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【読書日記】まんがでわかる失敗学のすすめ

あなたは他人の成功事例他人の失敗事例

どちらに興味がありますか?

私は他人の失敗事例に興味があります。

おっと!それは大誤解です。

私が他人の成功事例ではなく失敗事例に興味があるのは

失敗事例を分析したほうが成功の再現性が高いからです。

自己紹介が遅くなりました。

初めて記事を読まれる方へ

私はタルイと申します。

飲食店の経営コンサルとキャリアコンサルタントをしております。

今回のテーマは

成功するならば、他人の成功事例よりも、失敗事例を分析しよう!

です。

ではその分析方法について参考になる書籍を紹介しながら解説していきます。

■「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

これは肥前国第9代平戸藩主である松浦清

ペンネーム松浦静山の名で執筆した剣術書『剣談』の一節です。

また故人である野村克也氏の座右の銘としても有名です。

「負けるときは、負けにつながる必然的な要因がある。しかし、勝つときには、どうして勝ったのか思い当たらない不思議な勝ちがある」

と、野村克也氏はこのようにおっしゃてました。

この負けにつながる必然的な要因を分析すると

失敗学という科学的に根拠のある理論・考え方になります。

人は何かを学ぶときに「こうすればうまくいく」という成功の話ばかり知りたがるものです。

確かに過去の成功体験をなぞる道は安全そうに思えます。

しかし成功の面ばかりを「正しいやり方」とし

それを真似しても、その問題以外に対処できません。

今回のコロナ禍のように社会環境はつねに変化し続けてます。

成功と失敗を分ける制約条件も

時代の変化と同様に変化するのが当たり前なんです。

かつて安全だった道が、いま安全とは限らない。

つまりこれからは「成功事例はすべて特殊事例」ぐらいに考えて

情報を見聞きした方が良いと私は提言します。

■【要約】マンガでわかる失敗学のすすめ

今回ご紹介する本はこちら

本書のテーマは「失敗学✖️リーダーシップ論」

企業の不祥事、相次ぐリコール問題……。「失敗を認められない」人が大事故を招く!? 畑村氏監修による、「失敗学」決定版! まんがによるわかりやすいケーススタディで仕事や人間関係がみるみる改善!

マンガのストーリーは途中から「半沢直樹」っぽく展開していきます。

この手の本にしては珍しくマンガ自体も面白い!

【本書の内容】
■プロローグ 失敗なくして発展はない
■第1章 失敗に負けない人になる
■第2章 失敗を分析できる人になる
■第3章 失敗を創造に変える人になる
■第4章 失敗を活かせるリーダーになる
■エピローグ 未来を切り開くリーダーに

監修をされてます畑村 洋太郎氏は工学博士で東京大学名誉教授。

東京電力福島原子力発電所事故に関し

国会及び政府に設けられた委員会の

提言のフォローアップに関する有識者会議で委員もされてました。

まさに失敗学の権威な方です。

この本は「まんがでわかる〜」なのでわかりやすいは事実ですが

一つずつの章の内容が濃すぎるので

今回は「第一章 失敗に負けない人になる」だけ要約して解説します。

好評だったら他の章を解説するシリーズをやりますね。

まず失敗の定義とは何か?

失敗とは、人間の行為が良くない結果につながること

何かに初めて挑戦するとき人間はほとんど失敗します。

誰だってそうです。もちろん私もです。

でもその失敗から学習できれば高みに登っていけます。

フローにするとこちらです。

挑戦 → 失敗 → 学習 → 発展

そして他人の失敗からでも上手に知識を得られれば

自分の失敗を最小限に抑えることができる

これを仮想失敗体験といい

致命的な大失敗を避けることができます。

これこそが失敗学から学ぶ本質ですね。

失敗においてまず最初にやることは

「失敗を認める」ことです。

「成功するまでやり続ければ失敗はない!」

とか考える方もいらっしゃることでしょう。

しかしながら失敗学は失敗を受け入れるところからスタートなのです。

「運が悪かっただけだ...」

これは失敗を認めない人のセリフです。

これでは正しい対処ができません。

「自分の失敗だ...」

これは失敗を認める人のセリフで、失敗原因を探って学習できる人です。

とはいえ、失敗を受け入れるとは、とてもエネルギーのいることです。

失敗によるショックで体に穴が空いたような状態になり

何か行動しなくてはと思っていてもエネルギーが漏れてしまう。

❶目標喪失

❷越えられない高い壁

❸先が見えない

この3つの症状がでた場合は

最悪の場合はうつ病にもなりかねません。

「人は弱いものだ」認め、自分がすぐには失敗に立ち向かえないことを理解する必要があるのです。

そのためにエネルギーの回復が必要。

本書では「失敗から立ち直る7つの方法」を提唱されています。

おや?

まさか失敗学の権威の先生から

逃げる
他人のせいにする
愚痴を言う

とかネガティブなワードが出てきたことに私はビックリ!

どちらかというと、私は失敗した時の責任として「自責」を教えられた世代です。

つまり、本書でいうと「正しくない対処」を「正しい対処」として教えられた世代でもあります。

なぜ「逃げる」「他人のせいにする」「愚痴を言う」ことが正しいことになるのか?

本書はこう答えてます。

何か失敗が発生したとき、何よりも大切な大原則は「失敗を苦にして人が死ぬような事態は絶対に避けなければならない」

おぉ!

