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30代ワーママ・キャリアブレイクの記録②〜占いと雑談で、少しずつ自分を受け入れる

前回の記録はこちら↓

自分を責めようと思えば、いくらでも責められる状態

心身の余裕を求めて退職を決めたものの、自己否定の声が止まない日々。
誰に言われたわけでも無いのに、こんな風に自分を責め続けていました。

管理職への昇進や成長を期待されていたが、自分には無理だと思った

<自己否定の声>
・30代なんだから、そのルートに乗るのが社会人として当たり前。
 なのに逃げてどうするの?これからどうやって生きていくの?
・みんな辛くても我慢してやってる。それが大人であり社会人のはず。
 やりたいとかやりたくないとかの問題じゃない。精神的に幼すぎるのでは?
・周囲がせっかく期待してくれているのに、応えられないなんて価値がない。

様々な理由で仕事がうまく回らないことに、ストレスを感じている

<自己否定の声>
・結局、自分の仕事のやり方が良くないだけ。そして頑張りが足りないだけ。
 だったら頑張ればいいだけなのに、どうして改善のために頑張れないの?
・そもそも精神が弱い。甘い。会社員として許されない。
 組織なんだから、自分のやりたいようにできないのは当たり前。
・安定収入で、子育てに理解ある環境で、すごく恵まれているはず。
 もっとこの状況に感謝しないとだめ。辛いなんて言っていい立場じゃない。
 世の中にはもっとタフに頑張っている人たちがたくさんいるんだから。

この他にも、社内の人間関係でうまく立ち回れない自分、後輩のケアが下手な自分、会社が打ち出すビジョンに冷めた目を向けてしまう自分など、
全てを「自分はダメな奴」という理由の裏付けとして吸収している状態でした。

またそこから派生して、
「むしろ自分がいない方が、仕事がうまく回るに違いない」
「私にできることは、他の人はもっとうまくできることなんだ」などと
自分のこれまでの仕事を卑下することまでしていました。

そして、自分がこの状態で苦しんでいることを、他の人には相談できないと思っていました。
もし誰かに話したら、みんな優しいので「そんなことないよ」と気を遣ってくれるだろう。それじゃ自分の慰めのために人を使うようで、恥ずかしいし申し訳ない、と思い込んでいたからです。
それに相談も何も、私がダメな奴というのは事実なんだから、誰かに話したって仕方がないことだ。相手も困るだけだろう、と。

そう思い込み、誰にも吐き出せないままぐるぐると自分を責め続けていました。
(今こうやって書き出してみると、相当だったな…とゾッとします)

占いで、自分の見方は「解釈次第」と知る

しかしその一方で、「この状態はおかしい、自分の心を守らねば」と思う自分がギリギリ残っていたのが救いでした。
ついこないだまではなんとか元気に過ごしていたのだから、こうなったのには何か理由があるはずだ…それを特定して納得したい、元気になりたい…と、すがる思いで打開策を探しました。

その中で、まずたどり着いたのが西洋占星術(星占い)でした。
昔、友人が軽く占ってくれたことがあり、その時にとても励まされたことを思い出したのです。

西洋占星術の詳しい話はここでは省きますが、ざっくり言うと
「自分の生まれた瞬間に天体がどの位置にあったか?」という点から、その人が持つ性質や運勢を読み解く占いのことです。
テレビや雑誌のいわゆる星占いは、誕生日から分類した12星座で見るものですが、生まれた年、時間、場所を含めて、より細かく見ていくものになります。

実際に自分のホロスコープ(天体図)を見てみると、まさに自分の取扱説明書。
あんな面もあればこんな面もある、という複雑さで、思い当たる部分がとても多いことに驚きました。本当に奥が深い。
そうして、自分で意味を調べたり、実際にプロの方に鑑定していただいたりする中で、こんな気づきを得ました。

人はそれぞれ、様々な性質の組み合わせで出来ている。
その性質自体に良い・悪いはなく、結局はそれをどう使うか次第。
それだけではなく、環境や時期によってどの性質が出やすいかも変わる。


この気づきによって、
「もしかして今のしんどさって、私が悪いという話ではなくて
今の私の特性や望みと、仕事で求められることとの相性が合わなくなっただけなのかも…!?
という考えに至り、視界が一気に開けたのです。

そんなの当たり前のことですよね。
でもこんな当たり前のことに頭が回らないほどに、追い込まれて視野が狭くなり、「自分が悪いんだ」と思い込んでしまっていたのだなと気づきました。
「良い・悪い」ではなく「合う・合わない」で考えて良いんだ、と思えたことで、とても心が救われました。

そしてもう一つ気づいた点。
占いはあくまでも「解釈」であり、それが唯一の事実や正解というわけではない、ということです。
そのことから、
「じゃあ、自分で自分をどう見るかも『解釈次第』でいいのか…!」
と考えられるようになりました。
私はずっと「自分はダメだ」と思い込んでいたけど、それも一つの解釈でしかない。
違う角度から解釈すれば、自分をもっと知ることができるかも、と。

そうして、「ありのままの自分を受け入れる」ことの意味を、少しずつ実感できるようになっていったのです。

ちなみに、私は太陽が獅子座11ハウス・月が乙女座12ハウス。
自分に厳しく、人の役に立ってなんぼの乙女座が、前に出て自己表現したがる獅子座を律している…矛盾があってあっちこっちに引き裂かれてる感じ…
ということが占いから見えた瞬間、それだ…!と納得しました。

また「一人の時間が超重要」ということもわかり、より一層自分の時間を死守していこうと決めました。自分の心を守るために。
(ちなみにこの「一人の時間が重要」というのは、どんな占いや性格診断でも大体出てきて、そ、そんなにか…とむしろ笑えました。心に刻んで生きます)


