10の質問に答えて自分たちでブランドを構築 キッチンカーブランディング戦略
はじめに
キッチンカー事業を成功するためのブランド構築は難しくはありません。
顧客を理解し目的を持って実行していくことで構築は可能となります。
ここでは、キッチンカーに的を絞ったブランド構築が、自分たちでつくれるよう順序立てて説明していきます。
補足として考え方の説明を随所にいれています。また、具体的な事例をふまえることでイメージを可視化できるように考えています。
この10階段を登り切ることで、自然と店ブランドが構築できるようになっています。
* 商品をブランド化するための構築法ではありません。
1段目キッチンカーブランド構想
以下の質問に回答してください。
この質問の回答をもとにブランドを構築していきます。
(商品性能・機能) あなたの提供する商品はどのような効能、驚きを顧客に与えますか?
できるだけ具体的に書いてください。
例「湧き水を使用した国産小麦100%の食パン」「冬は熱々の鹿児島さん金時芋を使用した石焼き芋、夏は天然水を削り出したシャキシャキかき氷」のようなイメージです)
(顧客と事業ミッション) 誰に対して何を約束できますか?
(想定するお客さま像 年齢、性別、趣味、家族構成、暮らしている地域など)
例「週末の特別な朝ごはんを提供する」「食を通じて驚きと感動を提供し続ける」
2段目ブランド構想を言語化する
あなたのブランドは、何をもとにして、その対象について、なぜブランドを構築するのですか?
僕たちの場合ですと、
「顧客を起点に考え、顧客体験を重要視したサービスデザインやマネジメントの考えは、サービスの改善に必要だという構想をもとにし、他にはない差別化を徹底したいと考える顧客を対象とし、サービスの改善を主軸に置いた教育マネジメントビジネスを構築する」
となります。
明確に言語化することで抽象化を防ぎ、達成するべき目的を明確にしていきます。
3段目ブランドカテゴリーを考える
あなたのキッチンカーはどのような市場で運営しますか?
例
朝ごはん市場という大きなカテゴリーで考えると競合はとても多くなります。
パン、シリアル、食べない、喫茶店、ファミレス、コンビニと競合が多すぎてメッセージがぼやけてしまいます。
朝ごはん市場なら、
「朝取れ卵だけを使用した高級卵かけご飯を主軸に置いた朝ごはん市場」のように具体的かつ参入障壁を作るようなイメージで考えていきます。
そうすることで、ブランドの持つイメージが具体的に顧客へ訴求されます。
4段目、自分たちが考える市場の競合を調査
競争相手を知ることは重要なことです。相手がどんな戦略でどんな顧客と、どんな風にコミュニケーションをとっているのでしょうか。価格は?自分たちにないものは一体なにでしょうか?
競合を知ることで自分たちに足りないものが見える場合もありますし、自信になるストロングポイントが見つかる場合もあります。
じっくり深く考えてみてください。
5段目どれだけの予算を使うかを決定する
費用に関することをどれだけ計画できていますか?
施策メニューつくり、ショップカード、名刺、ロゴ、キッチンカー製作費、出店場所との契約(定着)広告宣伝費等 当面の経費 何ヶ月までにどれくらいの収益を上げるなどの収益目標など具体的かつ、実行可能性が高い計画をつくっていきます。
6段目ストーリー
準備段階からブランド構築は始まります。なぜキッチンカー事業を始めるのか、なぜこの商品を届けたいのか、試作品つくりの様子などを記録していますか?
その様子を戦略的にSNS媒体を使って投稿していますか?
ビジネス着工前段階でファン化もしくはブランド認知が100ー500おきるように考えれば、スタート時の安定的な収益にもつながります。
ストーリーは顧客の感情を動かします。
あなたのお店にどんなストーリーがあるか探してみてください。
7段目コミュニケーションデザイン
※(どこでどんな風に顧客とタッチポイントができるのか)ビジュアルの確定
どんな風に顧客に商品を提供するのかを、ロールプレイング形式でサービスのあり方をテストしていますか?
