」仕事術』。貝瀬さん、こちらの本はどのような経緯で生まれたんですか?
 
貝瀬:はい。コロナ禍の影響で、最近は新卒、第二新卒といった若い人がリモート勤務で、ほとんど出社しないで、オンラインでお仕事をすることが多くなっていて。これまでであれば毎日会社に行なって、日々、いろんな人と触れ合いながら仕事を覚えていけたんですけれども、そういったことが非常にやりづらくなったと。確かに研修もオンライン化していたりするんですが、企業さんによってはそこにコストをかけられないところも多いんじゃないかなと。今の若い人って、先行きが見えない時代とか言われていて、不安だったりするし、おまけのこのコロナショックで、「仕事をどうやって覚えるのか。スキルすら身につけられないじゃん」みたいな、心配になっている方が多いのかなと。あるいは企業さん側、例えばチームリーダー、マネージャーが若い子にもっと仕事を教えたいんだけど、それもままならないということなので、仕事のすごく基本的なことを解説する入門書を作りたいなとずっと思っていました。それで、さまざまな仕事における1番基本的なことって何かなと考えたら、「分ける」だと。とにかく分けて考える。大きな塊の仕事を小さく分けると。そうすることで、はじめて段取りが組めたりとか、仕事をこなしやすくなるんじゃないかと。で、「分ける」で何かできないかなと思って、ネットでいろいろとリサーチしていたところ、吉田社長が「分ける」をテーマにしたkindle書籍を出されていたんですね。さっそく購入して読んだところ、非常にしっかりした内容だったので、それをベースに、これは紙の書籍でいけるんじゃないかと思って、ご相談して構成案を作って、企画を提案して、それが採用となり成立したと。そういう経緯でございます。
 
今井:ありがとうございます。そうすると、仕事の基礎がわかりやすく詰まっているという本になると思うんですけれども、吉田さんのほうから今回の本のコンセプトですとか、大まかな内容ついて、簡単にご解説をお願いしてもよろしいでしょうか?
 
吉田:はい。本書でも書いていますけども、「分かるは分ける」、こういった言葉があるのをご存知でしょうか。実は、これは教育の世界で言われている言葉です。はじめの「分かる」、これは理解することといった意味合いです。後半の「分ける」は分解する、分類するといった意味合いです。これをまとめると、「物事を何らか理解できているということは、何かしらの分解とか分類ができている」ということです。これは日立に勤務していた30歳の時に、当時の上司から聞いたフレーズでした。その時は、「そういった言い方があるんだ、面白いな」という程度で、正直、大きな印象や気づきはありませんでした。ただ自分が独立して、研修講師とかコンサルティングの仕事をしながら、「分かるは分ける」という大切さに次第に気づくようになりました。前いた会社と違って、いろんな業種、業界の経営者の方であるとか、社員さんのお話を聞くと、仕事ができていらっしゃる方って、無意識的、もしくは意識的に物事を分けたり、行動している一方で、逆に仕事にややつまずいていらっしゃるなという方は、この分けることをあまり意識していらっしゃらないなという事に気付きました。しかもこの分けるっていうのが、役職とか経験とか、関わっている仕事、関わっている業界、さらには年齢、学歴に関係なく、若い方でも身につけてらっしゃる方は身につけていらっしゃいますし、仮に身につけていない方でも、何歳からでも身につけることが出来る事に気が付きました。そういったことを数年前から私が考えている中で、本書は、私が研修講師として、またはコンサルティングの中でお伝えしている「分ける」ということについて、基本的な内容をまとめています。先ほど、お話があった通り、貝瀬さんから「kindle本を本にしたい」と言われまして、本書は主に若手のビジネスパーソンをメインとしつつも、若い社員に仕事を教える方、先輩とか上司の方にも読んでもらえるような構成にしています。特に若手のビジネスパーソンが仕事で使われると思われる2つのこと、報連相、報告の部分と段取り。こういったビジネスシーンを中心に、実際にこの「分ける」というのをどういうふうに使っていくのかというのをまとめています。もちろん、それ以外のビジネスシーン、例えば、自分の企画を上司に提案するとか、お客様に提案するとか、また自分が抱えている、もしくは自分の部署が抱えている問題をどう解決するかといった場面での解決方法も掲載しています。ちょっと踏み込んでお話をしますと、企画提案の場合ですと、提案内容そのものだけではなくて、現状であるとか、その提案の背景、そして提案の狙い、目的、さらには実行した時のリスクを分けて相手に説明したり、また問題解決の場合は、考えられる要因をいくつかに分けて絞り込みを行なって解決に向かっていくとか。実際の仕事の場面でも使えるような実践的な分ける活用法をご紹介しています。
 
今井:ありがとうございます。「分かるは分ける」、私も耳にしたことがあるんですけれども、こんなに深い意味があるんだと、今ちょっと胸を打たれているところでした。ありがとうございます。今回は「分ける」というのがテーマなんですけれども、なぜ「分ける」をテーマにしたkindle本を出していたんですか?
 
吉田:はい。先ほどお伝えした通り、私自身が研修講師とかコンサルティングをしていて「分ける」大切さを痛感していました。なんとかこれがまとまった本ってないかなと思って、先ほどの貝瀬さんではないですけど、私自身も分けることに関して類似本をいろいろと探していました。正直、なかなか見つからない状態で。だったら自分が考えていたことを何かにまとめて知ってもらいたいなと思って、kindleで自分で出版することを思いつきました。ただ、若手向けということもあって、文章ではなくて、漫画で読めるようにしました。
 
今井:ありがとうございます。今回なんですけれども、単行本として改めて「分ける」を解説するにあたって意識したこととかはありますか?
 
