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境界性パーソナリティ障害の人が専門家と関わっていく注意点

前回は、パーソナリティ障害から当事者を改善に向けて導いていく専門家側に必要な資質について書きました。


今回は、クライアントさん側の心構えです。

まだ自分が何が何だか解らない時や、パーソナリティ障害の人格にドップリ浸かっている状態の場合は、難しいですが、必要不可欠な心構えです。

似た症状と原因を沢山持っている愛着障害にも共通しますので、愛着障害の方も参考になさって下さい。

前回も書きましたが、
『専門家とは、共にプロジェクトを成し遂げていく間柄』
という気持ちを持って下さい。

多くのパーソナリティ障害は、物事について、
 ★ オール オア ナッシング
 ★ 0・100の判断
という人格です。

境界性パーソナリティ障害も例外ではありません。

例えば1分前まで、好意的だったのに、1つの何かが起こって、突然、好意的とは真逆の気持ちを持ってしまいます。

その為、例えばカウンセラーなど、専門家の言動に両極端な印象を持ちます。

天国の様なプラスの感情と気持ちは、
 ★ 救世主
 ★ 運命の人
 ★ 史上最高の人
 ★ 唯一無二の人
 ★ 神様か天使の様な人
 ★ 私だけを見てくれる人
など、唯一無二、最高の評価です。

逆に、この世の終わり、最悪最低級のマイナスの気持ちは、
 ★ 敵
 ★ 侮蔑
 ★ 不信感
 ★ 悪魔の様な人
 ★ 裏切られた感じ
 ★ くっそくらえな人間
 ★ 見捨てられた気持ち
 ★ 最悪最低な部類の人間
などなど。

こんな気持ちの急激、極端な気持ちの違いがあります。

その激しさは、
 ★ 上から飛び降りるバンジージャンプ
 ★ 下から飛び上がる逆バンジージャンプ
という真逆を一度にしてしまう感じです。

僕にとって最初の心の指導者だった大恩あるヨガの院長に対して、この強烈な気持ちのアップダウンは、何度も起こりました。

例えば、ちょっとしたきっかけで、院長をこき下ろした気持ちになり、電話で長時間延々と罵しるなど。

次に会う時、ホント、バツが悪いし、自分が消えてしまいたくてたまりません。

そのこき下ろしや消えてしまいたい気持ちが症状なんですよね。

症状の真っ只中の時は症状を意識できずに、後から気づくのが、症状を慢性化しながら悪化させる超厄介な所です。

他にも症状がありますが、だいたいは養育者からの愛情の欠如、不足が原因です。

親など、別の人が根本原因でも、他の人にも症状が伝染していくんですね。

ですから、パーソナリティ障害を克服していく道は、
 ★ 人を信じ直す訓練
 ★ 人と繋がり直す訓練

と言えます。

人というのは、自分自身と他人の両方です。

 ★ 自分自身との繋がり直し
 ★ 他人との繋がり直し

その訓練なので、その導き手である専門家を信じなくてはなりません。

中には、自分にとってハズレの専門家もいますし、自分の症状が過激に出過ぎて、専門家自身の安全の為に当事者ご本人から身を引かなければならない場合が実際にあります。

そうならない為にも、たとえハズレの指導者に当たってしまったと思っても、折角良くなる機会を自分で壊さない為に、上に書いた様な強烈な他人への判断を下す人格である事を肝に銘じて下さい。

訓練という事は、指導者と離れている間の生活の場では、実戦になります。

手加減なしの本番で、人と関わって生きていく事を克服途中でもやって行かなければなりません。

そうなのに、練習の場として失敗してもOKな専門家を信じ、専門家と繋がろうとしなければ、共に歩んで行こうとしなければ、元もこもありませんよね。

ですから、『ハズレを引く事』も、訓練の1つになる事もあります。

ハズレを引いたとしても、その傷付きを糧に、その傷を癒してまた前に進まなくてはいけません

専門家とのやり取りは、『模擬戦』ですね。

だからこそ、
『境界性パーソナリティ障害克服しながらプロジェクトを共に歩む同志、指導者』
としての心構えが常に必要です。

僕自身、非常に辛く苦労し、
「何でこんな目に遭わなアカンねん」
などとうちひしがれる程に、社会での実践は困難・絶望・失敗続き。

だからこそ、しっかりと指導者との絆を自分から築き、
「傷付いた時には、指導者に癒し勇気づけて貰い、訓練を受け、知恵を授けて貰い、また社会に飛び出していく」
というプロセスを繰り返しながら、パーソナリティ障害を乗り越えていきます。

このプロセスは『親子関係』と同じです。

人間関係の愛の最も基礎となる養育者との関係を人を代えたやり直しでもあります。

この人を代えたというのが、指導者に当たります。

だから、信じて繋がって共に歩む覚悟を、今は成長して子供に戻れない当事者ご自身が決断して実行するのです。

指導者は、理想や憧れの人、神様や天使の様な人ではありません。

ましてや
「指導者がいないと生きていけない」
など、依存する気持ちはもってのほかです。

たとえ、それが症状だとしても。

指導者との共同プロジェクトとして、あなたが境界性パーソナリティ障害を克服して、あなた自身と繋がり直し、他人と繋がり直し、新しいあなたを生きていって下さい🤗



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