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選択制小説 『デジタルバレンタイン』 #毎週ショートショートnote


この世からチョコレイトなるものが消えて幾星霜。

色は茶色だという説が多いが、白や赤、緑と言う人もいる。形も状や丸、四角、動物型もあったという。

中に何かが入ってる物もあるとの記録もある。甘い、苦いに加えフルーツの甘酸っぱさやお酒の香りがする等、食べた人による感想も様々だ。

それを2月14日に好きな人や友達に配っていたという。そんなにバリエーションがある中で果たしてその人の好みに合う味を見つけられるものなのだろうか…

謎多き物だからこそ人々の興味を引き寄せ、チョコレイトを研究していたの男がデジタルバレンタインという飴玉のような機器を開発し、それを手に入れた人の話。

※好きな味をお選びください💁



【ビターチョコ風味】


高価な機器を買いチョコレイトを味わってみた。その感想を話し女性に靡いてもらおうと期待して。

「俺、あの機器買ったんだよね」
「本当?」
「あぁ美味かったよ」
「私も味わってみたかった」
「ね、残念」

機器を貸すつもりでいたが予想外の反応だ。挙げ句チョコ0男れいおと呼ばれるとは…


【スイートチョコ風味】


「これ買ったんだ」

彼は飴玉のような物を見せる。

「でも…」
「大丈夫。許可はもらってる」

口に含んだ時のほろ苦さと徐々に広がる甘さが見舞いに来てくれる彼の優しさが嬉しい反面、好きな人に衰弱する姿を見せる心苦しさと重なる。

「ありがとう」

貴方に出逢えて幸せだと素直に思った。


【ブラックチョコ風味】


「もう限界!」

退社時間はとっくに過ぎていた。AIの仕事のミスを正すのは人間だ。

「オ届け物デス」

そこへドローンが現れた。封を切るとあの機器が…

誰も見ていないだろうと、口に入れたそれは柔らかな甘味で脳をとろけさせる。

後で誤配送と発覚し高額な請求書が届くなんて知りもせずに…



 今回はSFチックとのお題ということで……妄想癖だけれど、リアリストでもある私にはSFが一番苦手分野です……(簡単に言ってしまえば、実現可能な世界観は描けても不可能なことは思い描けない。なぜなら現実もチョコもそんなに甘くないから!

ということで、これまでにもいくつか書いたことのある選択制小説にすることで、デジタル感を醸してみました。

今回選択制に行き経った経緯は
バレンタインチョコの曲といえば……
Perfume『チョコレイト・ディスコ』

あれ? 計画練り練りしてた曲もあったよな🤔
Perfume『ワンルーム・ディスコ』

でも冬ならこの『ねえ』って曲が好き🥺
(服装ももちろんのことヒールでのステップがお見事👏💕)


そういえば、あややも『ね~え?』って曲を歌ってたよね🤔?


そこで、その二曲を基にした作品を書こうと聴き比べていたところ、あややに


セクシーなの? キュートなの?
どっちが 好きなの?

作詞・作曲:つんく
編曲:小西康陽

と説得された感じです🤤どないやねん🤤!
それぞれにお好みのチョコが見つかれば幸いです🥰(ホワイトチョコやミルクチョコも思い付いたら書くかも😇?)

 よかったら、これまでの選択制小説もどうぞ~🙋<自分でもこんなに書いてたとは!)

 こうして、新たな選択制小説がまたひとつ増えたのであった。【完】

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