【フォレスト出版チャンネル #39】ゲスト|令和時代の必須スキル「マーケティング思考力」の鍛え方
このnoteは2021年1月7日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
書籍『マーケティング思考力トレーニング』誕生のきっかけ
今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティーを務める今井佐和です。今回は素敵なスペシャルゲストをお呼びしています。ブランディングテクノロジー株式会社執行役員の黒澤友貴さんとフォレスト出版編集部の貝瀬さんです。よろしくお願いいたします。
黒沢・貝瀬:よろしくお願いします。
今井:さっそくなんですけれども、黒澤さんはフォレスト出版から『マーケティング思考力トレーニング』という書籍を出されているんですけれども、黒澤さんから簡単に自己紹介お願いできますか?
黒澤:はい。皆さんはじめまして。黒澤と申します。先ほどご紹介いただいたとおり『マーケティング思考力トレーニング』という書籍をフォレスト出版様より(2020年)2月に出させていただいきました。本業はブランディングテクノロジー株式会社というところで、中小企業向けのマーケティングとかブランディングの支援をするという仕事をしています。10年ぐらいマーケティングの仕事をしていて、マーケティングの戦略を考える力みたいなものをもっと世の中に普及させたいなと思って“マーケティングトレース”というマーケティング思考を鍛えるトレーニングを開発して、それを、今コミュニティをつくりながら世の中に広げるべく、ワークショップをやったりとかイベントを開催したりといったことをやっています。よろしくお願いします。
今井:よろしくお願いします。ありがとうございます。先ほどお話があったんですけど、フォレスト出版から『マーケティング思考力トレーニング』という本を出されているわけですが、こちらのほうはどのような形で企画が生まれたんですか?
貝瀬:はい。編集者なので常にいろいろな企画を考えなきゃいけないと、ただ企画を考えても本が売れないとまずい。ということは、マーケティング思考力を持ってないとまずいなとここ何年も思っていて、実は折に触れて入門書をずいぶん読んだんですね。で、フレームワークもたくさんあるな、と。こういうこととはわかってはいたのですが、実はまったく実務のほうに反映できないんですよね。本のマーケティングを解説している本なんてないんですよ。どうしても経験則とか、業界の中の常識というか、そういうものになんとなく……。理論もないことはないんだけど、どうしても勘に頼る部分が大きくて、マーケティングを学ぶと、もうちょっと理詰めで考えられないかなって思っていろいろ調べていたんです。ただ、よくわからない。
そんなある日、黒澤さんがnoteでお書きになっている「マーケティングトレース/マーケッターの筋トレ」っていう記事がたくさん集まっているページを見つけまして、それがどうやらコミュニティ化しているんですよね。
読んでみると、実際の企業様の成功事例とか(たくさん紹介されている)。当然、それはそのとおりじゃないんだけど、「そのマーケティング責任者になったつもりで考えてみました」と言って、実際フレームワークの使い方、こうやって使うんですというのがすごくわかりやすく解説されていると。これはおもしろいなと思ってずっと読んでいると、そのコミュニティの参加者もずいぶん多い。黒澤さんのフォロワーは当時で27,000人ぐらいいて。じゃあこれもう本にしちゃうのが一番いいだろうと。自分のマーケティングの勉強にもなるし、おもしろいから売れるだろうと。そういう半ば公私混同的に企画をしてしまいました。
今井:欲しい情報をおもしろく解説してくださる黒澤さんを見つけて企画になったということだったんですね。
貝瀬:自分の読みたいものをつくりました。
マーケティングトレースって、何?
今井:なるほど! では、さっそくなんですけれども、先ほど“マーケティングトレース”という言葉があったんですけれども、なかなか聞きなれない言葉だなって思う方もいらっしゃるかと思いますので、黒澤さん、“マーケティングトレース”の解説をお願いできますでしょうか?
