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独立|「自分の安売り」が招く短期的利益と長期的不利益

私はBASEを通して自分のECサイトを持っています。

扱っている商品は自信にある焼き菓子を筆頭に今後も様々な商品を提案、販売していくつもりです。

ですが、一般の方から見ると値段が高いかもしれません。

販売している商品のフィナンシェ1つとっても販売価格は320円と決して安くはなく、デパ地下にはもっと安いフィナンシェも売っていると思います。

でも僕は商品の値段を300円以下にはしないと考えています。

それはなぜか、

もちろん原価的にこだわった食材を使っているから高くなるのはもちろんのこと、安売りすると長く安定して安心したものを提供できないと知っているからです。

料理の世界において他社との差別化で一番簡単な方法は値段の安さです。

他店より安くすることでお客様の目を引き、集客を増加させ利益につなげる。

でもこの考え方、将来性がない気が僕にはします。

実際、僕の商品は大体が原価率25%を超えていますし、BASEの手数料や販売に係る梱包などを踏まえるともっと原価率は上がります。

でも、原価率を下げるためにこだわりを捨てて安い材料に変え収益目的で量産することは正解ではないと考えています。

もとより料理人であることでこだわりを捨てたくないこともありますが、

自分の商売を続けていくにあたって利益を出すのは当然ですが、基本的に料理業界はお客様あって存在する世界。

お客様=神様という構図は僕の中にはありませんし、お金を払って商品を受け取るある種の契約を交わしている以上立場は同等だと思っていますが、

購入してもらわないと存続出来ないのが僕が今立っている世界。

それを理解したうえで商品の内容を変えて質を落とし値段を下げるのは人として間違っていると思うし、それがショップとしての今後の信用につながるかは考えなくてもわかります。

ですので、私の提示している値段は、今後もこのクオリティーを維持し、安定した味を追求するためにその都度配合や作り方を見直し、アップデートしていくための費用も入っていると考えて頂けたら嬉しいです。

口に入るものは誰の口でも安心安全の素材であってほしい。

そのためには原材料の選定は気の抜けない工程ですし、素晴らしい材料を使っていく努力とその持続性にはお金がかかります。

きっとその工程をおろそかにしてしまうと安くはなるけど、味も安心も落ちてしまい、きっともう二度と振り向いてはもらえなくなるし、何より自分にとっての後悔が一番大きいと思います。

高度経済成長期に始まった大量生産大量消費文化。

工場を家賃も人件費も安い東南アジアに移し製作コストを安くすることで始まったこの流れは


安い=正義

という構図を生み出し、消費者的には安ければ安いだけ生活が楽になるからと流れを加速させていきました。

でも、服や雑貨と違い直接体内に入るものにもこの考え方を適用させると将来的に大きなダメージを食らうのは自分だし、我が子かもしれません。

食品において  安い=正義  ではありません。

悪でもありませんが、

高いものは良いものではない。良いものを使って作るものは高くなる。

の名のもと、いいものを作っていきたいです。

確かにフィナンシェは少し高いかと思います。

でも僕はそれを食べる自分の娘には素材を安くして嘘はつきたくないし、購入してくれる人にも嘘はつきたくありません。


そう考えてサイトを見て頂けたらと思います。


今後ともよろしくお願いいたします。

2020/3/17





働きたい飲食店を目指して目標に進んでいます。