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【読書日記】HSPとグレーゾーンな人たち|グレーゾーン・隠れHSPとは?

本書を読んだ結論は

「みんなちがって、みんないい」


どうも
安全・安心と絆でつながる
キャリアコンサルタントのタルイです。

今回のテーマは
HSPグレーゾーンについて

グレーゾーンとは

うつ病、発達障害、不安障害、
気分障害、適応障害など

いろんな症状が混在している人を
グレーゾーンと呼びます。


 ▼こちらの本で学びました。

著者いわく
現代は「気分」に振り回されやすい
時代です。

ハイテンションになったり
落ち込んだりと

気分に振り回されて
息苦しさを感じている人たちが
増えています。

あなたも
そんな経験がありませんか?

他人の影響を
モロに受けやすい
HSP気質の人たちは

「他人の気分」

振り回されているのです。

この気分に支配されるのは厄介です。

というのも
気分とは

その時々の気分で
症状も変化するので

お医者さんも
診断が難しいのです。

しかも一度でも
病気と診断してしまったら
薬が処方されてしまいます。


もしも誤診断だと
薬の悪影響を
もたらすこともあるのです。


ここから、
HSPの人が抱える
この問題の解決策を中心に
まとめてみました。


大丈夫です。
この先の内容は希望に満ちてます。


◆その前に著者のプロフィール紹介

高田 明和さん

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幻冬舎GOLD ONLINEさんより画像をお借りしました。

1935年静岡県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業、同大学院修了。医学博士。米国ロズエル・パーク記念研究所、ニューヨーク州立大学助教授、浜松医科大学教授を歴任後、現在は浜松医科大学名誉教授。

脳科学、心の病、栄養学、禅などに関する
ベストセラーを多数出版されてます。

また高田さんご自身も
二度までもうつ病で
苦しんだ経験があります。

長い間「うつ病」に苦しみ
しかし、HSPの概念にたどり着き

もしかしたら
自分は本当はうつではなく
HSPではないか?

と、何年も前から研究し
何冊も本を書かれたのでした。


 ▼本書の目次です。

1章 みんな「気分」に振り回される―すぐに「落ち込む」人たち
2章 その苦しさ、つらさは「病気か、気質か」チェック―グレーゾーンの「隠れHSP」を見分ける
3章 グレーゾーン急増の原因―それは「うつり」にあった!
4章 なぜ気分が「落ち込む」のか?―知っておきたいさまざまな原因
5章 「落ち込み」の大きなメリット―「敏感さ・繊細さ」を生かすとっておきの方法
6章 「逆方向の生き方」をためしてみる―生きづらさから解放されるために
7章 HSP・グレーゾーンの「困った!」あるある―その危機を乗り越える簡単対処法


まず
HSPとグレーゾーンと呼ばれる
隠れHSPについて

つぎに

「落ち込み」
「うつり」
「逆方向の生き方」


3つのキーワードを解説します。



◆そもそもHSPとは?


