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アフターコロナの食生活

1.食生活の意識と行動

感染者数が激減している現在(2021年10月12日)、アフターコロナのビジネスチャンスについておおくのコラムや記事が書かれています。私はアフターコロナの大きな変化の1つとして『食生活の意識と行動』が挙げられると考えています。
外出自粛や飲食店の時間制限(アルコール提供制限含む)により、おおくの生活者は内食や中食をしてきました。手間のかかることや面倒な事もありますが、内食の良いところも多くあると思います。そうした食生活はコロナが明けても定着する習慣ではないかと考えます。

2.栄養・情報・手料理

そこでGoogle検索したところ、「【SnapDishみんなの食卓体験ラボ】~アフターコロナ編 2021-07」がヒットしました。
同調査によると、コロナ前より増えるアフターコロナの行動意向として、①栄養を意識した食事・料理の回数(35%) ②料理についての情報を得る回数(32%) ③手料理する回数(32%)が挙げられています。

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ながらく内食(ないしょく)や中食(なかしょく)をしてきた生活者の中には、その効用(栄養摂取、手料理のおいしさ)に気付きアフターコロナにおいても増やしていきたい習慣として認識していることが窺えます。一方で内食の頻度が増えるとレパートリーもマンネリ化してくることが想定されます。そうしたことから料理情報を切望することも想定できます。

3.野菜摂取を増やしたい

また同サイトの「~野菜の摂り方編 2021-03」では、コロナ禍前(2020年2月以前)と比較して食事に取り入れる頻度が増えた食材として、①野菜(倍以上9%やや増えた36%) ②発酵食品(倍以上7%やや増えた32%)が顕著に高い結果となりました。

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栄養や免疫を期待して、野菜や発酵食品を摂取している状況が窺えます。

面白いのは、増えた人と減った人が一定程度存在する食材です。冷凍食品(増30%、減20%)、パスタ(増27%、減21%)、レトルト食品(増27%、減21%)、インスタント食品(増23%、減22%)です。
調理のしやすい簡便思考から摂取が増えている人と、栄養面やコロナ太りを解消したいという考えから摂取が減っている人に分かれると考えられます。時短思考で簡単に食事がとれるという利便性からコロナ当初はよく利用していたが、リモートワークやステイホームなどの行動によって肥満が深刻化しているのが大きな要因と考えられます。

また野菜の摂取頻度として、今後の意向で、「倍以上に増やしたい(16%)」、「やや増やしたい(53%)」と回答しています。6割以上と高い人気です。ただ「野菜の摂り方に関する悩み・不満」として、①マンネリ化 ②保存がうまくできない ③栄養の摂り方などがフリーアンサーとして挙げられています。野菜についての情報が欠乏していることが分かります。

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4.まとめ

以上から、内食需要はアフターコロナも増加傾向にあると考えられます。栄養や免疫、ダイエットがテーマとして有望であり、実現するための情報提供にビジネスチャンスがあると考えられます。
「簡便時短思考層」と「食に対する高関与層」が共存すると考えられます。とくに野菜はアフターコロナにおいても増加する食材であり、野菜活用のためのメニュー提案は有望と考えられます。

事例

わたくしが分析するまでもなく、ビジネスチャンスとして捉えている企業が数多くありました。特にオイシックスは分かり易く訴求しています。
20分で主菜と副菜が作れる食材セットとして『Kit Oisix』を提案しています。
サイトでは同商品の5つのポイントとして掲げる中で、最初の2つで訴求しています。
①必要な分だけ適量をお届け 主菜と副菜の2品が20分で完成!
②全てのメニューに5種類以上の野菜が入っているのでバランスもばっちり!

簡便思考だけれども、栄養のあるものを美味しくいただきたいという強いニーズを捉えた企画だと思います。

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