花【歌詞】

この恋が始まってないのにもう気持ちの中では始まってる

安らぎを感じる限りあなたはいつも私の側にいる

遠くにいても近くにいても

固く結んだ眼であなたの輪郭を描く

その愛しさは赤い花

心臓の身近さで咲く花

心臓に絡まって、ちょっとやそっとじゃ離れない

あなたは私の心の傷にもギフトにも成りうる

救いようの無い夜にあなたを思えば

赤い満月を見てる気分


月明かりの中であなたに手を伸ばす

白く浮かび上がるあなたの赤い頬

愛おしい果実のよう

好きなのね、目が眩(くら)むくらい

その眩(まぶ)しさは一瞬の希望の光

私を空に沈ませる

その浮いた心は声にならないほどに愛しい

私は私を抱き締める

あなたからもらった言葉ごと抱き締める


あなたは私を認識しているかしら

切り取った日常のただ1つかもしれない

けど私はそれでもあなたを見てる

不意に私の言葉を思い出して

私を愛と呼んでくれる日が来るかしら

この想いを見送る日が毎日来るのなら

この想いを沼に沈める日を望む日が来るのなら

この想いに救いはあるのかしら


この恋は私の独り善がりでも気持ちが走り出したから

私はあなたに魅入られる、それだけでほんの少し

笑ったり喜んだり出来るの

瞳孔はあなたを見ようと大きく開く

その愛は私の赤い花

心臓の身近さで絡みつく

心臓に種を撒き、少しずつ芽吹き綺麗な花を咲かす

あなたは私の花に雨を注ぎ、陽を照り付ける

あなたがいれば怖いものなど無い

青空に燦々(さんさん)とする太陽


薄明かりの中であなたを思い出す

空(くう)を切るだけの幻想だけど愛おしい

愛しい日々の重ね

毎日があなたへの喜び、悲しみ

その感情は私を知らない場所へ

連れて行ってくれる

その心は浮足立って、あなたへと向かう

私はこの空間が好き

あなたからもらったありふれた言葉が好き


あなたが笑う、私を見て笑ってるのは

嬉しい日々の重ね重ねの切り取り

そのワンシーンを私の心に留めてる

不意に私の名を思い出して

私を意識して呼んでくれる日が来るかしら

この想いを見送る日が毎日来るのなら

この想いを沼に沈める日を望む日が来るのなら

この想いに救いはあるのかしら

けど今はあなたという愛の種が心臓の身近さで咲く花になってることが愛おしい

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