著者は本書において
HSP(Highly Sensitive Person)を
「とても繊細で敏感な人」
と定義してます。

5人に1人の割合で
存在するといわれています。

HSPとは例えるならば
脳内に
高感度センサーを搭載している人です。

光、音、色、匂いといった
五感に対しての高感度センサーなのか

他人の言葉や動作に対しての
センサーなのか

空気や雰囲気など
目に見えないものを
感じ取るセンサーなのか

対象こそさまざまですが
それらを感じ取る能力が
図抜けて高いのです。

そして
この高感度センサーが
常に作動していることで

余計な情報までも拾ってしまい
脳内に雑音が響き渡っているような
感じがするのでした。

大雑把で鈍感な私とは真逆です😅


HSPの方は
かつてはシャーマンや
占い師といった
高い地位に就くことが
あったと思われます。


HSPについて
研究・発表されたのは
アメリカの心理学者
エイレン・アーロンです。

彼女もまたHSPに悩みました。

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彼女いわく

この危険に満ちた世界では
恐れを知らず向こう見ずである
「勇猛果敢」な人

そういう人がいないと
未知の分野を開拓することができません。

しかし
そんな人ばかりだと
社会は非常に危険が伴います。

その危険を察知し、
警告を発する人
HSPの方なのだそうです。


世界は、
この2つのタイプの人たちの
協力が必要でした。


しかし現代では、
勇猛果敢な人たちが
HSPをいじめているようにも思える。

そして
いじめている側も、ある日突然
「うつ」になったり、落ち込んだりする
そんな厄介な時代である。

著者はこのように述べてます。



◆なぜ、隠れHSPは「うつる」のか?

本書のテーマである
隠れHSPである
グレーゾーンの人たちが
いますごく増えていました。


それは
HSP気質の人は他人の影響を受けやすく
他人の症状が「うつってしまう」ことに
大きな原因があります。

つまり
相手の不機嫌さや
嫌な空気が「うつる」のです。

特にHSPの方は
声や態度の大きな人の言葉に逆らえず
そういう人の言いなりになってしまう
傾向にあります。

HAPの大きな特徴である
「自分と他人の区別が曖昧」なのです。


うつり対処法①
別の角度からみて「思い込み」を変える

あなたが思っていることは、
別の人・別の角度からみると
また違って見える。

自分の考えは、必ずしも
多くの他人が共有・共感するものでも
ありませんでした。


うつり対処法②
情報を避ける、遠ざける

ダイエット中の人はグルメ番組を見ない

いわゆる「ニュースダイエット」です。


うつり対処法③
避けるのが困難な上司への対処法

HSPの高感度センサーを
「場の空気を読み取る能力」として
上司の気分を波を読み取ることに活用。

その情報を周りの人にも共有することで
役に立っているという事例が紹介されてます。



◆なぜ、私たちは気分が「落ち込む」のか?


正確に表現すると
私たちは気分が落ち込むのではなく

気分に「振り回されて」落ち込むのでした。


「気分」と「落ち込む」の
2つに分けて説明します。


●現代は気分に振り回される時代。

「HSPかもしれないけど、
 他の病気かもしれない」

グレーゾーンの人たちが増えています。

特徴はHSP同様
気分が変わりやすく、ちょっとしたきっかけで
「落ち込み」やすいことです。


その主な原因は、
人間関係のストレスから逃げようと
自分で自分に同調圧力をかけている。

周囲からのストレスと闘ったり、
跳ね返そうとするのではなく
自分の内面に抱え込む傾向にあります。


●なぜ、落ち込みのか?

その理由は意外でした。 

現代はテンションが高いことが
良しとされる時代だからです。

これが、そもそもの原因だったのです。

どういうことか?

