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小説と私
小説を読むようになったキッカケ。
私は大学1年の時、初めて小説を読んだ。
子供の頃から本はほとんど読むことがなく、テレビゲームやマンガ、スポーツにしか興味はなかった。
国語という教科もあまり好きではなかったし(好きな教科は体育のみ)、活字もどちらかというと嫌いだった。
もちろん世の中に小説という活字しか書いていない本が存在することは知っていた。
だが、それは自分が手に取るようなものという認識もなかったし、興味もまるでなかった。
高校に入学して初めて出来た友達(同じ大学に進学した)にある日突然、「この本を読んでみろ、オモロいから」と渡されたのが私が人生で初めて読んだ小説。
私は読む気にはなれなかった。ページをパラパラめくると、当たり前の如く活字の海。勧められた時点で突き返すかどうか迷ったし、受け取っても多分読まないだろうなと思った。
しかしその時点でかなり打ち解けていたその友達でなければ突き返していたであろうその四角い紙の束は、私を小説の沼にグニュグニュと飲み込むことになる。
その日の夜、私は布団に潜り込んだ私の頭の横にその小説はあった。読むか読まないか寝る前まで迷ったのだ。
結局読むことにした。1.2ページだけ読んで適当な理由で友達に返すことにした。
それならまあ、その友達の厚意もムダにしたことにならないかなという判断で。
そして本を開き、読み進めると止まらなくなった。活字を追うのが止まらない。ページをめくるのをやめられない。面白かった。次はどうなる?次はどうなる?のワクワクの連続がなんだか心地よい。
めちゃくちゃ衝撃だった。
面白さもそうだが、小説にのめり込む自分自身にも。
その小説は「ぼくらの七日間戦争」という宗田理さんの作品。
友達は宗田理さんのファンだった。
その本をすぐに読み終えた私は宗田理さんの作品を読み漁り、そして他の小説家の作品も読むようになった。
小説以外にもエッセイ、興味があることについての本なんかも。
本を読むのが私は好きだ。
あの時読む選択をしてよかった。友達にも感謝している。
「ぼくらの七日間戦争」
今読んだら、20年前に読んだあの時とはまた違った感覚で読めそうな気がする。
人生を変えた1冊でした。
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