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#393【出版の裏側】他社本研究『ウクライナ人だから気づいた日本の危機』(グレンコ・アンドリー著)

このnoteは2022年5月13日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める、今井佐和です。今回は「他社本研究『ウクライナ人だから気づいた 日本の危機』」ということで、編集部の森上さんと寺崎さんと共にお送りしていきます。よろしくお願いいたします。

森上・寺崎:よろしくお願いします。

今井:今回のこの『ウクライナ人だから気づいた 日本の危機』の本は寺崎さんがお選びになったということなんですけれども、こちらはどんなきっかけで手に取られたんですか?

寺崎:ウクライナ情勢に関して本当に色んな情報が錯綜していて、何を、誰を信じていいかわからなくなったんです。で、「何かいい本はないかな」とAmazonを眺めていた時に、たまたまこの本を見たら、レビューが激アツで、これは面白そうだなと思って。ただこの本、紙の本なんだけど、通常の書店流通している本じゃなくて、kindleか、もしくはプリントオンデマンド、POD・・・。

今井:プリントオンデマンド?

寺崎:うん。プリントオンデマンドって、注文を受けた後に製本して送ってくれるの。

今井:受注販売みたいな感じなんですね。

寺崎:そうね。これも、Amazonのシステムでやっているものなんですけど。僕はkindleでもよかったんですけど、これは紙で読みたいなと思って、PODで取り寄せてみたんですよ。そしたらすぐに届いたんですけど。で、著者がグレンコ・アンドリーさんですね。ウクライナの方なんですけど。私は元々、ウクライナ情勢って、対岸の火事みたいに見ていたんだけど、「もしかしたら、これって日本にとっては他人事じゃないんじゃないかな」って思っていたのがどこかにあって、このタイトルが刺さったんですけど。副題が「ロシアと共産主義者が企む侵略のシナリオ」っていうんですよ。それで、その危惧が当たっているなと読んでいて思っちゃったんですよ。


ウクライナと日本の意外な共通点

森上:これはいつ出されたものなの?

寺崎:これは本としては元々、2019年6月に出ているんですよ。

今井:結構前に出ているんですね。

寺崎:でも、僕も知らなかったんですけど、この段階でウクライナって事実上、ロシアに侵攻されているんですよ。

今井:2019年の時点で?

寺崎:もうウクライナの中では戦争が起こっているんですよ。でも、世界的に勃発したのは最近。それで我々が大騒ぎしているっていうことをこの本で知った。

森上:それって、ウクライナの中でも親ロシア派が住んでいる2つの州、あそこのことを言っているの?

寺崎:そうだと思う。

森上:2019年の時点で侵略されていたっていうことはね。

寺崎:そうですね。歴史的にもロシアとヨーロッパに挟まれた土地っていうことで、大変なんですよね。では、ここで佐和ちゃんにクイズを・・・。

今井:はい!

寺崎:これからある国の特徴を言いますので、どこの国のことを指すのか当ててみてください。

今井:はい。

寺崎:
①国民は平和ボケしている
②軍隊がなくてもいいという論調が強い
③近年、国益を明らかに損なった売国政権を経験している
④外国に媚びた弱腰外交を行っている
⑤愛国者は「ナショナリスト」、「ファシスト」とレッテル貼りされている
これはどこの国だと思いますか?

今井:絶対、日本だと思いますね。

寺崎:そう思うよね!僕も日本だと思ったんですよね。でも、残念ながらそのある国とは、ウクライナなんですよ。

今井:ウクライナなんですか!?

寺崎:そう。で、日本とウクライナって、国防とか、安全保障とか、国家意識、民族アイデンティティの点で、驚くほど似ているんですよ。

今井:確かに。先ほどの特徴が全部ウクライナに当てはまるとしたら、もう完全に同じですね。

寺崎:そうなんですよ。ウクライナの国民も権力者も日本と同様に全く安全保障について考えていなかったし、軍隊や防衛費は削られっぱなしで、軍人は全然尊敬されない職業。で、ここも共通しているんですけど、集団安全保障や集団的自衛権に対する反対意見も根強かったと。あと、これは僕は詳しくないからわからないけど、ウクライナも日本も外国のスパイが活動し放題でしたと。

今井:日本もスパイ天国なんですね。

寺崎:そう言われているみたいね。で、ここまで日本と似ているウクライナは今、どうなりましたか、ということで、戦争になりました。

今井:そうすると日本も戦争にならないとは言えないということなんですね。

寺崎:うん。

森上:これ、2019年の時点で戦争になりましたと書いてあるの?今回のウクライナ侵攻の前の話を言っているの?今回の話?

