<映画感想>Wira
どうも、
ノミが白昼夢をみた、です。
マレーシアのアクション映画『Wira』を見ました。
タイトルは英語で「hero」という意味です。
マレーシア映画はこれが初で、以前見たベトナム映画『Furie』と似てます。
ストリーが似ているわけではなく、構造が共通していますね。
既にご存知の方いると思いますが、
東南アジアのアクションといえば、ほぼ確実に格闘技中心です。
ストーリーも格闘シーンのためにあるようなものです。
主人公はむちゃくちゃ格闘技が上手いが、昔ヤンチャをしていて、
今では更生し、できれば厄介ごとには関わりたくないという典型的な設定。
しかし、大事な人々のために元の世界に連れ戻され、
戦わざるを得なくなり、戦って、敵を倒す。
これが映画のおおまかな展開です。
元軍人の主人公が父と妹のために故郷に帰ってくる。
この故郷というのがひどく荒れた町で、ドラッグや暴力は日常茶飯事。
今回の敵は、その町の工場長なんですが、こいつがまたすごい邪悪なやつです。
そして、やたらと英語を喋ります。
普通に英語を喋るんじゃなくて、マレー語と混ぜて喋っていて、
何とも不思議な経験でした、、、
こう言う映画って悪と正義がはっきりしていて、たまに見るといいですね。
演技やストーリーはひとまず置いといて、
格闘シーンは申し分なく良かったように感じました。
ただ、印象深かった格闘シーンがなかったのが惜しいです。
もちろん、主人公は腹筋バッキバキで、顔もカッコ良くてそれもまた見どころの一つとなっています。
でも、注目を引くのは主人公の兄よりも妹の方です。
一見、この映画「強い女性」を描いているんですけど、
気になるシーンが二つあります。
妹は兄と同様に格闘技が上手くて、筋肉もバキバキ、
髪型から歩き方、服装、そして口調もどちらかといえば少年に近い。
「女性らしさ」と言われるものが描かれていないんですね。
それはそれでいいんですが、
あるシーンで、彼女は出かける前に父の手にキスをします。
また、あるシーンでは、工場長に言われて犬の餌を四つんばいになって食います。
それまで父と工場長に散々逆らっていた彼女ですが、
キスや四つんばいになることで、結局、「従順」しているんです。
そして、「従順」は「女らしさ」と結び付けられます。
何かさりげなく女性キャラクターを手懐けていて、驚きました。
格闘技が好きな方には視聴をお勧めしますが、
見なくとも損はしないです。
見るんだったら『Furie』の方がいいです。
※今ネットフリックスで公開されています。