黒澤:はい。“マーケティングトレース”という言葉は自分が作った造語なので、おそらくほとんどの人は聞いたことがないと思います。マーケティングは、売る仕組みを作るとか、何か商品を世の中に出すときに、売れ続ける仕組みをつくるというものになりますが、トレースというのは、「なぞる」という意味です。デザイナーとかがUIトレースとかっていう言葉を使っているんですけど、いいデザインの作品をなぞって、それを自分のものにする、真似するみたいなものがトレーニングとして確立されていて、“マーケティングトレース”というのは、優れた企業や成長している企業のマーケティング戦略をトレースする。それをやることで、いい戦略とはなんなのか、売れる仕組みってどうなっているのかを自分のものにするトレーニングになります。
今井:ちなみに、その“マーケティングトレース”っていうのは、なぜそれを思いついたんですか?
黒澤:ありがとうございます。もともと私がこのマーケティングの仕事10年ぐらいやっているんですけども、デザイナーとかエンジニアとかの職種と比べると、マーケティングってあんまり基本トレーニングがないというのがすごい課題だと感じていたんです。マーケティング戦略を考えるのは、すごく特別な人みたいな見られ方をしている。ただ、考える型はあります。で、それを学ぶ場っていうのがすごいお金を出して、MBAとか大学院行ったりとか、そういうのをやらないと学べないものになっているので、もっと日常の中で誰でもできるトレーニングがこの業界にもあったほうがいいなと。それで、この“マーケティングトレース”っていう、誰でも日常の中でできるトレーニングを作ろうと思ったところですね。
今井:なるほど、なるほど。日常でも広めていきたいっていう思いでコミュニティを作って広めていっているっていう感じなんですかね?
黒澤:そうですね。
「マーケティング思考力」は全業種に必要なスキル
今井:ちなみにコミュニティはどんどん大きくなっていらっしゃるかと思うんですけれども、今、コミュニティの方ではどのような活動をして、実際にどんな成果が上がっていたりするんですか?
黒澤:このマーケティングトレースのコミュニティ、Facebookのグループだと今9000人弱ぐらい参加していただいているんですけども、何をやっているかというと、“マーケティングトレース”を体験できるワークショップを月に2~3回、いろいろな他の団体でやらせていただくときもあるんですけども、月に何回かミートアップを開催しています。で、“マーケティングトレース”のやり方を学ぶ、実際にやってみて皆と共有するという体験の場を作っています。
参加者の方たちはまだマーケティングの仕事をしていないっていう方や、会社の都合でマーケティング部署に配属を突然された方とかもいらっしゃいます。そういう方々がマーケティングって、何から学べばいいのかわからない、何から考えていいのかわからないっていう問題を最初にこのマーケティングトレースをやることで、その戦略の作り方を学ぶ。いきなりマーケティング戦略を作ってほしいって言われても、わからないじゃないですか、どう考えていくのか。なので、そこに成功している企業から学んで、それを自分の仕事に活かすみたいな形で。参加者の方々のマーケティング戦略を考える仕事がスムーズにいっているみたいな事例が結構増えてきているかなと思っています。
貝瀬:黒澤さんがおっしゃったように、やっぱり戦略、フレームワークをどうやって訓練したらいいかわからないという方は多いと思います。それを“マーケティングトレース”という手法、具体的な企業、製品等を使って、それを自分で繰り返しなぞるというか、戦略を自分でシミュレーションするわけですね。ただ、黒澤さんのところにいらしている方、マーケッターになった方だったり、マーケットになりたいって方が多いんですけど、実はこれからの時代、マーケティング思考力っていうのは、あらゆる業種の方に必要になってくるスキルじゃないかと思っております。
今井:ありがとうございます。そんなマーケティング思考力を育てるメソッド、“マーケティングトレース”なんですけれども、本の中では「基本的な4つのフレームワークを利用する」とあるのですが、そのあたりも詳しく解説していただきたいのですが、ちょっと今日はお時間が来てしまいましたので、また明日改めて詳しくお聞きしたいと思います。黒澤さん、貝瀬さん明日もどうぞよろしくお願いいたします。
黒澤・貝瀬:よろしくお願いします。
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)
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