寺崎:それはちょっとわからない。

今井:もしかしたら、ウクライナ紛争は2014年のことのかもしれないですね。クリミア危機っていうのがあったので。

寺崎:そうだ。クリミア危機だな。

森上:なるほど。確かに色んな話があるよね。分かりやすいところで、日本はアメリカの傘がある中で、どこまで救ってくれるのか問題とか、どこまで動いてくれるのか問題とか。だから、そのあたりっていうのは色々と議論されるべき話ではあって、もう無視はできなくなってきているよね。

寺崎:そう。で、ウクライナも日本と同じで、どこも攻撃せずに、どことも敵対しなくて、平和国家でみんなと仲良くしたいと公式に言っていた。それを実証するかのように、核兵器を全部なくして、非核三原則を発表して、大量に持っていた兵器をほとんど処分した、にも関わらず、ウクライナは平和でいられなかったと。

日本の核シェルター保有率は0.02%

森上:まあ、そうだよね。憲法の話とかも絡んでくるからね。デリケートな話ではあるけど。まず無視はできなくなってきているっていう話だよね。でも、日本とウクライナで唯一違うなって思うことが1つだけあって・・・。

寺崎:何?

森上:シェルターがあるか、ないか。

寺崎:ほー。

森上:これ、結構気になっていて。たまたま何かの記事を見たんだけど、日本のシェルター保有率は0.02%。で、中立国を謳っているスイスが100%も核シェルターを持っていたりとか、アメリカとか他の国も全部持っているのに、日本だけシェルター保有率0.02%。

寺崎:その0.02%ってきっと官邸でしょ?

森上:国会議事堂の下にあるって言われている(笑)。あのくらいのレベルだと思うよ。例えば地下鉄をシェルターにするにしても、日本の地下鉄って都心部にしかないし、地下鉄に国民がウワーって入っていったらどうなるのとか。想像すると怖いよね。こっちが何もしなかったとしても、向こうが一方的に喧嘩をしかけてくるっていうか。そうなった時にどうやって命を守るのかって、もうなすすべがない状況であることは確かだよね。ウクライナでさえ、シェルターはあるんだぜ。

寺崎:太平洋戦争の時の防空壕ないの?

森上:防空壕(笑)!防空壕なんて危険だから。

寺崎:そっか。やべーな・・・。

森上:ほんとびっくりした。ウクライナって、地下シェルターはあるんだ!って思った。日本はないもん。

寺崎:日本はそういう意味では本当に攻撃されるっていう想定を一切していないから。

森上:そうね。

「第二のウクライナ」に日本が陥る危険性

寺崎:この本にも書かれているんだけど、ウクライナに対して用いられたロシアの共産主義的やり口っていうのは、今、まさに中国から日本に対してやられている。そのもっとも顕著なのが、沖縄の尖閣諸島。沖縄は第二のクリミアになりかねませんって。

森上:それはウクライナ人の著者が言っているわけね。

寺崎:そう。今、ウクライナで起きている戦争は、日本にとって非常に参考になると。同じ轍を踏まないためにどうすればいいのか、ウクライナが実例を示しているんだけど、残念なことに日本のメディアはそういう視点が一切欠けていると警鐘を鳴らしているんですよ。

森上:実際、そうだよね。すごく嫌な時代になったなと思ったけれども、相手あってのことだからねっていうところだよね。いくらこっちが正義を振りかざしてもっていう。

寺崎:そうそう。「憲法第九条がありますから!」って言っても、ミサイル打ち込まれたら終わりだもんね。

森上:「核シェルター作りません」って。でも、それだけは作っておいた方がいいんじゃないって本当に思うけどね。

寺崎:見てみるかな、核シェルター(笑)。

今井:(笑)。

森上:核シェルター見てみて(笑)!自宅用の売っているらしいよ。

寺崎:とある著者さんが、この間言っていたのが、「これから中国が日本への大豆の輸出を禁止したら、味噌、醤油、あらゆるものがなくなる」と。「自給自足して、2年分のフリーズドライの食糧を備蓄した」って言っていました。

