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「休んだときはお互いさま」 【読書日記】休養学: あなたを疲れから救う|「守りの休養」から、「攻めの休養」へ今すぐシフト

どうやら日本人は、
世界一休養の取り方が下手です。


どうも読書セラピストのタルイです。


突然ですが
世界が注目するメジャーリーガー
大谷翔平選手
1日何時間寝ているか
ご存知でしょうか?

彼は日頃から

「睡眠時間は基本的に10時間。最低でも8時間はとる」

「いつ寝るかの準備を数日前から計画的に行う」

と公言しているくらい
睡眠を大切にしています。



ちなみに私も

「人生の1/3は寝ていたい」

と公言している通り
一日8時間は寝ています。


それなのになぜでしょうか
最近は疲れが取れません。


私の睡眠の質が悪いのでしょうか?


西川の「エアーSI」で
寝てないからダメなのでしょうか


そんな私が解決策をもとめて
今回読んでみたのがコチラの本です。


「休養学」です。


著者は、
20年間「休み方」について
研究している片野秀樹さんです。

この場で片野秀樹さんに
御礼を伝えたいです。

とってもいい本でした。

「ヒデキ、感激」じゃなかった
「タケシ、感激」です!


「休養学」とは何か?

疲労と休息について科学的に解説し
効果的な休み方を見つける方法を
研究する学問です。


健康づくりの3要素は
「運動」「栄養」「休養」です。


しかし世のなかに
「運動」「栄養」についての
書籍や情報は数あれど

「休養」については
私たちは今ひとつ情報が
足りていないのが現状です。


現代人は
デジタルデバイスの使用など
昔とは異なる種類の
ストレスや疲労に悩まされています。


従来の休み方では
疲労が十分に取れない
可能性があります。


そのため、休養学では
科学的に正しい休養法
提唱しています。


本書のテーマは
「守りの休養」から「攻めの休養」
です。


表紙にも
休むこと🟰寝ることではありません。
って書いてあります😅

甘いモノもダメでした。
コーヒーもダメです。


「じゃあ何をしたらいいんだ!」


はい、その結論は

本書に書いてある
7種の休養モデルを
組み合わせるのです。


https://www.moneypost.jp/933622


休養学では
休養を7つのタイプに分類し
それらを組み合わせることで、

自分に合ったリフレッシュ方法を
見つけることを推奨しています。


ここから、くわしく掘り下げます。

◆なぜ、日本人の8割が疲れているのか?

日本人の約8割は疲れているそうです。

1999年に
厚生労働省(旧厚生省)が
「疲労研究班」というものを作り
国民の疲労調査をされました。

当時は国民の6割近く
「疲れている」と答えました。


そして最近になって

片野秀樹さんの
日本リカバリー協会でも
同じ調査したところ

なんと8割にも増えているんです。

20年間で2割も増えたということは

このままだと
2040年代には
日本人の10割が疲れてる
可能性もあります。


ご自身のお疲れ具合を
チェックしてみてください。

本書に
チェックリストがありましたので
引用します。

〈疲労チェックリスト〉

☑️寝ても寝ても眠い
☑️体は疲れているのに、いざ寝ようとすると寝つけない
☑️朝、起きた瞬間からすでに疲れている
☑️休みの日は思い切り朝寝坊をして、そのままゴロゴロしてすごす
☑️有休がとりづらい職場に勤めている☑️残業は当たり前だ
☑️人間関係に悩んでいる
☑️育児や介護など定休日のない仕事をしている
☑️最近、つまらないことでイライラする
☑️眼精疲労や肩こりがある
☑️入浴は湯舟につからず、シャワー派だ
☑️夜のつきあいが多いが、毎朝9時には出社する
☑️栄養ドリンクやコーヒーを飲まないとやる気が出ない
☑️性欲が低下してきた
☑️最近、著しく気力・体力が衰えた自覚がある

いかがでしょうか?

