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M&Aの仕事をしたいなら

フォレスト出版編集部の寺崎です。

フォレスト出版は年俸制のため、毎年4月には年俸交渉があります。編集者の場合、「担当した書籍の売上げ」が成績になるため、評価基準はシンプルです。

ただ、目先の数字を立てることだけに専念すると、中長期的・将来的な収益源を仕込むことができないため、「数字には表れない仕事」=インビジブルな労力も実はたくさんあります。

したがって、定量的な数字+定性的な評価=年収という感じでしょうか。

ところで、「民間給与実態統計調査」(国税庁)によれば、日本人の給与総額(給料+手当+賞与)の平均値は「532万円」だそうです。統計基準によって上がったり下がったりするのですが。

平均年収が500万円前後として・・・気になるのが「年収が高い職業」ですよね。毎年「東洋経済オンライン」で発表されている「平均年収『全国トップ500社』最新ランキング」はご存じでしょうか。

これ、野次馬根性でいつも見てしまうのですが、ここ数年、年収ランキングの王者キーエンスを抜いてトップに君臨しているのが、企業のM&A仲介業「M&Aキャピタルパートナーズ」という会社です。

そのほか、9位の「ストライク」、14位の「日本M&Aセンターホールディングス」もM&A仲介業、M&Aアドバイザリーの会社さんです。

M&A業界の企業が平均年収ランキング上位の常連にあることがわかります。

このことの背景にあるのが・・・企業の事業承継問題です。

創業社長が引退したものの、会社を継ぐ後継者がいないため、他社に売却するという事案の件数がハンパなく増えているそうです。

実は私が以前在籍した出版社も創業社長が引退することになり、副社長が引き継ぐのか……と思いきや、某PCメーカーに〇〇億円で売却したケースがありました。その後、副社長が社長になりましたが、オーナー社長ではなく、雇われ社長だったので、いろいろ大変そうでした。

そうした「企業の買収・合併」の間を調整して、アドバイザリーフィーを稼ぐのがM&A仲介業ですが、とにかく動く金額が莫大なうえに、売る側・買う側の両方からアドバイザリーフィーをもらえるために売上げも大きなものになるのかと想像されます。

こうした時代背景をバックグラウンドに「平均年収『全国トップ500社』最新ランキング」のトップに君臨するわけですが、こうなると各業界のトッププレーヤーたちがここを目指してくるのは当然の流れ。

ところが・・・M&A業界のこと、M&Aアドバイザーの仕事内容、求められる資質、転職にまつわる事情などなど、まとまった情報を得られる本がほとんどありません。

もちろん、WEBを検索すれば断片的な情報は得られますが、紙の書籍、電子書籍のような形では存在しません。

そこで企画しました!ドーン!

