grayzone【歌詞】

あの日降ってた雨に撃たれてた君を見ていた

鉄の雨みたいな、そんな刺激の強い言の葉の中

僕には穴が空いてしまう傘しか持って無くて

どんな言葉を掛ければ良かったのか

解(わか)らずに唯(ただ)眺めていた

そんなにも関わらず

泣いたら負けだみたいな顔をして空を見上げてた

何も出来ずに僕は1人佇(たたず)んでいた

それが君の中のsosだって知ってたら

夢中で走って、全身全霊で守ってた

後からの声なんて、自分を守るための言い訳にしか聞こえないけど

きっと、無我夢中で君を抱き締めていた


あれからどう仕様かなんて考えていた

夜なんて思考の内に更(ふ)けて明けてた

今日の君は何事も無かったかのように笑ってた

それで君は良いの?

それで僕は良かったの?

あの日見た君は確実に悲しくて泣きそうだった

あの日、守れなかった君を助けたかったのは偽善か

今、笑ってる君は本当?

僕の中の心は台風が来て、もう土砂降り

雨霰(あめあられ)、荒れに荒れまくってる

これはきっと君の心を泣かせた罰だ


嗚呼、やなこった、こんなウダウダしてるのは

君の声を聞いてる内に

被害者ぶった自分に苛(いら)ついて

君を今にも悪者に仕立て上げようとしてる

何だか自分で自分の足を掬(すく)ってる

ジッと君を見ながら、駄目だ

無茶苦茶でも傘を差さなくちゃ

出来損ないの壊れた傘でも差さなきゃいけない

これが同情なんじゃないし、偽善じゃなきゃないし、この気持ちを何だと言うんだ

あの日の君は確かに僕の中に入って来た

心の中に入って来た


あの日以来、君は虚(うつ)ろな眼で空を見上げてる

まるで鉄壁でありとあらゆるものを遮(さえぎ)っては傷付くのを

怖がって、あと一歩物事に踏み込めないでいる

そんな風に僕には見えているんだ

嘘笑いは本物になりかけてる

そんなものに負けないで

未(いま)だにsos放ってる君の顔が離れなくて夜も寝れない

なのに何も出来ずには僕は傍観(ぼうかん)してる

それが君の中の答えだとしたらどうする?

そんなのは僕が耐え切れないんだ

あの日の僕は何て小さくて憐(あわ)れな生き物なんだ、責めても解決しない

僕の答えは絶対これじゃないことは知ってる


希望失望混じり合ったグレーゾーン

どうすれば良い?日々想いに耽(ふ)けては

あの日負(お)った傷は掠(かす)り傷じゃなくて、深手(ふかで)を負って翼がもがれてた

君が消えてしまいそうだ

今にも確実に僕の前から居なく無くなりそうだ

後悔ばかりが先走って、君を守ることが困難を極めてる

今、泣いてるのは僕だって?

そりゃもう

心の中は槍(やり)が飛んで、突き刺さっている

自分で放った悪態に荒れまくってる

これはきっと君を蔑(ないがし)ろにしてる罪だ


はあ、何てこった、僕がぐじゃぐじゃで馬鹿で

愚かさに嘆いてる内に

君のタイムリミットが迫って来てる

焦る僕の想いが君を追い掛けていこうとする

それはそれは滑稽(こっけい)な御伽噺(おとぎ話)の

ろくでもない王子様のようだ

それでも何でも君に傘を差さなくちゃ

白馬なんかに乗れやしない王子様だとしても

僕のしたいことなんだ、誰が何と言おうとも、今、心より先に走り出した足を認める

君に逢いに行く、あの日生まれた感情論

等閑(なおざり)にしたりしない


これを愛してるとか好きとか言う言葉にも出来るけど

それ以上に綺麗だった

強くて綺麗だった

惚れた腫れたの極(きわ)みで弱みなのか

不完全で報われない想いってやつで

僕は君に恋した

出来損ないの恋をした

それがこの痛み苦味の元(もと)で

僕は今からどうすれば君を助けることが出来るんだ?

君をもう一度泣かせること

まだ君の中には雨は降り続けてる

だって、時々空を眺めては眼を閉じるのはその証拠だって

僕だって推理する

それが問題、難題、課題

レポート用紙100枚の恋文(こいぶみ)

僕の名詞が僕らになる迄、戦うつもりだ

本当の君をもう一度見つける


この不安定な感情じゃ何も出来やしない

君を抱き締められない

あの日の君は僕よりも強くて綺麗だった

その瞳から暗闇が消えるように祈るんじゃなくて、僕が消し去るんだ

灰色の空模様

僕の何よりも強い何重層もの傘で戦いに挑むため

僕は唯(ただ)君の名を叫ぶ

上っ面(うわっつら)じゃ頼りない

綺麗事だけじゃ解決しない

じゃ、何が正しいのか

じゃ、何が間違ってるのか

こんな迷いじゃ、共倒(ともだお)れになってしまう

僕は君にどうなって欲しいんだ?

解(わか)らないけど、不完全燃焼でも

無茶苦茶で無我夢中で荒ぶってやる

結局、僕の傘じゃ遮(さえぎ)れなくて

ふたりして泣いている

そのsosは消しされたか不明確だけど

本当の君を見つけた





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