吉田:はい。kindle本と同じように、まずは若手の方、入社2年目から4年目の方を意識した内容は変わらないところでした。kindle版は、先ほど申し上げた通り、全部漫画でしたけれども、貝瀬さんからのご提案もあって、右ページに文書、左ページに図解ということで、漫画と同じ様に読みやすさを保ちながら、漫画の限界と言いますか、表現できていない詳しい解説だとか、読み手の方にも腹落ちするような内容、さらには活用方法を具体的に書いています。そして、若手研修などで学ぶであろう論理的思考、ロジカルシンキングの基本についても踏み込んで説明をしています。
 
今井:ありがとうございます。若い人でもすぐに使えるようなわかりやすい内容が詰まっている本かなというふうに思うんですけれども、吉田さんが執筆する時に1番苦労したのは、どんなことですか?
 
吉田:kindle版の時には、実際に私が研修で話している内容を、漫画の作家さんに見てもらって、それをストーリー仕立てしたということで、私が通常話していることをそのまま漫画にしていただいたようなイメージでした。今回は、自分にとってはじめての本の出版ということでしたので、何をどこまで伝えたら、読者の方に理解だけではなく実践までしてもらえるかなというところで、書き方であるとか、構成だとか、貝瀬さんにアドバイスをいただきながらまとめたのが1番の苦労点でした。
 
今井:なるほど。実際に行動に移してもらえるところまで意図して書かれたということなんですね。
 
吉田:はい。

どんな仕事も「分ける」だけで、スピードと質が劇的にアップ!

今井:ちなみに、読者の方にどういうことを1番伝えたいなとか、どういう行動をとってどうなってほしいなあなんていう思いを込められていらっしゃいますか?
 
吉田:はい。本にも記載していますけども、「分ける」というのは、私は仕事のOSというふうに思っています。OSというのは、WindowsとかmacOSとか、パソコンで使われる、土台となる基本となるソフトのことです。ご存知の通り、土台となるソフトがしっかりしていないと、また最新でないと、WordとかExcelのようなビジネスアプリケーションは動かないですよね。こんなふうに「分ける」力がないままだと、例えば同じ研修を受けても、もしくは上司にいい話、いいアドバイスを受けても、または、大切な知識、情報を詰め込んでも活用することが出来ずに残念な状態になってしまいます。この「分ける」力を身につけて、仕事の仕方、進め方、報告の仕方、書類作成などのアウトプットを変えて、上司や周りの方が一目置く存在になってほしいなあと思っています。そういう方になってほしいなあと期待しています。特に日本では人口が減っているとか、数年前から働き方改革で勤務時間も減っている中で、量というよりも、質を求めないといけない世の中になってきました。我々、一人一人が効率的に仕事をしていくことが、前よりも重要になっていくと思います。それぞれの生産性が上がっていくと、ご自身のパフォーマンスだけでなくて、会社、組織、そして社会にとってもよりよい結果をもたらしてくれるんじゃないかなと考えています。
 
貝瀬:そうなんですよ。吉田社長がおっしゃるようにすべての仕事、これは「分ける」ということから始まります。これは、今回の本のメインターゲットである若手のビジネスパーソンの方には必ず身につけていただきたいですし、ある程度キャリアを積んだ人も、例えば「この仕事どうしようかな」とか、「ちょっとしんどいな」って感じることあると思うんですよね。そういう時は一度立ち止まって、その状況と言うか、全体を分けてみると。それによって、解決、打開策が見つかるんじゃないかと思ったりします。あるいは、「仕事を一生懸命取り組んでいるんだけどうまくいかないな」、「そんなに頭が悪いわけじゃないんだけど、なんとなく要領が悪いなあ」なんて、ご自身のことを思っていたり、あるいはそういう人を同僚とかで見かけると思うんですけど、そういう方っていうのはきちんと分けるっていう部分ができてないケース、これが多いんですよね。これは、吉田社長からお聞きしたことなんですけども。そこで今回の本は、ホワイトカラーの仕事の現場で起きるすべての場面、例えば社内外の人とのコミュニケーション、報連相、段取り、会議の進め方、あるいはプレゼンテーションとか、商談とか、交渉。その時々で、「この時はこうやって分けましょうね」といったことを、先ほどもお話が出ましたけども、右側に文書、左側に図解、見開き単位で、約100項目に分けて解説しています。まさにタイトル通りに、本の中身もきっちり分けられているというところなので、すべてのビジネスパーソンの方が読んで、その日に使える、非常に実践的な内容になっているという自負があります。
 
今井:ありがとうございます。100項目とはすごいですね。おそらくこの分ける技術っていうのは、吉田さんご自身の体験でしたり、コンサルタントや研修講師として、たくさんのビジネスパーソンの方たちを指導された中から生まれたものだと思います。そんな分ける技術が誕生した裏話なども、ぜひお聞きしたいんですけれども、本日はお時間になりましたので、また明日改めて詳しくお聞きしたいと思います。本日は吉田さん、貝瀬さん、どうもありがとうございました。
 
吉田:ありがとうございました。
 
貝瀬:ありがとうございました。
 
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)
 


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