私たちはいわゆる
「テンション高い状態」のとき

脳内ではドーパミンや 
アドレナリンが放出されてます。


昔の人は
ドーパミンやアドレナリンが
放出された後の状態を
「祭りの後の寂しさ」と表現しました。

しかし、現代との違いは、
その祭りの後の状態こそ
平常であると認識していたのです。


昔の人は
テンションが低いことが「普通」
だと思っていたのです。


いわれてみると確かに、

昔はハレの日(非日常)と
ケの日(日常)と区別して 
考えておりました。

また、
陰鬱な気持ちや何かよくない力、
病気や死などで


「ケ」の生活が順調にいかなくなることを

気枯れ(ケガレ)といって
忌み嫌い、禊ぎ、清め、
祓いなどをしてました。


しかし現代は真逆です。

まるでハレの日が 
日常であるかのように 

SNSでキラキラと装飾したり、
ドヤ顔したりしてます。

好ましくない出来事も
ポジティブシンキングと称して
無理やりテンションを上げてます。


過剰なドーパミンは
それが切れると
落ち込みをもたらすことがあります。

テンション高めで
アドレナリンが出過ぎると
ホルモンバランスが崩れて
アドレナリン中毒となり
体が壊れてしまいます。


 ▼ドーパミンとアドレナリンについて
  詳しい記事を見つけました。


ドーパミンやアドレナリンの
非日常ではなく

セロトニンが分泌される日常を
大切にすることでした。

セロトニン分泌のために

運動や食生活に気を配ることこそ
重要なのです。

ここが最重要なので一旦まとめます。

気分で振り回されないで
落ち込まない対処法はシンプルです。

●ストレスを自分の内側に溜め込まない
●テンションが低いことが普通と認識する
●ハレの日ではなく、普通の日の過ごし方を大切にする

これはHSPの方に限った対処法ではありません。

情報過多でストレスフルな
現代人みんなの対処法と同じなのです。


◆落ち込むことはいけないことではない

人はストレスに襲われると
ドーパミンを分泌し
快楽を得ることで
ストレスを発散しようとします。

買い物をする・飲酒するなどの
快楽行為でドーパミン分泌を促します。

ですが過剰に出過ぎると
依存症になってしまいます。

それを避ける意味でも
落ち込むことは必要でした。


落ち込むメリット①
他人より自分を大切にしたほうがいいと気づく

元気なときは他人の意向を気にしますが
疲れて落ち込むとそれどころではなくなる。

他人軸から自分軸に戻る機会です。


落ち込むメリット②
自分の本当の気持ち、考えに気づきやすくなる

落ち込むことと何もしたくなくなります。
こういうときこそ自分と向き合って

本当の気持ちに気づきやすくなる。


落ち込むメリット③
基本的なことにありがたみを感じる

少し泣いて、寝て、お腹が空いたら食べる

基本的なありがたみに気づけるのも
落ち込んでいるときです。


落ち込むメリット④
他人に優しくなれる

誰でも落ち込むことはあります。

noteの世界では
他人の悲しみと苦しみに
自分の経験を重ねることが多くあります。

そのときに人は独りではない。
多くの人とのつながりを
感じることがあります。



以上、こうしてメリットを
書き写してみると
落ち込むことが
いかに大切か見えてきますね。


落ち込んでから 
回復するまでの期間は

すべてマイナスから
プラスの出来事になるのでした。


著者は
少し落ち着いたら、
紙に書いて「見える化」して 

落ち込みの原因を探ることを
提案されてます。

noteに書いてみるのも
いいかもしれません。


 ▼せんかさんはnoteで実践されてました。


このように気持ちをまとめていくと
「落ち込みの原因リスト」
出来上がります。


応用して
自分の「取り扱い説明書」も 
作成できます。

相手と交換して
建設的に活用できますね。


これは素晴らしい試みです。


◆解決策はHSPの特性をつかった逆方向の生き方!