現代の戦争はテクノロジーが国家を超える

森上:いやー、そういう時代だよね。そういう意味では、911の戦争の時と、今の戦争ってまたちょっと違う感じ。

寺崎:そうですね。

森上:それこそ例のイーロン・マスクが通信網を開放してあげる(※現在は廃止)っていうさ、たった1キロがウクライナを救っちゃう・・・、救っているとは言い切れないけど、相当な影響力があるわけじゃない?あの1キロがだよ。それはそれですごくざわざわする。

寺崎:現代の戦争って感じだよね。

森上:そう。1つの会社がそこで仕切りだす。イーロン・マスクが悪いことをしているとか、そういうことではなくて。そういう時代なんだなって思って。テクノロジーが国家を超える。

寺崎:そうね。

森上:俺はあの話を聞いた時にちょっとざわっとしたよ。

今井:Twitterもトランプさんのアカウントを停止したり、一企業が国家の代表アカウント停止とかっていうのもまた同じような匂いを感じますよね。

森上:そうなの。それこそイーロン・マスクが、Twitterを買収しかけているじゃん。4月25日の時点だけど。あれだって何が狙いか分かんないよね。ウクライナ問題をきっかけに色々とざわつくと言うか。

寺崎:そうね。いわゆるGAFAの倫理規約とかね。アムネスティ・インターナショナルがGoogleとか、Facebookの広告に対して、問題だってことで。

森上:人権侵害ね。EUとか、今は結構取り締まっているって聞くし、色々な問題が噴出している感じ。それで、日本の周りは今、すごいことになっているじゃん。ロシア、北朝鮮、中国、台湾有事。

寺崎:しかも、今って認知戦争って言われているじゃない?ロシアがフェイクニュースをどんどん流すから、そのフェイクニュースに踊らされちゃっているとか。もう本当に何が正しいのか。トランプの時もそうだけど、本当に真実なのか分からない。

今井:そうですね。一次情報に触れないで情報に振り回されてしまうみたいなことが起こっていますよね。

森上:だからそのあたりも含めて、今回のウクライナ戦争を機に色々と考えるところがありますよね。安全保障を含めてね。

寺崎:「ウクライナから一旦逃げればいいんだ」って言っていた人がいましたけどね。

森上:(笑)。

寺崎:「戦争が終わったら、また戻ればいい」って。同じことを日本で起きたら言えるのかって。

森上:そうだよね。軍事ジャーナリストが言っていたよね。「ウクライナは陸続きだけど、日本が攻められるとしたら周りが全部海だから、空と海での戦いになる」と。

寺崎:日本は神風があるから。

森上:(笑)。

寺崎:そんな感じですかね。ちょっと話が取っ散らかっちゃいましたけど。

POD(プリント・オン・デマンド)の可能性

今井:冒頭でもおっしゃっていたPOD、プリントオンデマンドって面白いシステムですよね。

寺崎:そう。うちからも最近、テスト的に出しました。やり始めています。

今井:そうなんですか!

森上:やっぱりスピード感とかも全然違ってくるので、PODのよさってありますよね。

寺崎:実際に本としてもちゃんとしているんですよ。

今井:そうなんですね。個人的にはkindleはKindleで本棚のスペースを取らないので好きなんですけど、紙の本で手に取った方が頭の中に情報として入ってくるので、紙だとすごくうれしいなっていうのはあるんですけど、絶版だとやっぱり紙の本がもう手に入らないってことがすごく多いので、このPODってすごいいいなーって思いました。

寺崎:いいですよね。僕もそう思います。選択肢があるっていうのはいいよね。

森上:そうだね。Amazonのその辺のサービスはすごいなと思いますね。

今井:ということで、他社本研究のお話でした。本日ご紹介したのは、『ウクライナ人だから気づいた 日本の危機』という本でした。こちらのnoteの記事のURLとAmazonのリンクを貼っておきますので、ご興味がある方はぜひお手にとっていただけたらと思います。本日は編集部の森上さんと寺崎さんにお越しいただきました。どうもありがとうございました。

森上・寺崎:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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