判定結果をみてみましょう。

2個以下・・・
今のところ比較的元気です。
不調のサインを発見したら、
すぐに本書を読み直して対策を。

5個以下・・・
そこそこお疲れですね。
まずはゆっくり休んでください。
休むことは決して罪悪ではありません。

10個以下・・・
かなりお疲れのようです。
しっかり休んで本書で述べ
た対策を実行してください。

15個以下・・・危険水域です。
いくら忙しくても、休むことを真剣に
考えてください。


いかがてしたか?
私は7つ該当です。


しかしなかなかキビしい
チェック項目です。
2個以上チェックがついていたら
本書を買うしかありません。




日本人の8割が疲れていて、
そして私も疲れているのには
何が原因なのでしょうか

勤勉な日本人の私たちは
他の国と比較して
睡眠時間を削ってまでも仕事している
イメージがありますよね。


日本人の睡眠時間と労働時間について
詳しく書いてありました。

日本はご覧の通り、最下位です。


ちなみに睡眠不足は
労働生産性の低下
病欠や医療費の増加
事故や死亡リスクの増加

といった経済損失をも生みだします。

米国のランド研究所の調査によると、

日本における睡眠不足による
経済損失は年間約15兆円に上ると
推定されています。

これは、
日本のGDPの約3%に相当する金額です。


注目すべきは、
永遠のライバル「韓国」と
こんなとことでも
日韓対決していたのには
びっくりです。




日本の労働時間も
世界と比較してみましょう

https://life.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2022112580078年間で1607時間と

私はこの結果には驚きました!


いまや日本人はそんなに長時間
働いていないのです!


これは安倍晋三元首相が掲げた
「働き方改革」の成果ですね!


「日韓対決」でも
むしろ、韓国のほうが
長時間働いてます。


そして注目すべきはドイツの存在です。


先のサッカーW杯以降
日本はドイツに2連勝ですが
労働時間では圧倒的に負けてます。


「ドイツではそんなに働かない」

…というか
ドイツは圧倒的に働かないですね。

それでいて名目GDPが
世界3位なんですから

やはりドイツからは
学ぶべき点が多いです。




労働時間はそれほど長くないのに、
睡眠時間が短い。

それでいて
8割の日本人が疲れている


つまりこれは
どういうことかというと

日本人は休養の取り方が
下手くそだったのです。


日本人、ドイツ人、韓国人に
「プライベートな時間が増えたら
 何をしたいですか?」

と聞いた結果

日本人は「休息・睡眠」
圧倒的に多く

それ以外に具体的に
やりたいことが少ないようです。

これは普段の睡眠時間が短いがために

休み🟰休息・睡眠

と考えている結果なのかもしれません。


安倍晋三元首相が掲げた
「働き方改革」ですが

国民の8割が疲れている
現状を考えると

やっぱり改革はうまくいってません。

この原因はなんでしょうか?


ひょっとしたら日本人は、
「休むこと=怠けること」
という考え方が染みついているため

「ゆっくり休みたいのに休めない」

という状況に陥っている
可能性もあります。


そんな私も、
休養イコール寝ること
だとばかり思ってました。

しかしこれは「守りの休養」なんです。

これじゃダメなんです。



◆ヒトの体は「24時間働くようにできていない」

人間の体は、
神経系、内分泌系、免疫系という

3つのシステムによって
制御されています。

これらは互いに連携し、
バランスを保ちながら働いています。

たとえば、
自律神経のバランスが崩れても、

他のシステムがカバーすることで
回復できます。

この恒常性を「ホメオスタシス」
と呼びます。

疲れたときに休むことが重要です。


自律神経は
血流や臓器の働きを調整します。

交感神経:
緊張や興奮時に働き、心拍数や血圧を上げます。長時間優位だと肩こりや不安感を引き起こします。

副交感神経:
リラックス時に働き、心拍数や血圧を下げます。消化を促進し、夜に優位になることで翌朝の排便を助けます。


体は24時間周期のサーカディアンリズム(体内時計)によって調整され、

朝には交感神経が、
夕方には副交感神経が
優位になります。


これにより、
体は時間帯に応じて
最適な状態になります。

自律神経の乱れは、
疲労、肩こり、不眠、不安感などを
引き起こします。

これを防ぐためには、
特に夜に副交感神経を優位にすることが大切です。

◆そもそも『休養』とは何か?

