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#280【ゲスト/ライター】好きな仕事が途切れない売れっ子ライターが心掛けていること

このnoteは2021年12月9日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

専門家の言葉をわかりやすく伝える「ブックライター」という仕事

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティーを務める今井佐和です。本日は「好きな仕事が途切れない売れっ子ライターが心掛けていること」ということで、素敵なスペシャルゲストをお呼びしています。ブックライターの林美穂さんと フォレスト出版、編集部の杉浦さんです。どうぞよろしくお願いいたします。

林・杉浦:よろしくお願いいたします。

今井:では、売れっ子ライターということで、林美穂さんの自己紹介をお願いいたします。

林:お恥ずかしいですが、はじめまして林美穂と申します。私は普段、主に単行本のライティングをすることが多くて、最近はブックライターと、自分を名乗る時にそういう単語を使ったりしてるんですけれども、それってなんだろうと思う方が多いと思うんですが、よく単行本だったりすると、お医者様であったり、医学用語をたくさんご存知だったりもするんですが、一般の方にわかりやすく書きづらいとか、大変ご多忙で本1冊を書くお時間がないという方だったりがいらっしゃったりするんですけれども、そういう方のライティングのお手伝いをしたりするのに、入ったりするんですね。そういうのってゴーストライターって思われると思いますし、実際にそうなんですけれども(笑)。
ゴーストっていう言葉の響きが、ちょっと胡散臭い感じもあって、ブックライターっていうふうに名乗って広めている方とかもいらっしゃって、「それはいいな」と思って、そう名乗ったりしています。そもそも欧米では、もう20年ぐらい前から、ゴーストライターっていうのはあまり使われていないそうなんですね。例えば、コラボレイティブライターって言ったりだとか、そういう感じで、向こうは個人の尊厳だったり、権利っていうものをしっかり主張するっていうのがあるので、それを隠さない方向になっているそうなんですけども、日本もそのうちそうなるかもしれないななんて今は思っています。

今井:ちなみに美穂さんがライターとして、手掛けた本で、何かご紹介できるものがあったら、是非教えていただきたいんですけども。

林:そうですね。PHP研究所さんから出ている、アーユルヴェーダ医師の蓮村誠先生と、お料理研究家の青山有紀さんの共著の『からだを整えるアーユルヴェーダ式 毒出しベジべんとう』って言うレシピ本だったり、宝島社さんから、同じく蓮村誠先生なんですが、『毒をためない食事法』っていう健康本であったり、あとは同じく宝島社さんの最強の開運術研究会とか、すごい引き寄せ研究会っていう、色々な開運マスターの方に取材をして、開運法を分かりやすく説明するシリーズがあるんですけれども、それであったり、あとは服部みれいさんと呼吸家の加藤俊朗先生の共著の『恋愛呼吸』ていう単行本で、こちらは対談のインタビューをまとめているんですけども、そういうのに入ったりしています。

今井:ありがとうございます。今、お話を聞いて、実は私、アーユルヴェーダにハマった時期がありまして。

林:そうなんですか!

今井:はい。「アーユルヴェーダだったら、蓮村先生の本がすごくわかりやすくて、いいよ」なんて、お勧めされて、何冊か買って読んでいたんですよ。まさに『毒をためない食事法』は愛読書です。

林:わー!嬉しい!ありがとうございます!

今井:まさか美穂さんが書いていらっしゃった本を私は読んでいたんだって今、ちょっと震えていました(笑)。

林:ありがとうございます。

今井:素敵な本をありがとうございます。やっぱり専門家のお医者さんの言葉をわかりやすく一般の方に伝えるっていう、橋渡しみたいなところを美穂さんが大きく担っていらっしゃるんだなって話を聞いていて、思いました。

林:わかりやすく伝えられるといいなとは、いつも思っていることなんですけれども。

フォレスト出版で担当した書籍たち

今井:ありがとうございます。ちなみにフォレスト出版では、美穂さんと杉浦さん、どんなかたちで書籍に携われたんですか?

杉浦:そうですね。では、ちょっとこちらは、私からお話します。美穂さんなんですけど、私以外の編集者からもすごく引き合いがあって、本当にたくさんのフォレスト出版の本を手掛けてくださっているんですけど、ライターさんとしてはクリス・モンセンさんの『生き方は、選べる。』だったりとか、最近出た『新版 呼吸の本』の谷川俊太郎さんと加藤俊朗先生の対談をまとめてくださったりしています。あと、執筆協力とか編集協力というかたちで、永田兼一さんの『聴きながら眠るだけで7つのチャクラが開くCDブック』、あと佐藤由美子さんの『シンクロちゃん』ですね。こちら、結構売れた本になりますね。

今井:『シンクロちゃん』も美穂さんが!

杉浦:そうですね。永田兼一さんの『聴きながら眠るだけで7つのチャクラが開くCDブック』もすごく売れましたね。あと、私と一緒にやらせていただいたのが、大井幸子さんっていう金融の方になるんですけども、こちらの『お金を増やしたいなら、これだけやりなさい!』っていう本だったり、あとは吉岡純子さんの『日本人こそ、宇宙にお願いすればいい。』など、本当にたくさんやってくださっていて、すごくフォレストの売り上げに貢献してくださっているライターさんです。
で今回、美穂さんにお声掛けさせていただいたのは、最近ビジネス書で、『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』だったり、『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』など、他社さんなんですけど、ライティングや文章術の本がすごく売れているので、それで今回、売れっ子ライター美穂さんのお仕事の秘訣だったりとか、そういったところを伺えたらなと思ってお声掛けさせていただきました。

ライターが取材で気を付けていること

今井:ありがとうございます。おそらく、Voicyのリスナーの皆さんも、自分で独立して稼いでいきたいですとか、そういう方はやっぱり書くっていうことがすごく大事なことになっているかと思いますので、美穂さんのお話を楽しみに聞いていただけたらと思います。では、早速なんですけれども、ライターさんと言っても、色んなライターさんがいらっしゃるかと思うんですけれども、美穂さんの書く時のライティングスタイルっていうのは、どういったかたちのものになるのでしょうか?

