【事例】エンゲージメントを爆上げした伝説の店長の施策とは①
前回はエンゲージメントを高めるためにはグレートマネージャーが必須だということをお伝えしました。
今回からエンゲージメントを高めるグレートマネージャーとはどういう人なのかについてわかりやすく事例で解説します。
トッププレイヤーから脱却し、リーダーになり、チームで勝つ方法を知りたい方には必ずお役に立ちますので、是非最後までお読み下さい。
エンゲージメントとAUショップ伝説の店長
私の先輩で、元auショップの店長をしていたSさんは片田舎の万年負け組のAUショップを、売上げ日本一に導いた経験を持つ伝説の店長です。
この記録をたたき出したのは10年以上の前のことなのですが、彼が出した記録を破るお店はいまだに出てきていないとのこと。
Sさんがその時に実施した方法が、まさに「グレートマネージャー」に求められる要素そのものでした。
今日はSさんの体験をもとにエンゲージメントとグレートマネージャーについて解説していきます。
片田舎の腐店へ異動
当時、Sさんは神奈川の伊勢原というかなり田舎のエリアのAUショップの店長として赴任したばかり。田舎エリアなのでお客様もおじいちゃんおばあちゃんが中心で、当然都会のお店と比べ集客は良くありません。
異動してきた当時の、このお店は「毎日が13日の金曜日だった。」と言えるくらい暗く重い雰囲気だったようで、クレームも絶えず、従業員が疲弊していたそうです。
携帯電話はAUショップより家電量販店で買ったほうが安いこともあり、それでも自店の売り上げにつけるために、なんとか自分のお店で買ってもらわないといけないというお仕事だったそうで、従業員は自分の仕事の意味に疑問を感じやすい環境だそうです。
当時Sさんも20代、店長の経験も浅く、マネジメントの知識もありません。ただ、お店の従業員が辞めてしまうと店長も残されたスタッフも仕事が大変になってしまうので、なんとか辞めさせたくない一心で、そのお店の改善に取り組むことにしたそうです。
小っちゃい質問、大きな効果
そもそもが根アカなSさん、まずはこんなに暗い雰囲気で人が働くのは辛すぎるし、まずは少しでも楽しく働くところから、と思い立ち、最初は周りの人に「働いてる時何が一番楽しい?」とひたすら聞きまくっていたそうです。
しかし、悲しいかな、従業員たちは「楽しい時なんかあるわけないじゃん」「何言ってんだコイツ…」といわんばかりの、怪訝そうな目でSさんをみます。
しかしSさんは諦めません。
その後も「何が楽しい?」「とはいえ、ちょっとでも楽しいことは?」と聞き続けます。
問われ続けると脳に生まれた空白を埋めるため、答えを探し求めるのが人間の脳の修正です。次第に従業員もポツポツと答え出します。
「えー、まあ、、、強いていうなら在庫と帳票がバチっと合ったときは嬉しいですかねー」
とか
「制服のスカーフが可愛く結べた時が、楽しいですかねー。」
「POP作るのは嫌いじゃないですね。」
と少しづつ答えがこぼれます。
「…なるほど、そんなことが好きなのか。」
Sさんの価値観とは全く異なる「仕事の楽しみ」。思いがけないスタッフそれぞれの「密かな仕事の楽しみ」、
Sさんにはピンとこず、「へー…(何それ…)」としか返せないような楽しみもありましたが、Sさんは少しづつでもスタッフの楽しみを増やせるように工夫します。
「在庫と帳票の彼」には在庫管理のお仕事を、
「スカーフの巻き方の彼女」にはスタッフの身だしなみを、
POPづくりが好きなら自由にポップを作らせたり、接客が好きな人には…と、スタッフの「楽しい」が増えるように色々と試しはじめます。
おとづれる節目
この取り組みを続けていくうちに、少しづつですがお店に活気や笑顔が生まれてきました。スタッフの血色も良くなり、少しづつお店が明るくなってきtたのです。そして、このタイミングで、このお店に一つの節目が訪れます。
少し長くなったので今日はこの辺で。
続きは次回に。
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