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浮遊感の理念-世界の矛盾と愛の関係-


 私は、かつてとても生きづらい生き方をしていた。そのやり方で破綻を迎えた頃に漸く自分が雁字搦めな矛盾に満ちた人間だと解り、それらの矛盾を一つ一つ紐解いていくということをした。その過程で、この世界もまた、似た様相を示しているということに気が付いた。

 実に、この世界も皮肉にも雁字搦めな矛盾に満ちているのだ。

◯この世界の矛盾とは?

 例えば、人間が
 常識に苦しみ自分らしく在れないのも、
 何気ない会話で価値観を押し付け合ってしまうのも、
 家庭内で様々な問題に悩まされるのも、
 匿名で誹謗中傷やいじめをしてしまうのも、
 あらゆる病に脅かされて苦しまねばならぬのも、
 あらゆる犯罪を犯してしまうのも、
 自死を選んでしまうのも、
 世界のほんの一部の富裕層に支配されるのも、
 地球の環境を破壊してしまうのも、
 宇宙にゴミを溢れかえさせてしまうのも、
 矛盾である。

 最初の小さな個人的な矛盾が一人の人間を当人の本質から遠ざけてしまい、終いには人類は世界の本質からどんどん遠ざかって、気が付いたときには、遂に人類は個人から宇宙にまであらゆる矛盾を抱え込んでしまったのだ。

◯矛盾をどうやって解くのか?

 では、この世界で、人間はどう矛盾を解いていけばいいのか?
 私がたどり着いた方程式は、とても単純なことだった。

 人間性を回復すること。
 つまり、
 自分を愛するということ。

 怖がらずに、自分の奥底に潜む自分をただ愛するということ。
 これだけで良い。既に様々なシーンで叫ばれており周知の事実なことなのかもしれないが、どんな壮大な矛盾も、どんな個人的な矛盾も、このことが出来ていないということで説明がつくから改めて叫ばずにはいられない。

◯矛盾と愛の関係とは?

 ではどの様に矛盾の原因について説明がつくのだろうか。
 そもそも何がこのような残忍な矛盾たちを生むのだろうか。

 人類の傲慢さである。

 これ程までに科学技術は発達して生活が豊かになったのにも関わらず、矛盾が肥大化してきて一向に精神的な豊かさが得られないのは、人類の傲慢さが理由である。身勝手な傲慢なやり方で進んできたから他者や外部を傷つけてきたし、即ち同時に己のことも同様に深く傷つけてきたのだ。

 その傲慢さが、本当は幸せになりたくない人間なんていないはずなのに、一向に人類を決して野放しに幸せにはしてくれなかったのだ。

 もっと言うならば、

全ての矛盾の本質的な原因は、つまり傲慢さとは、愛の搾取に他ならない。

 一人の人間が当人自身を愛せない、社会がその社会自身を愛せない、国が自国を愛せない、地球が地球自身を愛せない。一方的にあるいは互いに搾取し搾取される構造になって抜け出せなくなってしまっているのだ。
 だから、今こそ愛を外部に求めるのではなく、内部へ深く深く求めて得ていくという根本からの見直しが必要なのである。戦う相手を間違えないという見極めが大事なのである。

◯矛盾が解けた世界って?

 もし、一人一人の人間が自分自身のことを愛して等身大に生きようとしたら、まず自分に自分で愛を注ぐことになる。そして自分を愛してくれと他者に要求して他者から愛を搾取することをやめるようになる。その代わりに、その内在的に留めなく溢れ出た愛があまりに溢れ出るものだから他者に配りたくなる。その結果、この世界は多様性を受け入れ真にぶつかり合うことが許された、調和のとれた鮮やかなものになっていく。それは、誰もが各々の生きがいというものを見つけて、夢に向かって自己を表現していけるような、泥臭く痛快に生き抜いていける世界だと思う。

◯浮遊感の理念

 私は私自身を愛すること、私自身が痛烈に自分と戦って生き抜くことをやりたい。常に衝動的に自分と戦って、その過程で得た美しさや泥臭さをひたすら「無目的に」叫んでは確信し自らの血肉にしながら、一歩ずつ前へ進んで生きていたい。


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