このフレーズが本書で一番心に刺さりました。

また、私はキャリアコンサルタントとして

このように指導できる人物でありたいな

とも考えました。

ここまでをまとめると

⑴「自分の失敗だ」と失敗自体は受け入れる

⑵でも失敗から立ち直るためのエネルギーチャージのために「失敗を他人のせいにする」もアリ

あぁ、なんとも割り切れない感じ。

人間だものだな。。。

7つの方法を駆使してエネルギーが回復したら

事態の後始末をしなくてはいけません。

その際にも一人で全部背負わず

周りからの援助を求めましょうと書いてあります。

こういうピンチの時に日頃の仲間との関係性が問われますね。

そして、失敗した人と自分の関係によってフォローの仕方も違うのです。

●失敗した人の友人

「大丈夫?何か手伝えることはある?」

失敗した人を思いやって真摯に接しつつ、その失敗から自らも学ぶことが大事

●失敗した人の先輩

「いいか?オレが失敗した時は...」

こういうのはいりません。

まずは黙って後始末を手伝う。中途半端な説教は控える。

●失敗した人の上司

「重大な事故にならなくてよかった。今後の教訓にするといいよ」

部下を成長させることを考えながら、重大な事故に至らないように指導

●教育的な立場にある人

「重大な事故にならなくてよかった。今後の教訓にするといいよ」

基本は上司と同じです。

致命的な大失敗は避けながらも、必要な失敗はきちんと経験させる

●経営者

とにもかくにも、失敗の再発防止に務め、致命的失敗を避けることが使命である。

この章の結びとして「一つの組織が失敗を繰り返すか否か」について

決定的に重要なのはトップリーダーとしての経営者の姿勢であると説いてます。

つまり失敗とは

挑戦 →失敗(→回復 →後始末)→ 学習 → 発展

回復して、後始末するまでが失敗です。

■(タルイ的まとめ)失敗は分析できるが成功は分析できない

なぜ成功は分析できないかと言うと

ほとんどの成功体験は後知恵の推論で分析されるからです。

あなたも自己啓発セミナーや書籍とかで成功者の体験話を見聞きすることがあると思いますが

こういった成功体験のテンプレ

最初のA案をやる→それが上手くいかずB案をしたらハマって成功!

もしくは

B案もダメで、いよいよ終わりかけた時にC案をやったら大成功!

大体このようなパターンかと思います。

問題は

B案もC案も最初から用意してあったものではなく

ほとんどが後から用意したものが偶然ハマったと言うことです。

つまり運の要素が大きいのです。

世の中にはとてつもない強運の持ち主の方が実在されていることは周知の事実です。

ですが、私の力量では「運」は分析できません。

しかし失敗事例でしたら私でも分析できます。

失敗につながる必然的な要因を見つけて、周りに周知徹底すれば良いのです。

おそらく私はコンサルタントの中でも異色だと思うのですが、

過去の成功体験をほとんど提案致しません。

過去の成功体験を、まるでしゃぶり尽くした金太郎飴の状態で

提案することには常に疑問があります。

私は失敗しない方法を提案するコンサルタントです。

しかも絶対に失敗しない方法じゃなくて、

失敗しても最小限のリスクで済ませる方法です。

しかも前例のない初めてのケースだった場合

「まずやってみて、できるだけ早い段階で失敗しましょう!」

と平気で言っちゃいます。

なぜならば、できるだけ早い段階で失敗しておけば

なぜダメだったか早く分析できるし

ダメージも最小で済みます。

本命をA案としたときに

仮にダメだったときのことを想定してB案とC案も提案する

人によっては、なんとも歯切れの悪い地味な提案をするコンサルタントと思われているかもしれません。

ですが、それこそが失敗学であり

人類の英知の結晶だと考えております。

なんて裏話まで披露してしまい

たぶんもう相談してくれる方がいなくなるかもしれませんが

一応...

■(お知らせ)無料オンライン相談はじめてます。

はじめてからnoteで知り合った方4人の方とお話しすることができました。

嬉しいです!

飲食業に携わる方限定でスタートしましたが

もうお悩み相談でもなんでもなくて

noteで知り合った人とオンラインで対話したいと考えてます。

こちらより、お問い合わせください。

そう思えたのは先日オンラインでお話しした井上さんとの出会いがきっかけです。

「noteでつながるひろがる コミュニティーづくり」

いいですよね。こういうの。

井上さんは、物腰が柔らかくメチャメチャ聞き上手な方です。

井上さんのnoteの記事を読んでいただけるとわかりますが

ちゃんと記事で読み手と対話しているんですよね。

対話している記事を書かかれる方は、実際にお話ししても

そのイメージ通りというのが最近わかりました。

noteでちゃんと対話している記事を書く人はオンラインでお話しても安全・安心

今回のまとめです。

最後まで読んでいただいて感謝です。

■追伸その1

久々にnoteさんに褒めてもらえました。

■追伸その2

この記事をきっかけに、zoomミーティングできました。

しゅがーさんは、過去の仕事での辛い経験から悶々とした日々を過ごされていましたが

自分の理想(ありたい姿)をミーティング中に再確認できたのと

そのための課題(ありのままの姿)を見つけることが出来ました!

しゅがーさんの新しい一歩に携われたことを嬉しく思います。

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