また、西洋占星術のほかに「数秘術」という占いも面白く、自分を知る一つの材料になりました。

こちらの占いも、一人の中には様々な個性があり、どれをどう使うかは自分次第、という基本路線は西洋占星術と変わりません。
診断結果を見ると、西洋占星術と結果が通じている部分も多く、「やっぱこういう性質が強いんだな…」と抗えなさを感じたりも。

ちなみに私は「LP33」で、色々と思い当たる節がありすぎて笑ってしまいました。
常に頭の中はいろんな声が聞こえてカオスだし、自分で自分が分からない…
でもそれこそが自分なんですよね。


「となりの雑談」で、正解は自分の中にしかないことを知る

もう一つ、自己否定ループを断ち切るのにとても助かったのが
エッセイストのジェーン・スーさんと、「雑談の人」桜林直子さんによる
TBSポッドキャスト番組「となりの雑談」です。

毎回お二人がいろんなお話をするのですが、雑談とはいいながら内容が濃く、
「自分で自分がよくわからず、すぐにしんどい考え方をしてしまう」私のような人にとってはうってつけの番組でした。

この番組のおかげで気づけたことはたくさんあるのですが、大きくまとめれば
生き方において、唯一の正解なんてものは、そもそも無い。
 ましてや、外から与えてもらえるものでは無い。
 自分を知って、自分に合うやり方で、自分で選んだ道を正解にするしか無い

ということです。

先に書いた西洋占星術の話ともつながるのですが、
私はこれまでいつも、無意識に「正解」を探していたことに気づきました。
失敗しないために。人の期待に応えるために。それなりに暮らしていくために。

そうすると、大体の「正解」は「前例がある、一般的なルート」という結論になってきます。
そして、その「正解(一般的なルート)」に乗れればとりあえず安心。

しかし時折、頭では乗るべきだと分かっているのに、
心の方が納得できず、動けなかったりうまく乗れないときがあります。
そういったときに、
「こっちの方が絶対いいんだから、文句言わずに来い!ごちゃごちゃ言うな!」
と、正解を優先して自分の心を責めている状態が、自己否定の根っこだったのだと気づきました。

おそらく、失敗が怖かったり、言われた通りにやれば優等生で褒められた学校時代の体験、経済的に余裕がなかった(だから堅実な選択肢しか選ばない)ことなど、過去の様々な自分が積み重なって、いつの間にかここまでになっていたのだろうなと思います。

またここ数年は、
「自分以外の何かによってやむを得ず決まること(自己決定権がないこと)」で日々が圧迫されていたことも大きかったように思います。
もちろん全て誰かの言いなりというわけではありません。
しかしどうしても、仕事・育児・家事の日々は常に時間に追われ、
今自分が何をしたいか?よりも
「スムーズに物事を回すために、今何をすべきか」で考える癖が強くなっていました。
(それ自体が悪いとは思っていません。特に育児の最初の数年間においては、その思考をフル回転させてなんとか子供を育ててきたわけなので、必要なことだったと思っています。でも子供も大きくなって、少し考え方を変えてもいいかも、と思えるようになりました)

そして今回私が思い込んで苦しんでいた、仕事においての「正解」は
たとえば「管理職を目指す」や、「無理してでも努力し組織の期待に応える」。
もちろんそれは一つの正解ではあります。
ただ、あくまでこれは「その会社が社員に求める正解」であって、
それがこの世界で唯一正解の生き方というわけでは…無いな…?
そうか、そりゃそうか…と気づけて、心がまた楽になっていきました。

そして、そう思えたことによって
「じゃあ私は結局、何を求めているんだろう」
「納得できない・嫌だ・やりたくない、の奥にはどんな望みがあるんだろう」
と考えが至り、さらに
「その望みを叶えることこそが、自分らしく生きるってことなのかも」
「ならば、このピンチの今をチャンスにして、考え方・生き方を変えたいな」

と、少しずつ気持ちを方向転換できるようになっていきました。

自分の感情を尊重し、「やりたいことをやる」許可を自分に出す。
紆余曲折を経ましたが、この意識を持てるようになって良かったです。

またこのような気づきを経て、少しずつ自分の苦しさや不安を人に伝え、周囲の人の優しさや心配を素直に受け取れるようにもなっていきました。

次の回では、さらに心の回復につながったアクション(やったこと、行った場所)について書きたいと思います。


【番外編】Sexy Zone(timelesz)の決断で「自分で自分の人生を決める」大切さを知る

これは番外編として軽く書きますが、実際はかなり影響がありました。
数年前から私は、男性アイドルグループSexy Zone(現timelesz)のファンです。

昨年後半からの事務所関連の騒動、そして改名発表、
年が明けてまさかのメンバー脱退、
新体制timeleszで新メンバーオーディション発表…と、
いちファンながら怒涛の日々で、まだ気持ちが追いつかない部分もあるのが本音です。

それでも、今の彼ら5人の姿とそれぞれの決断からは
「自分で決めた自分の道を、自分なりにやっていく」気概が溢れていて、
ああ、人生ってきっとこれだよな。と胸がいっぱいになります。

(彼らの歩みについての詳細は省きますが、今日に至るまでの物語はとにかく波瀾万丈、誰かがシナリオ書いた?と思うほど。ものすごいです)

そして、私も彼らのように、
自分の可能性に賭けられる自分でありたい…と心から思います。

アイドルが放つエンタメの力はすごいです。これまではその力を
「しんどい現実から目を背け、少しでも痛みを消すために打つ麻酔」
のように感じていました。

でも今の彼らを見ていると、そんな自分が少し恥ずかしい。
これからは「自分の人生に向き合い、より良く動かすための栄養剤」として、
力を借りていきたいなと思っています。

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