カバー

日本M&Aセンターさんに上記の事情を説明したうえ、電子書籍で書いてもらえないかとご相談したところ快諾。企画からスピーディーに実現した企画でした。

※紙の本ではなくkindle限定です。

「M&A業界に転職したい!」と考える人にとっては、たった980円で得られる内容としては「安すぎる」と思われるはずです。

本記事では特別に「はじめに」を全文公開します。

はじめに M&Aの仕事をするということ

 2008年4月、リーマンショック直前でM&Aが活況に沸いている時期に、私は中堅・中小企業のM&Aプレーヤーとしてキャリアをスタートしました。
 実はその前、学生時代には、IT企業向けのインターンシップ派遣・新卒人材紹介の事業を行っていました。取締役として関連会社を設立したり、仕事のために東京に住み、京都の大学に夜行バスを使ったりしながら5年間通い、非常に充実した日々を過ごしました。
 そんな学生時代に、「M&A業務を通じて企業の成長と発展に貢献する」という日本M&Aセンターの使命を見て、私の中で激震が走りました。
「この仕事は報酬がゼロでもやってみたい!」と感じ、入社することを決めたのです。
 子どもが「サッカーが好き」「野球が好き」というような、そういう純粋な“好き”という気持ちです。その気持ちは今も変わらず、「自分が日本で1番M&Aが好きだ」と思っています。
 振り返ってみると、2008年の入社当時、年間のM&A件数は2,300件程度でしたが、2021年には4,200件を超えました(レコフM&Aデータベースのデータ参照)。
 日本M&Aセンターの売上高も入社前の2007年3月期の26億円から2021年3月期で347億円と、10倍以上になっています。
 当時、中堅・中小企業のM&Aの世界を中心に活動していた日本M&Aセンターでは、PEファンドへのEXITは年間1件あるかどうかで、IT業界のM&Aもほぼ成約がない状況でしたが、それも10数年経ち大きく変わりました。中堅・中小企業のM&Aの世界でも、アジアを中心とする海外M&Aの扉が開かれ(私と同期のメンバーが立ち上げました)、ファンドへのEXITやテック系のM&Aは急増しています。
 さらには、バトンズをはじめとするインターネットマッチングプラットフォームを利用した小規模M&Aも主流になりつつあります。
 日本のM&Aはここ十数年で格段にレベルが上がり、一つの産業として発展しました。といっても、日本M&Aセンターはまだ創業30年しか経っておらず、歴史の浅い業界です。次の10年で、さらに大きく変わっていくのではないでしょうか。
 つまり、M&Aの世界に新たな革新をもたらす人が数多く必要とされているのです。
 M&Aの仕事は、素晴らしい経営者の方々と真剣に対峙でき、また、多くの人に多大な影響を及ぼす仕事です。
 「至誠力行(しせいりょっこう)」という言葉があります。何事も最後まであきらめることなくやり遂げる強い精神力を養い、人にも自分にも常に誠実に、高い志を持ち続けられる、そんなみなさまのチャレンジをお待ちしています。

株式会社日本M&Aセンター
取締役 渡部恒郎

読者限定無料プレゼント「ベテランM&Aプレーヤーが語るココでしか聞けない4つの話(動画)」

さらに!

著者の渡部さん、中村さんにお願いして「ベテランM&Aプレーヤーが語る、ココでしか聞けない話」という動画を収録。ご購入いただいた読者への無料プレゼントをご用意しました。

こちらのダイジェスト版をご覧ください。

繰り返しとなりますが・・・

M&A業界に入りたい学生さん、「M&A業界に転職したい」と狙う各業界のプレーヤーの方々にとっては必読のテキストです。


『M&A業界で働く!』目次
【第1章】今なぜM&Aが注目されているのか
【第2章】M&A業界の主要プレーヤー
【第3章】M&A仲介の仕事とは
【第4章】M&A業界で活躍するために必要なこと
【第5章】M&A業界に未経験から挑戦するためには

購入者無料プレゼント
特典動画「ベテランM&Aプレイヤーが語るココでしか聞けない4つの話」
【著者プロフィール】
渡部恒郎(わたなべ・つねお)
株式会社日本 M&Aセンター 取締役
株式会社バトンズ 取締役
京都大学経済学部卒業。学生時代に起業を経験の上、2008年新卒2期生として日本M&Aセンター入社。2008年から2015年までの8年間で最優秀社員賞を3度受賞。M&Aプレーヤーとして、100件を超えるM&Aを成約に導き、中堅・中小企業M&AのNo.1コンサルタントとしてM&A業界を牽引してきた。業界再編M&Aの第一人者。
M&Aのプロフェッショナルファームとなる業界再編部を立ち上げ、わずか3年後、11名で売上29億円の部署に育て上げ、2019年には同社内で最大の部署となる。管掌していた業種特化事業部は、同社内において顧客満足度が圧倒的なNo.1となった。業界上位に入る企業の成長支援・業界構造の変化に対応するM&Aに取り組んでいる。トータルメディカルサービスとメディカルシステムネットワークのTOBは日本の株式市場で最大のプレミアムを記録した(グループ内再編を除く)。
2020年同社最年少で取締役に就任。当時、国内の時価総額1兆円以上企業における最年少の常勤取締役となった(2020年11月30日時点)。早稲田大学商学部招聘講師。著書『業界メガ再編で変わる10年後の日本――中堅・中小企業 M&A が再編の主役だ』(東洋経済新報社) はAmazon総合1位のベストセラーとなった。近著は『会社を売る力』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

中村健太(なかむら・けんた)

株式会社日本M&Aセンター 人材戦略部兼営業開発部部長
大阪大学理学部物理学科卒、2005年新卒1期生として日本M&Aセンター入社。情報開発部、金融法人部、大手金融法人部を経て現在人材戦略部部長。M&Aプレーヤー(コンサルタント)として15年間、80件以上のM&Aを手掛けた。20年4月より、「人材ファースト」をテーマに人材戦略部を立ち上げ、社員の成長と会社の発展に注力している。


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