Jリーガーのセカンドキャリア

人生１００年時代。
プロサッカーの世界では１０年プレー出来れば、かなり優秀な選手ではないだろうか。しかし、
人生のたった１０分の１にしか過ぎないのだ。

この１０年で、その先遊んで暮らせるだけの経済力を獲得して引退できる選手なんて、ほんの一握りだろう。

Ｊリーグといえど、カテゴリーが下がれば所得水準は下がるし、今の生活を維持するのに苦労している選手もいるのが現実だ。

そんな状況であるにも関わらず「サッカーに打ち込んだ」１０年が、「サッカーしかしてこなかった」１０年として大きな出遅れになることすらある。

もちろんプロサッカー選手として培ってきた精神力や適応能力は無駄にはならないが、新たなステージに活躍の場を移す際に、既にそこにいる人たちと比べれば圧倒的な出遅れは否めないだろう。

では、この問題にどう向き合っていくべきなのか。僕自身は今、現役のJリーガーとしてプレーしているが、この先のことはわからない。この、わからない未来のために今出来ることはないだろうかと常に考えている。

現役中に引退後のことを考えることに否定的な意見を持つ人もいるとは思うが、僕はむしろ考えるべきだと思う。全力でサッカーだけに打ち込んでいれば誰かがその後の人生を保障してくれるのか。そんなことはない。

短い選手生活も、その後の長い人生も、全てひっくるめて自分の人生だ。この人生をどう幸せに生きていくか、ということを常に考えなくてはならない。

サッカー選手は練習前には怪我をしないように準備をする。大事な試合のために入念なトレーニングを積む。

では、なぜ引退後の人生には
" ぶっつけ本番 " で臨もうとするのか。

極めて不思議な話だと思う。次のステージへ向けて準備をするべきだ。今から、行動しなければならない。将来を不安に思っていても何も変わらない。幸い、サッカー選手は比較的時間がある。

先日のこの記事でも話したが、トレーニング以外の時間をどう使うかは自分次第だ。僕はここで差がつくと思っている。

普段関わりのないような他業種の人に会ったり、
読書を通じて様々な人の考え方をインプットするなど、簡単なことだっていい。興味のある資格を取ったって良いだろう。イマドキ、資格なんて...って思う人もいるかもしれないが、ボーッとテレビを見ているよりマシだ。

こうやって自分の将来に対してアンテナを高く張っておくだけでも一定の効果はあると信じている。その準備が無駄に終わることだってあるだろう。役に立たないこともあるだろう。でも、確実に心の準備には繋がるはずだ。

引退後に何をしたいか、何が出来るかは選手によって様々だろう。なんだっていいと思う。幸せなら。ただその幸せを掴むためにも今から準備をしようと思う。

偉そうに色々話したが、これは全部自分に向けた戒めだ。漠然と過ごしていた若い頃を後悔している。でも後悔していても変わらない。今を変えることで、この先の人生を楽しみながら生きていけるよう心掛けたい。

特殊な職業だからこそ
頭を働かせて続けて、行動し続けようと思う。

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Ｊリーガーのリアルなお金事情や僕自身の考え方について、知っている範囲でお話ししています。セカンドキャリアに向けても大切なことだと感じています。