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20年越しのガールズバンド

おっぱい、保護猫、おっぱい、保護猫、保護猫、パンツ、スケボー、保護猫、おっぱい、保護猫、スケボー、おっぱい…

仕事が終わらなくて持ち帰るけど、晩飯食ってる途中でソファで気絶して3時頃目覚めて、仕事片付けなきゃって思いながら、別に見たいわけでもないのにインスタの「おすすめのリール動画」をひたすら指でシュッシュして結局仕事やらないで、どんどん詰まっていく悪循環が数か月続いている。

おすすめで勝手に出てくるけど、おっぱい揺らす女子の動画なんなん…。そういうの好きでしょ?って思われてるってことだと思うんだけど、100歩譲って、いや、譲るまでもなく好きだとしても、動画の面白さがわからんから飛ばすし、どっちかというと猫を保護しましたっていう報告の動画を見て猫飼いたくなって、でも別れに耐えられないって妄想で勝手にココロを痛めてたり、明らかに病んでる。

そんな中、昔好きだったけど音信不通だったガールズバンドが久しぶりにライブをしましたっていう動画をTwitter で偶然発見して急激に爆アガりに!マジか!!スゴいことだ!おっぱい動画見てなかったら見つけられなかったかもしれない!いやホントに見てないけども!!

ただ問題は、その動画が2019年のものだったということ。
コロナ前やんか…ショックすぎる…。
ライブを見逃したことがあまりにショックすぎて初noteを書いたわ…。
そのバンド、mummy the peepshow とガールズバンドについて書きたい。


ガールズバンドにハマったきっかけ

「ガールズバンド」とは当然女性のみで構成されたバンドのことを指しているけど、個人的には、主に小さめのライブハウスで活動している「ガールズパンク/ポップバンド」の印象が強い。敢えて区別する必要ない気もするけど、深い意味はなく、わかりやすいので。

当時、音楽の師匠に音楽の世界を広げてもらった僕は、パンクを入口として色々聴いてた中で、女子のみで構成されたバンドが所属するBENTEN LABEL の バンドが多数出演するイベント、Wild Wacky Party でライブハウス初体験を済ませた。後ろから飛んできた人にぶつかって首を痛めた時は死ぬんじゃないかと思ったけど、終わってみればこれがめちゃくちゃ楽しかった。

未体験のライブハウス、しかもパンク…怖い…と怯えていたけど、どうしてもロリータ18号が観たくて、意を決して心斎橋クラブクアトロに行って以来、ライブハウス楽しい!という病にかかってしまったのだから、やはり初心者には入りやすいイベントだったと思う。そこからBENTEN LABEL 周辺のガールズバンドにハマっていった。

mummy the peepshow の何が良かったのか

「それもう追っかけだね」
大学2回生の時に5回生だった音楽の師匠にそう言われたのを覚えている。
当時関西に住んでいて、実家が関東だった僕は、
1回の全国ツアーで大阪、京都、滋賀、東京、千葉のライブハウスに行ったりしてたので、はたから見ると確かに追っかけ感があったかもしれない。
そんなバンドのひとつがmummy the peepshowだった。

語彙力に乏しく、どのバンドを説明するにも結局、「カッコいい」で済ませてしまうのだが、とにかくメロディーがいいし、曲も演奏もシンプルで、わかりやすいし、なじみやすい。
ポップな曲調で、女子が無邪気にはしゃいでいるキラキラ感。衝動、疾走感。英語詞も混ざり、生々しさが薄れ、海外ドラマのようなポップさがある。This Charming Man をカバーしてるように、エモさもある。

そういえば、マキマミー(vo/gt)の持っている、テスコのスペクトラム5というやたらスイッチがついている赤いギターも他のバンドと違う感じがして良かった。スペクトラム5が欲しくて、ギター雑誌の広告やら楽器屋さんで見たりしていたのを思い出した…(高くて結局買わなかった)。

「バンド楽しい!」というのが男のバンドよりガールズバンドの方が、伝わりやすい気がする。内省的な曲を書くバンドもあるし、それはそれでカッコいいんだけど、特にパンク界隈のガールズバンドは、見ていてポジティブになれるし、mummy はとりわけポップさが強かったのがハマっていた理由のひとつだと思う。