あなたもご存知かもしれません。
HSP気質は真面目な人が多いです。

ときにその真面目さが
人生をつらく苦しいものにしています。


解決策は「逆方向の生き方」でした。

今まで頑張ってきた人は
「頑張らない」
「積極的に休む」
「ぼーっとぼんやりとする」

今までと逆方向に解決策がありました。


生活環境や習慣も大切でした。

今回私が実践したいと考えたのが

ゆっくりと掃除をすること。

掃除に効率を求めがちな現代ですが
あえて逆方向で

ゆっくりとやってみる

もつれた思考の糸をほぐすための
最良の時間を得ます。

掃除は禅の修行にも取り入れられています。


掃除は煩悩を追い出す
もっとも良い方法でした。


コツは動作の一つ一つに達成感を
確かめることです。

達成感を得ることで成功体験になります。

小さな成功体験が
「自信」をもたらすことは
科学的にも証明されてます。


そうなんです。

私たちは自信がないから

他人の目が気になる。
他人の言葉が突き刺さる。

解決策は「自信」を生むことなんです。


著者はその自信の拠り所として

「頭がいい」 
「学歴がある」
「お金を持っている」


といった外部条件だと
脆い自信になると指摘されてます。

それは
有名医科大学の教授でも
自信が持てなかった
著者自身の経験からです。 


解決策の一つとしては

自信のある人の真似をすること

周囲にいる
「あの人のような自信を持ちたい」

と思えるような人の振る舞いを
真似てみること。 

つまり
自分を俳優だと思って
「自信のあるふり」をしてみる。

幸いなことに、
これはHSPの気質である

他人の動作や言葉がうつりやすいこと

これをメリットとして最大限に
活用できる方法なのです。


◆〈まとめ〉あなたはあなたのままで生きてほしい


HSPやグレーゾーンの人の多くは
自信や自己効力感を持ててません。

逆にいうと
自信を持てないことで
自己否定に走ることがあります。


その結果、
さまざまな困難を
生み出していたのです。

人生でいちばん大事なのは「自信」です。


本書を読み終えた私の感想を
2つの視点でまとめます。 

●もしも私がHSPやグレーゾーンだったら...

相手の立場で考えてみました。

おそらく
大雑把で鈍感な私は
HSPでもグレーゾーンでもないでしょう。


大前提として

私はどんな環境や条件でも
自分を不幸な境遇とは
思いたくありません。

死ぬ最後まで
自分は幸福であったと思いたい。


私がHSPだったなら

自分が天より授かった

高感度センサーという

素晴らしい才能を武器にしたい。


もしも私が発達障害なら

自分が天より授かりし

「天才脳」を活かしたい。



ただもしも、
いまの職場で武器を活かせず
「無能」になってしまうのなら

自分を変えることなく

環境と、時間と、付き合う人

変えようと思います。


みんなちがって、みんないい。


転職の際には、履歴書と一緒に
本書で習った「自分トリセツ」を添えてみたい。


お医者さんにとって
HSPがお金にならない現状も
受け入れようと思います。

だから誤診のリスクを避けて
お医者さんには行きません。


テンションを高める
ドーパミン発生装置を断って
適度な運動と睡眠と栄養を摂ります。


自分でコントロールできるものだけに
集中したいです。

その自己コントロールの実績で
自信を積み上げていきたいです。


「地位」とか「名誉」とか「年収」とか

他人と比較することで優位性を得る
「自信」は崩れやすいので
拠り所にしないようにします。

自分の内なるものを大切に育てたいです。


●自分の立場で考えてみる。

私はいままで
どこかHSPやグレーゾーンの方との
接し方に距離がありました。

正確には、
私とは違う生きづらさへの対処
よくわからなかったからです。


しかし本書で確信を得ました。

情報過多でストレスフルな
現代の生きづらさ対策は
みんな同じです。


HSPは目の色や髪の色と同じ
ただの気質と理解できました。


もう「繊細さん」とか
腫れ物に接するような表現はしません。

HSPの方は
自分のこと以上に
相手の気持ちが
考えられる優しい人です。

そして世界は
5人に1人が優しい人である
素晴らしい世界と理解します。


もし、異世界に転生したら
真っ先にHSPの人を探して
パーティーを組むと思います😊


みんなちがって、みんないい。


発達障害という言い方も
やめるように呼びかけたいです。


「発達障がい」と「害」と言わない
配慮だけの問題だけではありません。

彼らの多くは「天才脳」なのです。


彼らの天分の才能を生かせるような
キャリアプランを考えてみたいです。


ひょっとしたら
私はまわりから
ひどく傲慢で強欲と
思われるかもしれません。

それでもいいです。

自分のままで
誰かの役に立てることを
探して生きていきたいです。


HSPと、グレーゾーンと、それから私、

みんなちがって、みんないい。



本書には症状や状況ごとの
具体的なケーススタディーも
多数書いてあります。

気になる方は
ぜひお手にとってみてください。


最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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