日本人が休養ベタなのは理解できました

そもそも論です。
「休養」とはなんでしょう?

あなたは『疲労』の反対をご存知ですか?


多くの方が『休息』や『休養』
と答えますが

実は違います。


辞書を引くと

『疲労』の反対は『活力』なんです。

多くの人の日常は、
①活動(仕事)して、
②疲労がたまったら、
③休養(睡眠など)

そしてそのまま
①の活動に戻るという
三角形のサイクルで回っています。

活力をスマホの電池残量に例えると

現代人はデジタルデバイスの使用など
昔とは異なる種類の
ストレスや疲労に悩まされていて

休んでも50%程度しか回復しません。

この多くの現代人が陥ってしまう
三角形のサイクルでは
「活力を養う」ことが
抜けてしまっています。

つまり、休養とは
活力を養うことだったのです。


「一日じゅうベッドでゴロゴロしている」
「ソファに横になって映画や動画を見まくる」

といった休み方は
疲労をゼロにすることはできても

活力を高めるという意味では
あまり効果がないのです。


では『活力』を高めるには
どうしたらいいか?

それは…

あえて自分に負荷をかけることです。


筋トレと同じように、
適切な負荷をかけたあとに

もう一度しっかりと
休養の時間をとると

ストレスをかける前よりも
体力がつきます。


そこで本書がお薦めしているのが、
①活動、②疲労、③休養、の後に、
④活力を加えて
四角形の循環サイクル
回すこと。

これなら活動後に下がった活力を
再び上げることで持続可能になります。


◆最高の「休養」をとるための7つの戦略

休養とは活力を上げることだと
わかりました。

では再び、こちらの図を使って
7つの休養モデルを深く理解していきましょう。

https://www.moneypost.jp/933622


まず休養は3つにカテゴライズされます。

  • 生理的休養

  • 心理的休養

  • 社会的休養

この3つのタイプの休養を
7つのモデルに細分化し

それぞれを組み合わせることで
より効果的に休養することができます。

1. 休息タイプ

睡眠(昼寝を含む)や
休憩を取ったりして身体を休ませます。
活動をいったん中止し、エネルギーの消費を抑えて心と身体を鎮静化する

  • マッサージや入浴で体をほぐす

  • 睡眠をしっかりとる

  • 何もせずぼんやり過ごす

  • 机で仮眠する

※注意点です。

前述しましたが
「一日じゅうベッドでゴロゴロしている」
「ソファに横になって映画や動画を見まくる」
といった休み方は、

疲労をゼロにすることはできても、
活力を高めるという意味では
あまり効果がないそうです。

「今日は体の疲れをとるために
 数時間横になっていよう」

と〝自分で決めて〟
休憩するのが大事です。




2. 運動タイプ

運動は、気分転換になるだけでなく、
ストレス解消や疲労回復にも
効果があります。

老廃物の除去やリンパの流れを
良くすることで
疲労感を軽減します。

  • ヨガやワーキングなどの運動をする

  • 体をストレッチする

  • ジムで体を鍛える

  • 42度以上のお風呂に入る

※注意点
疲れるまで運動しては逆効果で、
あくまで「軽く体を動かす」のが大切



3. 栄養型

食べ過ぎを避け、胃腸を休ませます。
現代社会では、栄養不足よりも
食べ過ぎの方が問題となることが多いです。

  • 胃腸にやさしい食事をとる

  • 食事量を抑える

  • 断食やファスティングをする

  • 白湯で体をあたためる

※注意点
腹八分目の食事はマウス実験だと寿命が1.5倍

夜スイーツを食べると
興奮して寝つきが悪くなる
寝酒は麻酔で気を失った状態と同じ


4. 親交型

人と交流したり、
社会貢献したりすることで
気分転換になり、
新しい刺激を得ることができます。

  • 家族や親しい人とハグする

  • ボランティア活動に参加する

  • 自然に触れる(森林浴)