ガールズバンドを続けることの難しさ

傑作「Electric Roller Coster Girl」を経て、3ピースとなったmummy the peepshow は4枚目の「School Girl Pop」を自主制作でリリースした後しばらくして、何のアナウンスもなく、一切情報が入らない状態となる。

CDで聴くたびに、ライブ観たいな…やらんのかな…情報落ちてないかな…とネットの海を探すのだが、全く何も情報がない状態がずっと続いていた。
解散したの?休止中なの?せめてアナウンスがあれば諦めがつくのに…という状態のまま時が過ぎていく。

脱退や、バンド自体の解散は様々な理由があるにせよ起きるものだが、そもそも結婚やら出産やら育児やらで、バンドを離れやすいイベントが男性よりも多いと思うし、続けにくいのかもしれない。

レーベルメイトだったロリータ18号も2022年現在は、石坂マサヨ(vo.)1人+サポートメンバー?みたいな感じになってるし、ガールズバンドの大御所、少年ナイフもそうだけど、メンバーチェンジを繰り返し、オリジナルメンバー1人でも残ってバンドが転がり続けるだけでもスゴいこと。まあでもそこに関しては性別関係ないけど。

SXSW に一緒に出ていた NUMBER GIRL も、ELLEGARDEN も復活したし、わりと再結成するバンドも増えてるから、1度でいいから mummy も復活しないかな…でも無理だろうな…と諦めていた。

しかし、20年続いた沈黙が突如として破られた。
Twitter でなんとなく検索したら、まさかのライブ映像を発見したのだ。
おっぱいとか保護猫とかパンツとかスケボーのリール動画を見ている場合ではない。これは一体どういうことなのだ…。

「え…2019年…?いや、2018年にライブしてる」

最初に見つけたのは、自分が初ライブハウス体験をした、Wild Wacky Party として、ロリータ18号の30周年を祝ったライブの映像。
もう一つは、その前年に行われたライブの映像だった。
なんでライブすることになったのかはわからないけど、これは自分にとってかなりのニュース。

調べるうちに、マキ(Vo.)は別のバンドで2013年頃から活動していた様子。自分の検索能力の低さに愕然としつつ、年齢や忙しさもあって、音楽に対するアンテナの感度が年々悪くなっているのは気づいていたが、ここまで気づかないなんて…と欲しかった情報を4年前に逃していたのがショックすぎる。

しかし…20年を経て、当時と印象が変わってるとしても、ボーカル以外のメンバーの顔が記憶と一致しない。別人並みに違う。…とひたすら調べたら、ボーカル以外、全員入れ替わってて、誰やねん!という状態。

でもライブ映像を観ると、メンバーは違うけどやっぱり mummy the peepshow だなと感じた。演奏から伝わるこのPOPさ、キラキラさ、楽し気な感じは、当時を思い出させるし、曲本来の良さもあるけど、本人たちが楽しんでいるのが大きいんだろうなと思う。

継続して活動を再開させるわけではない様子だけど、映像でも最新の mummy the peepshow を見ることができたのは素直にうれしいし感慨深い。

他のバンドもそうだけど、メンバーが生きてるなら、どんどん再結成して当時の曲を当時のファンに届けて欲しいなあ…。お金儲け目当てでも全然構わない。そう思えるのは年を取ったからかもしれないけど。

もう1回だけでいいからライブやってくれないかな。
「対バンしてもらえませんか?」とか「うちのライブハウス出てくれませんか?」とか言えるような仕事だったら良かったんだけど残念ながらそうではないので、ライブしてくれるのを待とう…。

思い出の曲

Honey And Sandwich/mummy the peepshow

「Electric Roller Coster Girl」はCDがキズだらけになるくらい聴いたし、ギターをコピーしたりもしたし、どの曲も好きなんだけど、再開後のライブでも演奏しているこの曲は特に良い。静から動への変化とか、疾走感、キラキラとエモさのような基本的なポイントは抑えつつ。アルバムのコンセプトにも沿っていてストーリー性もあり、耳コピしてギター弾いてても単純に楽しい。mummy the peepshow というバンドがわかる1曲。

長々と読んでいただきありがとうございました。
mummy the peepshow というバンドがいた(いる)ことを少しでも多くの人に知ってもらえて、曲を聴いてもらえたら、音楽好きとしてはこの上ない喜びです。

最後に、直近のライブ映像を置いておきます。
ではでは。


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