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生産性が高い人は、努力しないですむ方法を考える

まだ新型コロナウイルスがここまで社会を変えるとは想像もできなかった今年の2月下旬、『問題解決力を高める「推論」の技術』の著者・羽田康祐さんと2作目について打ち合わせをしました。

難しめのビジネス書を読まれる方からかなり評価が高い本です。本当にオススメです!

そのときのテーマは、「ビジネスパーソンに一番ニーズのあるテーマとは何か?」について。ビジネスにまつまるさまざまな問題をピックアップしては、あーでもない、こーでもないと意見を出し合っていたのですが、最終的に次のテーマで行くことで一致しました。

「どうすれば、個人の生産性を上げることができるのか?」

働き方改革が叫ばれる中、ビジネスパーソンにはこれまで以上に短い時間で、大きな成果を生み出すことを期待されていましたし、そうでなくても「仕事を早く終わらせたい」というのは、全ビジネスパーソンが日々実感している渇望だと考えたからです。
これには、多くの人が首肯してくれるのではないでしょうか。
さらに、企画検討当時はほとんど意識していなかったリモートワークが一般化した影響で、定性から定量を重視する人事評価の傾向がより高まったと言われています。そうした中で、「個人の生産性の向上」というテーマに対するニーズは、さらに増してきたと感じています。

そうしたコンセプトから生まれたのが、昨日Amazonで発売されたこちらの新刊です。

「生産性を上げるハック」というと、ショートカットキーを覚えてパソコン作業を効率化したり、エクセルの計算を自動化したりなど、小手先のテクニックを思い浮かべる人が多いと思います。たしかに、そうした役に立つ素晴らしいテクニックはたくさんあります。
しかし、本書ではもっと根本的なところから個人の生産性をアップさせるハックをまとめました。
極端にいえば、「無駄なことをしないことが、最も効率的である」「努力しなくてもいい工夫をする」という考え方です。
本書のまえがきでは、次のように記されています。

筆者の同僚に中野くんという「超」が付くほどの面倒くさがりがいますが、「面倒くさいこと」が大嫌いだからこそ、それをモチベーションに「無駄な作業」をなくす工夫をし、生産性を高めています。このように「面倒くさい」という気持ちこそが、生産性向上の武器になるのです。
しかし、「面倒くさい作業」を減らすために「身を削るような努力をする」のは本末転倒です。

生産性を上げるために何かを覚えるのではなく、面倒くさい作業を捨てるというのは、たとえば……

例1:「無駄な仕事を抱えない」ためのハック
【いい人 → 断るスキル】
*そもそも断ることができれば、無駄な作業が発生しない。
例2:「なかなか結論が出ない会議」の生産性を上げるハック
【場の空気 → 決め方】
*最初から「決め方」を決めておけば、結論を迷わずに出せます。
例3:「段取りのスピードを上げる」ためのハック
【処理スピード → やらないこと】
*小手先の処理能力を上げるよりも、やらなくてもいいことを捨てたほうが効率UP。

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上記は全57あるハックのうちの一部ですが、日々仕事をしていて直面する停滞を生み出してしまう【時間・段取り・コミュニケーション・資料作成・会議・学び・思考・発想】という8つのシーンに分けて解説しています。
本書に書かれている内容は、新しいと思えることもあれば、すでに知っていることもあるはず。
しかし、一つひとつ「実践できているか?」と問われると、できていないことが3 ~ 4 割ぐらいはあるのではないでしょうか。また、「知っている」と「できている」の差は大きく、「できている」と「毎回できている」の差も大きいものです。
著者の羽田さんは次のように読者に提案します。

ぜひ、本書をあなたの職場やデスクに置いてチェックリストとして活用いただき、1 つでも多くの方法を試していただければと思います。

図解も多く、1項目をブログ感覚でサクッと読めるので、忙しいビジネスパーソンにおすすめです!

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【目次】
まえがき
第1章 「時間」の生産性を上げる
第2章 「段取り」の生産性を上げる
第3章 「コミュニケーション」の生産性を上げる
第4章 「資料作成」の生産性を上げる
第5章 「会議」の生産性を上げる
第6章 「学び」の生産性を上げる
第7章 「思考」の生産性を上げる
第8章 「発想」の生産性を上げる
あとがき

(編集部 石黒)

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