言葉が心をくすぶった
母がちょうど今の私と同じぐらいの歳の時好きだった詩人がいる。
今の私はそれを知らずに最近この人の詩が好きなんだって母に言った。
親子は似てるね
なんだか嬉しくなった私は早速本を借りた。
あるページで手が止まった。
明らかに他のページとは違って見えた。
せつなさばかり大切にして
いけなかった私たち
強さの前にたじろぐものだけ
追いかけていた私たち
幼かった私たち
澄みきったものだけが
美しいものではないのだと
今ならわかるのに
銀色夏生「ひかりのいと」より
ああわたしはまだ幼いんだな。
そう思った。
切なさばかり大切に、強さの前にたじろぐものだけ追いかけて、澄みきったものが美しいと思ってた。
完璧を追い求めずにゆる〜く、素直に生きたいなって思ったっていう話。
詩には不思議なパワーがある。出会った言葉を大切に胸にしまって、自分の言葉の引き出しを増やしていきたいな。
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