「社長、そろそろお客様第一主義やめませんか!」中編
大変お待たせいたしましたタルイです。
この記事は、飲食店をはじめとする接客業、サービス業の方に読んでいただきたいです。また可能でしたら会社の社長にシェアしてください。
今回の内容は、時代ごとに変化しているお客様第一主義についての考察です。
またしても記事のボリュームが多くなったので中編と後編に分けました。
この記事の前編はこちらでございます。
前編の内容を要約すると
・お客様第一主義とおもてなしの精神は別物です。
・おもてなしの精神と自己犠牲はもっと別物です。
・お客様第一主義とはビジネスモデルのことです。
・CS(顧客満足度)を向上しても売上向上とはリンクしません。
でした。
■これからのお客様第一主義
前編でお客様第一主義はビジネスモデルのことであるとお伝えしました。
それでも経営理念としてお客様第一主義を貫くと言うのであれば…社長!
御社における「お客様第一主義」の定義を変えることを提言します。
ちょっとここで面白い記事を見つけたので紹介します。
こちらの記事にも書いてある通り
お客様第一主義の定義は時代とともに変わっていっております。
そして1980年代から2010年代までの
お客様第一主義の定義の年代ごとの変換の歴史が書かれてます。
大変良くまとめられておりましたので引用させていただき
私の意見を加えてみました。
1980年頃・・・“客指向”の時代
⇒お客様の方を向きなさいということ
「指向」とは、「ある方向へ向かうこと」といった意味の言葉ですね。
接遇(接客のマナー)において
お客様に身体を向けて接客することは今となっては普通のことですが
当時はファミレスとファーストフード以外はまともな接客マニュアルなど存在していなかった時代です。
街の飲食店では
「お水です。すみません」「お勘定です。すみません」などなど
接客用語に「すみません」を付け加える風習があり
「日本中がアイムソーリー」と言っていた時代です。
前編で紹介しました
美波春夫氏の名言「お客様は神様です」も
ちょうどこの時代。
ステージからお客様を神様に見立てて歌ったのは
お客様の方を向く必要性を説くために影響力のある人物の言葉を引用して広めたかったのかもしれません。
1990年頃・・・“客志向”の時代
⇒お客様の立場になって考えなさいということ
「志向」とは、「意識をある一定の対象へ向けること」「気持ちや考えがある方向へ向くこと」を指す言葉ですね。
たしかに90年代に大躍進していたセブンイレブンの当時会長だった鈴木敏文氏は
お客様のためにではなくお客様の立場で考えろと言っておりましたね。
当時はまだ顧客視点というワードが浸透していなかった時代だったと記憶しております。
そして恐れ多くて名前を呼べないあの人の名言である
「お客様の奴隷たれ」もこの時代の初期だったと記憶してます。
今では迷言扱いになってますが
当時は顧客志向するために敢えて強めワードでスローガンにしていたと推察できますね。
2000年頃・・・“客思考”の時代
⇒お客様の頭になって(お客様になりきって)考えなさいということ
「思考」とは、「考えること」といった意味合いの言葉ですね。
時はまさに物余りの時代
マス・マーケティングの限界が叫ばれました。
この時代になるとインターネットが日常にあるのが普通になりました。
私の父が家電量販店に「インターネットください」と
謎の消費行動を行った時代であったと記憶してます。
消費者はニーズをもって検索をする様になり
ニーズに合わないと興味すら持ってもらえない
そして消費者は複数の商品を前に、より価値を与えてくれる商品はどちらかを考えるようになりました。
インターネットの普及によってターゲット・マーケティングが流行しました。
市場全体を狙うのではなく、自社のマーケティングを効率的に展開しやすいターゲットを選び費用対効果を高めるという点がポイントです。
ターゲットは「30代女性」「50代の管理職」などの年代や性別などで幅を持たせたユーザー層を設定して考えました。
またインターネットを使ったWebマーケティングには
「お客様がその商品を購入するに至るまでの、あらゆる数値を把握できる」という
これまでのマーケティングではできなかったことも可能になりましたね。
2010年頃・・・“客嗜好”の時代
⇒お客様1人1人の好み・価値観に合わせなさいということ
「嗜好」とは、「ものに対する好み」を意味する言葉ですね。
ある分野の中の特定のものを非常に好んだり親しむことを指します。
時代が進み嗜好性が多岐に細分化されたことで
もはや「30代女性OL」のようなざっくりとしたターゲット設定では
マーケティングが追いつかなくなりました。
そこで生まれたのがペルソナマーケティング
ペルソナマーケティングとは「架空のお客様(=ペルソナ)」を設定し、そのペルソナに突き刺さる商品開発、プロモーション戦略をとる手法です。
つまり、一人の架空の人物を想定し、そのプロフィールを、行動や価値観、ライフスタイルなど、かなり詳細に設定していきます。
実は私もペルソナと言いたくて
開業計画の打ち合わせで
ペルソナを使ってました。
さて、記事は2010年頃からの10年間の”シコウ”でしたが
2020年頃・・・つまり今から未来の”シコウ”はなんだろうか気になりませんか?
私が勝手に妄想してみました。
客至高?
客施行?
客歯垢?
イヤイヤ…
思いつきました!
私は“客試行”の時代かなと思います。
「試行」とは、ためしにやってみること。
コロナ以前に流行りかけた
おもて無しグルメのムーブメント
おもてなしであるサービス部分を簡略化し
その分料理の美味しさを追求したビジネスモデルですが。
フレンチを食券機で注文するなんて
若い世代の方の潜在的ニーズを掘り起こせたことよりも
まずはお店を試しに造ってみたことが凄いことですよね。
焼肉ライクさんのような、1人1台の無煙ロースターで好きなだけ一人焼肉が楽しむ「ひとり焼肉」コンセプト
焼肉のファーストフード店というビジネスモデルは
お客様第一主義であり顧客試行と呼べるのではないでしょうか。
2020年。時はいまウィズコロナの不確定要素ばかりの時代に突入してます。
だれも正解を持たない今だからこそ
いろいろと試すときなのかもしれません。
まとめると
我社におけるお客様第一主義とは。コロナ以前の常識に囚われず、お客様のそうとは気づかなかった必要や願望を見つけるためにいろいろと試すこと
実はわたしも色々試してます。
それは経営理念を再定義することです。
それについては後編でお話しします。
最後までお読みいただきありがとうございます。
スキをいただけると承認欲求の奴隷にならない程度にnoteを続ける意欲になります笑
■無料オンライン相談はじめました。
飲食業に関わる方を対象に無料オンライン相談を開始します。
嬉しいことに前回の告知で3名の方から応募がありました!
●飲食店を経営されている方でwithコロナ対策が必要な方
●ブラックな飲食店で働いていてパワハラ上司を訴えたい、もしくは転職したい方
●飲食店の役に立つ商品やサービスを持つサプライヤーの皆様
こちらよりお問い合わせください。
相談内容は記事の内容の質問でも構いませんよ。
私を育ててくれた飲食業界への恩返しの気持ちでやります。
モノを押し売りしたりしないのでご安心ください
追伸
早速一回目のオンライン無料相談やりました。
辻さんは真面目でストイックで従業員想いの優しい社長さんでした。
従業員の方はきっと幸せだと思いました。
この記事が参加している募集
記事がお役に立てたら100円サポート願います。 noteで頂いたサポートとAmazonアフィリエイトは児童養護施設を退所する子どもたちの就労支援団体ブリジッフォースマイルさんに毎月寄付させていただきます。https://www.b4s.jp/action/contribution