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人事制度づくりで大切なこと(その6)

人事制度をつくるにあたって、他社がどのような制度を導入しているのか、気になるところです。そこで、人事の専門誌などに掲載されている他社の取り組みを調べるということがよく行われます。

それ自体は間違っておらず、参考にする分には大いに結構なのですが、他社の真似をして自社にそのまま取り入れるというのは禁物です。

また、コンサル会社などが提供しているパッケージをそのまま取り入れるということもあまりお勧めできません。

なぜなら、本稿の「その1」に書いたとおり、人事制度は自社の経営理念や事業戦略を達成するためにつくるものだからです。経営理念や事業戦略が異なる他社の制度を真似ると、一時的にはうまくいくかもしれませんが、すぐに綻びが出てしまいます。

もし人事制度をつくることがゴールならば、他社の真似やパッケージの導入で手っ取り早く達成すればよいのですが、目的はあくまでも事業であり、それに資する制度をつくろうと思えば、自ずと深い検討や議論が求められるのです。

経営理念や事業戦略
→それを達成するための人材のあり方や働き方
→そのための社員制度・報酬制度・評価制度・人材育成、その他の諸制度
というふうに検討を深めていくことは骨の折れる作業です。
けれど、その労を惜しんでは、自社らしい、魂のこもった制度をつくることはできません。

人事制度づくりで大切なこと、その6は「自社らしい人事制度をとことん追求する」です。

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