杉浦:そうですね。じゃあ、私から(笑)。一緒にやらせていただいていて、本当に美穂さんはすごく著者さんのことを研究して書いてくださっているなあっていうのがよくわかります。って言うのも、著者さんの特徴とか、口癖がすごく原稿に反映されていて、相手のことを見てくださっているなっていうのを思うのと、以前、打ち合わせしている時に、おっしゃっていた言葉で印象的だったのが、「執筆の時っていうのは、水の中に沈んでいって、入り込んで書くんです」みたいなことをおっしゃっていて、それでちょっと憑依型なのかなみたいな。『ガラスの仮面』で言うと、亜弓さんではなくて、北島マヤ。

今井:(笑)。

杉浦:女優で言ったら、大竹しのぶさんみたいな、そういう感じなのかなって思っています。

今井:声優で言ったら林原めぐみさんみたいな感じですね。美穂さん、実際、いかがでしょうか?

林:そうなのかな(笑)。憑依型なのかな。どうなのかなって。自分ではちょっとよくわかってない部分があるんですけど、自分の本ではないと言うか、やはりその著者の方の本を読者様は求めているので、最近はブログであったり、YouTubeをやってらっしゃる著者の方が多いので、私の立場からすると、情報は得やすいですから、そういったところから文体を真似してリズムをもらって書くとか、YouTubeとかだと一生懸命お話されてる方が多いので、そうするとやっぱり口癖とかが出てくるんですよね、本人のポイントと言うか。そういうのを入れ込んでみたりとか、その人らしさが出るような書き方を心がけているっていうところはありますね。
普段は、スタイルとしては取材の前は、そのために、本の目次立てであったり、構成案っていうものをだいたいつくりますけれども、それがしっかりとできていると、それに沿って質問をして、それに応えてもらうっていうやり方は、楽は楽なんですね。ただ自由に本当に思っていることをお話ししてもらうと、その通りに取材が進むことってほとんどないので、そういう時はもうテーマに沿っている、本で伝えたいことっていうのが大体掴めたら、もうあんまり質問とかは、当初考えていたものはほとんど無視して、流れを信頼するようにはしていますね。
あとはお話を色々と聞いていって、取材中に自分の中である程度書けるな、最後のところまでこういうふうに持っていこうっていうところまで、脳内完成をさせるようにはしています。ただ、実際に書く時に、その脳内完成通りにいくとは限らないんですけれど、ここまで言葉がもらえたっていう手応えがあると、書けなくなって止まっちゃうみたいなことはないので、それはここぐらいまでの分量がほしいと言うか、情報が欲しいっていうのは、取材で気をつけているところですね。

杉浦:なるほど。一緒にお仕事をさせていただいていて、「美穂さん、今もう頭の中で流れができたんだなあ」っていうふうに、ちょっと傍から見ていて思う瞬間があります。「もう大丈夫です」みたいな。「オッケーです」みたいな。「大丈夫なんだな、できたんだな」と思って、「じゃあ、あとはよろしくお願いします」みたいな(笑)。
あと、構成とか目次立てって編集者がつくっておいてっていうのが基本かなと思うんですけど、編集者の立場、私がそうっていうだけかもしれないですけど、企画書の段階の構成とかって、著者から実際に話を聞く前に、あくまでも社内で企画書を通すための目的でつくっていたりするので、私の方としても実際に著者の考えとは若干ずれているところがあるんじゃないかとか。企画書の段階でそんなことを言っていちゃいけないのかもしれないですけど。

今井:(笑)。

杉浦:やっぱり直接聞いてないから不安はあるんですよね。だから、ライターさんの方で、完全に私がつくった企画書の構成通りに聞いて、一問一答みたいな感じで取材される方がいて、「大丈夫かな?」ってちょっと思って。確かにそれだったらご本人的には編集者の期待に答えられると言うか、正解のもの渡せるっていうことだったんだろうなと思ったんですけど、それはそれで私は一問一答で、構成の項目案を一個一個つぶしていくっていう感じでやるのは、話にも広がりがないような気がしましたし、想定外の意外な答えとかもこっちとしては聞いてみたいので、そういうところはちょっと余裕を持ってやれるといいのかなとか思ったりしています。

今井:そうすると、美穂さんの取材の仕方だと、編集者も思いもよらなかった答えが出てくるような、そんな感じの取材の仕方なんですかね?

杉浦:そうですね。意外な、「そんなことあったんだ!」みたいな、そういう面白いエピソードがポンっと出てきたりとかして、結構取材が盛り上がるなっていう気がします。

今井:ありがとうございます。こんな素敵なお仕事をされている美穂さんですが、さらにお話を詳しくお伺いしたいところなんですけれども、お時間が来てしまいましたので、明日また改めて詳しく美穂さんに迫っていきたいと思います。本日は、林美穂さん、杉浦さんどうもありがとうございました。明日もよろしくお願いいたします。

林・杉浦:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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