言葉がわかっているのに、話さない
こんにちは。
フォレストキッズの撹上です。
言葉がわかっているのに、言葉を発しない子の支援について考えてみたいと思います。
例えば・・・
「ティッシュを持ってきて」と言うと、ティッシュを持ってきてくれる。
「りんごを3つ取って」と言うと、「りんごを3つ取ってくれる」
コミュニケーションが取れないわけではなく、意思を伝える手段は、目であったり、クレーン(手を引っ張って、目的を達成させるようにする)、指差しであったり・・・
そもそも言語障害とは・・・
発音が不明瞭である(構音障害)
話すときに詰まったり繰り返したりする様子が見られる(吃音)
ことばの理解や言語概念の形成につまずきがある(言語発達の遅れ)
などの状態を指します。
また、そのために周囲の人とのコミュニケーションが円滑に進まず、子ども自身が引け目を感じるなど、社会生活上不都合な状況にあることをいいます。
と国立特別支援教育総合研究所は言っていますが、言葉の意味をわかっているし、意思疎通もできるのに話をしないケースは、上記の分類には該当しないような気がします。私は言語のプロではないので、臨床から得た感覚ですが。。。
言葉を理解しているが発話がない子どもに対しては、慎重かつ適切な支援が必要となります。このような状況は、選択的緘黙(せんたくてきかんもく)や発達の遅れ、またはその他の要因(話す必要性を感じていないなど)によるものかもしれません。
1. プレッシャーをかけない
一番重要なのに、ついついやってしまうことが発話を強制しまうことなのです。発話を強制しないことが大切です。子どもが発話に対してプレッシャーを感じると、さらに話すことへの抵抗が強くなる可能性があります。子どもがリラックスできる環境を整えてください。
2. 安心できる環境を作る
安全で安心できる環境を提供することが、発話を促す重要な要素です。家庭や保育園・幼稚園で子どもが落ち着ける空間(発話を強要されない環境)を作り、リラックスして過ごせるようにしましょう。
3. 非言語的なコミュニケーションを活用する
発話に代わるコミュニケーション手段として、ジェスチャーや表情、絵カードを使ってコミュニケーションを取ることをサポートします。これにより、子どもが自分の意思を伝えることができ、自信を持つことができます。これができている場合は、「いつか話してくれるだろう」とゆったりとした気持ちで過ごして下さい。実際は、心配で仕方ないと思いますが・・・
4. 言語モデルとしての役割を果たす
子どもの前で自然に話し、言葉のモデルを示します。子どもが発話に興味を持ちやすいように、簡単な言葉や短いフレーズを使って話しかけることが有効です。オノマトペをうまく取り入れてみて下さい。好きな物(例えば、電車が好きでしたら、「ガタンゴトン」)と組み合わせてみるのもいいかもしれません。
5. 遊びを通じた支援
子どもが楽しめる遊びを通じて、言葉を引き出すようにします。ふれあい遊びが有効だと思います。ふれあい遊びは、膝の上にお子様を乗せて音楽に合わせてガタガタしたり、傾けたりやくすぐり遊びなど、本人が喜ぶものを積極的に取り入れてみて下さい。
6. 友達との活動
他の子どもとペアで遊んだり活動したりすることで、発話の機会が自然に増えることがあります。特に、よく話す子どもと一緒にいると、自然に言葉が出てくることもあります。園で過ごしているうちに、言葉が出てきたと言う事例をいくつもみています。
7.発音がしやすい言葉を選ぶ
子どもが発音しやすい単語や音を選んで、徐々に発話の練習をします。例えば、「まま」「ぱぱ」などの簡単な音から始めると、子どもが発話に挑戦しやすくなります。先ほども書きましたが、好きな物とオノマトペをうまく組み合わせてみましょう。
アインシュタインは、3歳になっても言葉を話さなく、9歳になっても、自由にしゃべることができなかったようです。それでも偉大な功績を世に残しています。
「あ」の3原則
あせらない
あわてない
あきらめない
ご不安であることはよくわかります。
でも・・・
「大丈夫!」と思って、子どもとの楽しい時間をお過ごし下さい。
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