  • ペットと触れ合う

自然の中にいると、樹木から放出されるフィトンチッドという化学物質を吸い込むことができ、リラックス効果やストレス軽減効果が期待できます。


5. 娯楽型

好きなことをすることで
ストレスを解消し、
リラックスすることができます。

  • 音楽鑑賞や映画鑑賞

  • 推し活

  • 習い事に打ち込む

  • 本を読む

  • ゲームをする

※注意点
ちょっとした気分転換でもOK

「鼻歌をうたう」「爪を切る」
「炭酸飲料を飲む」「歯磨きをする」
「窓を開けて空気を入れかえる」

どれも何気ないことですが
十分に気分を変えてくれます


6. 造形・想像タイプ

集中して何かを創造することで、
心身のリフレッシュを図ることができます。

  • 絵を描いたり、詩をつくったりする

  • 日曜大工やDIYをする

  • 時刻表や地図を見て空想する

  • 瞑想する

かたちのある、
目に見えるものを残さなくてもOK

瞑想やマインドフルネスや
好きなことを空想するだけでも十分


7. 転換型

旅行に行ったり
部屋の模様替えをしたりします。

  • 旅行に行く

  • ショッピングを楽しむ

  • レストランで食事をする

いつもと違う環境に身を置くことで、
気分転換になり、新しい発見をすることができます。


これらの7つの戦略を、
自身の状況や好みに合わせて
組み合わせることで
効果的に疲労を回復し
活力を取り戻すことができます。


例えば、
週末に旅行に行って
気分転換を図り(転換タイプ)
自然の中で軽い運動をして
リフレッシュする(運動タイプ)


絵を描くのが趣味なら、
友達と(親交型)旅をして(転換型)

グルメ(栄養型)
街歩き(運動型)を楽しみ

旅先の風景をスケッチする
(娯楽型、造形・想像型)



このように
それぞれの休養タイプを
複合的におこなうことで

疲労回復効果が
2倍にも3倍にもなるそうです。


◆「休んだときはお互いさま」の精神

いかがでしたか?

休養学は、
疲労と休息に関する
科学的な研究分野でした。

そして休養学は多くの人が
「疲れたら休む」
という当たり前のことを
しづらい現代社会において

休むことの重要性を
再認識させてくれました。


私が今回学んだことは
「攻めの休養」です。

疲労する前に
あらかじめ休養を取ること
です。

多くの日本人は、
「疲れたら休む」と考えがちですが、

「攻めの休養」は、
将来の活動に必要な活力を蓄えるために
疲労する前に積極的に休養を取ることが
重要であるという考え方です。


ドイツでは、
12月が会社の年度末らしく

年末年始に各メンバーが
長期休暇の時期を話し合い

最初にカレンダーに
休暇の予定を書き込むことから
1年の仕事が始まるそうです。


このようにドイツでは、
仕事よりも先に
休暇を優先する文化があるのです。


疲労は熱や痛みと同じように
体からの警告であり

「今日は疲れているので休みます」

と言えるのが本来あるべき姿です。


しかし実際には、
疲労を感じていても無理をしてしまい

十分な休養が取れていない
日本人が多いのが現状です。


「休んだときはお互いさま」


誰かが休んだときに、
その人を責めたり
負担を感じたりするのではなく、

お互いに助け合い、
理解し合うことを大切にしましょう。


目次
第1章 日本人の8割が疲れている
第2章 科学でわかった! 疲労の正体
第3章 最高の「休養」をとる7つの戦略
第4章 眠るだけでは休養にならない
第5章 新しい「休み方」をはじめよう

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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