マガジンのカバー画像

自己という病

10
「スキ」があまりに多かったので、もう少し掘り下げて思考しながらこちらで溜めていければ思って作りました。
運営しているクリエイター

記事一覧

「怒り」にまつわる奇妙な感覚

「怒り」にまつわる奇妙な感覚

これは僕だけのことかもしれないし、同じような感覚を持っている人が居るかもしれない。それとも全員がそうなのかもしれない。それはよく分からないのだが、小さい頃から「怒り」という感情との向き合い方が難しかった。

理不尽なことがあったときに、"怒りが勝手に湧いてくる"というよりも、心のどこかで、"これは怒らねばならないのではないか"という感情が湧いてくるのだ。おそらく頭は至って冷静なのだと思う。だが、ど

もっとみる

革命前夜 the Night before our Revolutions

「革命前夜/the Night before our Revolutions」の映像がウェブサイトにアップされました。ポッドキャストをお聴きの方は、これまで音楽やナレーションだけでイメージされていた世界観が、ビジュアルでも感じて頂けるのではないかと思います。是非音量大きめでお聴きすることをお勧めします。

また、この映像の随所に本の内容と関係する意味のあるものが映っている「図像学的な仕掛け」が散り
もっとみる

脳と太陽

脳と太陽

太陽や光が脳に与える影響についての整理とメモ。
脳の三大神経伝達物質として「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」と並んで「セロトニン」がある。

ノルアドレナリン神経は、どれだけ鍛えても強くなることはないという。これは危機管理センターのような役割を果たしており、脳の中に危機があると、脳全体にアラートを出す。しかしそれはアラートを出すだけなので実際に何かを解決することはないという。

セロトニンは幸せ

もっとみる
シュタイナー「健康と食事」より

シュタイナー「健康と食事」より

19世紀の哲学者フォイエルバッハは「人間は食べるところのものである」と述べた。
人間が生命活動を維持するためには、「蛋白質」、「炭水化物」、「脂肪」、「塩」の4つが必要である。

◼︎塩は人間の思考ともっとも深く関係するものであり、塩が脳に達することによって我々はものを考えることができる。
人間は塩を自然の中にあるままに使用することはできない。塩は舌の上で溶けて、胃腸の中に入るが、そのまま胃腸の中

もっとみる
永遠へのまなざし

永遠へのまなざし

 中世から近代へと移り変わりの中で提出された問い___。つまり「世界は善なるものか、それとも悪なるものか」という問いを進めると次に何が立ち現れるのか。世界が善なるものであれば問題なし。しかし悪なるものであれば、そこには「救い」が必要になる。
 その救いとは、神の絶対的秩序が地上へ実現することであり、「永遠なるもの」を手に入れるということである。この世界が永遠の秩序を獲得したのであれば、それは悪から

もっとみる
近代でのまなざしの大転換

近代でのまなざしの大転換

 ヨーロッパが中世から近代を迎えようとする頃、人々が世界に向けるまなざし、つまり世界観に大きな転換点が訪れた。最も大きな衝撃を与えたのは16世紀にコペルニクスの唱えた地動説であったのは言うまでもない。しかし、世界にとってより切実な問題であったのは、創造主である神はこの世を善なるものとして生み落としたのか、それとも悪なるものとして生み落としたのかという問いであった。 
 この世が善なるものであれば問

もっとみる

火性について

 火性は動物としての生きる土台です。この性質が弱ると生きる意欲が衰弱します。火が高くて鬱ということはなく、鬱とは火の弱まりと一致します。人生におけるあらゆる喜びの母体なので、人生を意味付ける土台です。これ無くしては人生の意味を語れないくらい大切な性質です。
 同じ意味で生きるのに酸素が必要不可欠ですが、酸素は猛毒の活性酸素を生み出します。生きるためには酸素は必要ですが吸った酸素の2パーセントは毒の

もっとみる

エゴギョウのメモ

 感謝の反対語は傲慢です。人が自分に何かしてくれるのは「あたりまえだ」ということで感謝の念が生まれません。この「あたりまえだ」が傲慢の温床でしょう。

 親であれば、子であれば、妻であれば、夫であれば、恋人であれば、部下であれば、上司なら、店員なら、お客なんだから,,,etc 。相手の決まった役割があるんだからその役を果たせよ!それは「あたりまえのこと」でしょう!

その役割の向こう側に個性的な人

もっとみる

自己のプレゼンテーション

人は生きている以上どこまでいっても自我の問題がつきまとっている。自分が何者であるのかということを常に確認するのは、人間だけが持つ生存欲求の一つかもしれない。
情報化社会ではそれが尚更強まる。自分の存在は情報となり、その情報は人々のまなざしにさらされる。それは常に誰かとの比較の中で優劣が決められていくのだ。
そうやって外からのまなざしへの反応の方が自分の中で強まるとどうなるか。己の観察を怠ることに

もっとみる
自己という病

自己という病

 

※「まなざしのデザイン <世界の見方>を変える方法」の第12章に修正稿を載せています。そちらもご参照下さい。

「自己肯定感が持てない」という病は深刻である。多くの人が自分も知らない間に、この病にかかっている。そしてこの病は何をするにしてもやっかいなのである。というよりも生きていく上で厄介である。場合によっては死に至る病なのだ。
 この10年ほど、社会人や学生を含めて色々と観察してきた中で

もっとみる