花贈りにロマンを込めて ~ひまわりで「涼」のメッセージ~
1.序文
「夏らしく過ごしたい……」
太陽の下でひまわりが咲いていると、夏を感じる。
眩しい!暑い!と、汗をかきながら楽しむ夏の風物詩。
そんなイメージを思い描いて、
ひまわりを贈ることもあるでしょう。
でも、ひまわりには、また違う一面がある。
それに、夏の過ごし方も人それぞれ。
例えば、
海とかハイキングとか、夏らしいアウトドアもいいけど、
どちらかというと、避暑地でゆっくりくつろぎたい……。
そんな方に贈るときには、
ひまわりに「涼」のメッセージを込めてみませんか。
2.ひまわりの性質と花ことば
ひまわりは「向日葵」と漢字で書くように、
太陽に向かって咲く花。
実際は、花の茎の先にある若葉の表面が光をもとめて移動し、
花がひらくと、太陽の下では東の方角を向いたまま動かなくなります。
英名では「sun flower」。
その名のとおり太陽のような容姿ですが、
実際は、頭状花と言われる小さな花の集合体。
花びら部分は、1枚1枚が舌状花となっていて、
花の中心(種をつくる部分)も、小さな筒状花が集まってできています。
ひまわりは、もともとアメリカ大陸で自生していた花。
古代インカ帝国では、太陽神のシンボルとして崇拝されていました。
太陽に向かって一心に咲くひまわりの特徴は、神話や逸話となり、
そのエピソードは、花ことばの由来にもなっています。
また、ひまわりの名前は、様々な芸術作品にも使われています。
代表的なものとして、絵画(ゴッホのひまわり) 他、映画、音楽……。
ひまわりをタイトルにした名曲の数々も。
3.ひまわりの花束を贈る
明るく暖かな表情のひまわりに、
あえて「涼しさ」を演出して、花束を贈ってみましょう。
■テーマを決める■
夏の季節は花が痛みやすく、お手入れも大変なので、
花を贈ることをためらいがち。
特に「相手に喜んでもらえるか」気になりませんか?
そんなときは、花を贈る相手の状況をイメージしてみましょう。
「今どんな気分で、どんなふうに過ごしたい(花を飾りたい)か」
ここでは、以下のようなイメージから「涼しさ」をテーマにしました。
【飾る場所、インテリアの雰囲気は?】
インテリアのベーシックカラーは白、リビングは窓が広く開放的。
【どんなふうに過ごしたい(花を飾りたい)気分?】
家で読書をしたりして静かに過ごす。
避暑地(海辺のリゾートのような涼しいイメージ)にいる気分で……
リラックスしたい。
花が好き、花を飾る時間的な余裕もある。
■花束を注文する■
テーマにあわせて花を選び、花束のスタイルやイメージを伝えます。
①花選び
ひまわりの色は、オレンジよりの黄色もありますが、
シャキッとした涼しさを感じるように
「レモン色(青みよりの黄色)のひまわりを主役にする」
それ以外の色は、ブルーとグリーンのみ。
「ブルーの花(デルフィニウム)を挿し色に、
ミント色のトルコキキョウと濃いグリーンの葉物を入れる」
②花束スタイル
飾る時に、空間を大きくとって、涼しさを感じられるように
「縦長で(少し丈長め)」
③花束のイメージ
花の種類、色数を少なくシンプルに、
全体のイメージも「シックな感じに」
「ラッピングの色合いは、紺色で」
と、「 」のように花屋さんへ依頼して、
花束にしていただきました。
【フラワーショップ】
レ ミルフォイユ ドゥ リベルテ
パリのエスプリを感じさせるデザインコンセプトで、
花束も華やかな雰囲気があります。
■飾るところまでイメージする■
ー華やかにラッピングされた花束を贈るー
花束を渡されたら、その瞬間、とても嬉しい気持ちになります。
その演出や言葉に、大きく心動かされることもあるでしょう。
映画ならクライマックス。一番大切なシーン。
でも、その映画が心にずっと刻まれたりするのは、
その世界感や人生観にも共感できるときではないでしょうか。
花贈りも同じで、ラッピングを外して花束を飾ったときに
それが、共感できる(好みにあう、気持ちが感じられる)ものなら、
「素敵なものをいただいた」という思い出として刻まれます。
4.ひまわりの花束の飾り方(ご参考に)
花束を実際に飾ってみます。
①花瓶の素材(クリア&クールなもので)
カットガラスなど、硬質で光を反射する素材なら清涼感がでます。
ひまわりの色と対照的な色(ブルー系)をあわせると、
よりすっきりモダンに見えます。
②飾り方(高さ・形と空間・片面スタイル)
1.高さ
花瓶の幅や形状にもよりますが、基本的には
一番高い花の高さは花瓶の2倍以上を目安にします。
(バランスによって調整)
2.形と空間
縦長の花束をそのまま花瓶に飾ってしまうと、
凹凸や空間の広がりがでないので、
花の茎をカットして挿しなおした方がきれいです。
形は、なだらかな扇型に。
花やグリーンは、空間をあけて凹凸をつけるようにします。
一番目につく場所(中央付近)に、
大きめな主役のひまわりを入れます。
3.片面スタイル
ひまわりの首は下向きに曲がりやすいです。
壁側に置くなら、四方見スタイルでなく、
片側だけに花を挿すスタイルで花の顔を華やかに見せます。
③グリーンやラインフラワーの使い方
グリーンは、花瓶の口元を隠したり、
デザインの空間を広げて、大きな流れをつくるようにします。
直線的な花、ラインフラワー(デルフィニウム)は、
線を活かして扇型の骨格をつくったり、空間を広げるように挿します。
<シンプルコーディネート>
ひまわりは、色鮮やかで存在感があるので、
数本だけの組み合わせでも十分華やか。
スペースを邪魔しないので、さりげなく涼しげに飾れます。
水色のカットガラスの一輪挿しに、シンプルに飾ってみました。
5.花贈りのメッセージ&まとめ
最後に、花束と一緒にメッセージを伝えたい方へ。
もし、花ことばを使うなら、
「ひまわりには、こんな花ことばがあるよ……」
と、軽い感じで伝えると自然です。
または、ユーモアにしてしまえば、
メッセージの文に入れられないこともないです。
近しい関係なら、たまに驚きとユーモアを。
花ことば「あなたは素晴らしい」を、
スパイス(ユーモア)としてメッセージに入れてみます。
※サンプルのため、文例は一般的ですが、ぜひアレンジを!
花言葉「素晴らしい」→「wonderful」(英語)にすれば、
親しみとユーモアある雰囲気に。
また、テーマにあわせて「爽やか」という言葉も入れました。
先にテーマを決めると、
花選びや花束のイメージ(色・デザイン)だけでなく、
メッセージにも統一感が生まれます。
夏を涼しく過ごしたい相手の気持ちと、
自分が伝えたいこと(メッセージ)をつなげることができますね。
素敵な花贈りを☘
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?