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『信頼関係を築ける場づくり』【講座レポ⑦】

12月2日(水)、ファシリテーション講座を開講いたしました。
Fo-LABファシリテーション講座もいよいよ終盤!
第7回は藤村 琢己さんによる『信頼関係を築ける場づくり』
講座の様子をお届けします。

Fo-LABファシリテーション講座とは?

私達Foraは、キャリア教育の授業を高校生に提供している団体です。
Fo-LABファシリテーション講座は、学術的な理論や知識だけでなく、
実際に高校で授業を行うことで得たノウハウをもとに作られています。
そのため、ファシリテーションの能力である、下記の2つをより実践的に学ぶことが出来ます。

『場の目的や意図と参加者をつなげること』
『学びやコミュニケーションを促進する能力を身につけること』

Fo-LABは場づくり研究所として、ファシリテーション講座を現在運営していますが、講座の他にも連携講座や深く自分の場でのあり方を学べる機会を準備中です。ぜひ今後も、Foraからの発信をチェックしてみてくださいね。
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本日の講師

藤村 琢己|一般社団法人Fora代表理事

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一般社団法人Fora 代表理事。2011年に中央大学法学部入学後、株式会社アクティブラーニング、NPO法人ISL、一般社団法人全国学生連携機構を経て、2016年に一般社団法人Foraを設立し代表理事に就任。事業統括を行うほか、経済産業省「未来の教室」実証事業など各種協働プロジェクトに従事。

(1)今回の講座での目的

講義が始まる前に、全員で今回の目的を確認しています。
『信頼関係を築ける場づくり』と題された講座内では、下記の2つを身につけること目的としました。

・参加者の目線に立ったファシリテーションとは何かを理解すること。
・信頼されるファシリテーターに必要な要素を理解すること。

「発言」には、必ず「背景」がある。と語る藤村さん。
誰もが安心して発言できる場をつくるためのファシリテーションスキルを学びます。


(2)信頼されるファシリテーターとは?

不都合な真実ではありますが、ファシリテーションにおいては
「どんなファシリをするか」よりも「誰のファシリなのか」が重要であるといいます。
では実際に信頼されるファシリテーターとは何なのか。
普段から思っていることでも、言語化することで改めて理解しましょう。

信頼されるファシリテーターとは?
■理解できる
自分の意見を理解してくれ、
自分の立場、背景なども理解し、引き出してくれる。

■コミュニケーションできる
相手が、自分に対して抱いている誤解を解いてくれ、
自分の代わりに相手とコミュニケーションしてくれ、
自分が気づけなかったことなど発見させてくれる。

■成果を出せる
全体としても、期待したい成果を出すように進行してくれる。

わかっていても、すぐに出来るようになることばかりではないですが、
だからこそ試行錯誤をくりかえし、ファシリテーターが目の前の場に向き合い続けることが重要です。


(3)相手の話を理解するとは?

最も重要な要素は、ラポール形成であるといえます。

■ラポールとは
言語学、心理学用語。
主として、2人の人の間になる相互信頼の関係のこと。
高ければ信頼感があり、低ければ不安・拒絶を感じるようになり
『何を言っても無駄だろう』『関わりたくもない』という気持ちになる

基本的にラポールは、
相手に対する誠意、好意、敬意により築かれるものですが、
特定のコミュニケーションスキルにより、意図的に築くことも可能だと言われています。
また、人によってものの捉え方は様々であるため、
それぞれの世界観に基づいて意味を生成しています(社会構成主義)。

それぞれの考え方を理解して発言できることが、ファシリテーターとして信頼されるための第一歩であるといえるでしょう。


(4)ラポール形成のためのスキル

すぐにできる、相手との会話を促し信頼を築くためのテクニックはこちら。

ペーシング…相手の話し方や状態、呼吸などのペースを合わせること。
ミラーリング…相手の身振りや動作を鉢合わせのように真似ること。
バックトラッキング…日本語では「オウム返し」とも。
相槌…会話中に挿入される間投詞のこと。価値判断が含まれていると良い。(例:素晴らしい、賢い!それはないでしょ…?)
フィードバック…ある方式を補強修正するため、とった行動の結果や反応をみて行動を変化させること。
笑い…話しやすい雰囲気を作る一つの方法として、笑いを含ませる。

スキルだけ身につけて、頭でっかちになるのではなく、
あくまでも『相手に自分が合わせ考えながら行うこと』が重要です。


また、今までは、ファシリテーター側から話しやすい場を作るためのポイントを学びましたが、自分がファシリテーターでない場に参加する時でも出来ることはたくさんあります。その場を作る一員として、ファシリテーターを信頼し、自分の思いを発言することで他の誰かも話しやすい空気を作ることもできます。
話す側も、聴く側も、どちらか一方的に悪いことはほとんどなく、
双方に良い場を作る努力が必要なのです。

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(あさやまゆいさんによるグラレコ)


受講後の感想や学び

受講後に講座生が得た学びや、感じたことをリフレクションフォームを用いてアウトプットしています。リフレクションフォームの中から、講座生の声を抜粋します。

・『相手に合わせる、自分が合わせる』そのために、沢山の手段があることが印象的でした。また、ワークショップを通じて自分の中の不公平性に気づけたため、常に最初は相手の意見を受け入れることが大切だと実感しました!
・信頼関係、すぐに築くのは結構難しいと思います。相手を理解しようとしないと、相手を信頼しないと、理解されない、信頼されない、肝に銘じなきゃな…と強く思っています。

自分自身の課題や更に伸ばしたいスキルにふれるなど、
回を追う事に受講生の学びも深まっていることを感じます。

講座もいよいよ終盤!次回は修了式の様子をお届けします。
次回のレポートもお楽しみに!


▼前回のレポートはこちら!

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