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ふらっと神保町読書会(第4回)-『地方を生きる』

1.読書会のテーマと経緯

 今回の種本は『地方を生きる』(ちくまプリマ―新書)。
ナカノの神保町での活動の原点となっている一冊です、シンプルに読書会の種本として面白いかなと思い、ふらっと内で読書会やってみました!

2.種本解説、キーワード

 種本のキーワードとなる言葉はコチラ👇

ローカル, エラー, ふまじめに面白がる,
やるコミュニティ, いるコミュニティ,   
農村型コミュニティ, 都市型コミュニティ

すごく簡単に要約すると、

  • みんなそれぞれ形は違えど、ローカル=地元 を持っていること

  • そこでは、予期できない“エラー”に遭遇すること

  • エラーの起きるローカルなコミュニティについて

  • “やる”コミュニティと“いる”コミュニティの話

  • コミュニティ内での“エラー”を“ふまじめに面白がる”ことの重要性

ざっくり上記の流れが、本の主軸として挙げられていました。
総じて、小松さんの活動や経験をフルに活かした、コミュニティづくりの難しさと楽しさが詰まった内容でした!

3.小松さんのコミュニティ論

 ここでは、この本で話されているコミュニティの考え方について、紹介します。

まず、小松さんのコミュニティ論には、二つの二項対立構造があります。

一つ目が、「“やる”コミュニティ」⇔「“いる”コミュニティ」
二つ目が、「“都市型コミュニティ”」⇔「“農村型コミュニティ”」になります。

「やる」と「いる」
「都市型」と「農村型」

ともに前者と後者がもつ特徴は共通しています。

「やる」とはつまり、自発的なアクションや目的が伴うことで、「都市型」というのもどんどん変化がもたらされ、変化を好む空間を指します。

逆に、「いる」は明確な目的は置かずに、ただそこにゆるっといること、「農村型」も変化やアクションを起こすのではなく、既存の繋がりや伝統的なものを大事にする空間を指しています。

この目的遂行型の“やる”都市型コミュニティと、ただそこに“いる”ことが心地良い農村型コミュニティ。
小松さんは、この2つの二項対立とその性質から、コミュニティについてすみわけしていました。

そしてその上で、「地方=自分だけのローカルな空間」での生き方・楽しみ方の1つの答えとして、下記のように結論付けています。

ローカルな“エラー”をふまじめにおもしろがる。

まずは、自分の暮らす場所・街で関わっていきたいなと思ったことに、無責任に行動を起こしてみること。
かつ、それを全力でおもしろがること。

そこで、偶然起きた“エラー”すらもおもしろがる。その先に、ローカルを楽しむヒントが生まれる。

崇高なビジョンや目的は置かず、“やる”ことに注目せず、今“いる”場所をおもしろがってみることが、ローカルを楽しむ秘訣なのです!

今回の読書会レポは、以上です!
読書会時の冒頭で、みんなのローカルはどこ? という質問をした際に、住んでる街と答えたメンバーと、局所的な場所を答えたメンバーがいたことが印象的でした。
それぞれのローカルを全力でおもしろがる、地方を楽しむだけでなく日常をもっと楽しくする大きなヒントとなる気がしております!

4.次回読書会のご案内

 最後に、次回読書会のご案内です。

種本は『はじめての構造主義』(講談社現代新書)

今回のレポ記事に、ちらっと出てきた「二項対立」「構造」というワード👀

構造主義を学ぶ会、初学者も大歓迎でございます!

ちょっぴりポストモダンブーム渦中のナカノも参加します。
勉強不足なので、いい機会です笑。ぜひ気軽にお越しください!


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