パッケージはどんなものが持ちやすいのか、食べやすいのか、買いやすいのかを考えていますか?
商品は代替え品がすぐに発生してしまいます。
顧客体験の向上を意識してブランドを構築することで、他店には真似できないブランドを目指すことが重要となります。
顧客の便益を向上させることを考えていますか?
待たされる、何か雑な感じがする、清潔感がない。など顧客は常に何らかのストレスと付き合っています。どうすれば顧客の便益を向上させることができるのかを意識するだけで、ファン化の促進、口コミ拡散などに繋がります。
一貫性のあるビジュアルイメージですか?
ある程度のビジュアルイメージが固まっている状態で、ロゴ、メインカラー、チラシイメージ、ショップカード、名刺など顧客に対して総合的に一貫性のあるメッセージを訴求していきます。
ブランドメッセージに一貫性はありますか?
ブランドのメッセージには一貫性が必要です。
メッセージと視覚イメージが一致しないだけで、顧客はブランドのメッセージを認識できません。
例えば、メッセージが「澄み切った水を使用したこだわりパン」なのに、ビジュアルイメージがアメリカンテイストではギャップがありすぎて、本来訴求したい内容が届きづらくなります。
ブランイメージはは常に一貫性を保つことを意識しましょう。
8段目試作品・テストマーケティング
積極的に試作品を実際のお顧客に食べてもらう機会をつくっていますか?
辛口の意見でもしっかりと聞く用意はできていますか?
その意見を改善へと結びつけていますか?
8段目のテストマーケティングは、スタートダッシュを素早く決めるために重要です。
ここでの意見を精査して改善し、スタート時に完璧な状態で顧客に商品を提供できるようにしなければなりません。
顧客が一度受けた悪い印象を覆すのには、新規の顧客をとりにいく以上に体力が必要となります。
また、口コミの拡散には待ったがありません。
テストマーケティングの重要性は日に日に増しています。
近所で披露するのもOKです。
できるだけ、本気の意見を出してくれる方々に試してもらえるようにすることが重要です。
9段目キッチンカー制作
キッチンカー制作段階でやりたいことが先行していませんか?
あなたのサービスがどんなものでどういった顧客にどんな風に提供するのかを、ブランドマップにまとめて制作会社、デザイナーに渡していますか?
キッチンカーを制作する場合でも、今まで考えてきたことをブランドマップとしてまとめます。
自分たちの考え、顧客のニーズなどを視覚化、言語化することで、制作会社サイドとのイメージの連携を高めます。
あなたが思っている以上に制作側は何も考えていません。
そのことを常に意識して、制作側との会議に臨むことが重要です。
10段目営業開始そして改善からの実行
営業を開始しても小さな改善ポイントは無数に発生します。顧客体験を意識した目に見えない改善を繰り返すことを実行していますか?
顧客満足を一番に考えていますか?
ここまで完璧に作り上げても必ずです。かならず小さな改善ポイントは発生します。
アンケートなど実施し、顧客の体験価値を底上げできるような改善なら、喜んで実行していきましょう。
常に顧客の便益をどうすればあげられるのかを起点に考える習慣が、ビジネスを加速させるのです。
以上で10階段ブランディング構築は終了となります。
今上げたのは最低限ブランド構築に必要な考え方です。
ブランドは商品に力を与えます。
顧客の体験価値を底上げします。
ブランド構築は自分たちでできます。
常に顧客を起点に考え、便益を意識したサイクルを回すことを考えることが、何よりも重要なのだと僕たちは考えます。
想いをブランドを通して顧客に訴求することで、あなたの商品はダイレクトに顧客へと届くのです。
キッチンカー事業を成功させるには、自分たちでブランドを構築することから始めるのが一番の近道なんだと僕たちは考えます。
※キッチンカーブランドに関する記事はこちら
※キッチンカーの記事、こちらにまとめてます
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