3月24日(日):機能性表示食品市場は持続的な成長に
先般の日経MJでは機能性表示食品の直近の動向などに触れた記事が掲載されていました。
そちらの内容によれば機能性表示食品の国内市場規模は2024年に前年比7%増の7,350億円が見込まれています。
詳細を見てみると機能面で一番伸びが顕著なのは睡眠分野で、市場規模は前年比18%増の1,065億円に達する見通しです。
機能性表示食品だけに限らず、寝具やウェアも含めて睡眠市場全体の裾野は着実に広がっていますね。
また私たちフィットネス業界にも関連するところでいえば、機能性表示食品では脂肪抑制の分野が3%増の2,928億円になるとの見込みです。
次に成分別で見ると乳酸菌関連が14%増の1,820億円と見積もっており、睡眠や腸内環境改善、ストレス緩和の多分野にまたがって今後も拡大が見込まれています。
その他、血圧低減につながるGABAも10%増の207億円といった具合です。
機能性表示食品制度が始まった2015年以降、国内では持続的に市場の拡大が続いている状況で、既に市場の伸びが頭打ちになったトクホ(特定保健用食品)市場とは対照的です。
なお書籍「ウェルビーイングで変わる!食と健康のマーケティング」(編著者:藤田康人)では、アメリカだと既にこうしたサプリメンティッドフード(成分を添加した食品)はコモディティ化しており、それらがすでにシュリンク傾向にある旨の指摘もありました。
アメリカではこれらの商品群よりも、ナチュラルやオーガニック関連、グルテンフリーや遺伝子組み換えフリーなど「フリー」を訴求する商品の人気が高まっている点を挙げています。
機能性表示食品やプラントベースの食品など、日本はアメリカの後追いをしてきた面もあるので、機能性食品の市場が今後も持続的な伸びになるのか、それともアメリカの既に起こった未来の後追いをしていくのか、その動向は気になりますね。
機能性表示食品は文字通り、機能面での効果を打ち出すことができますが、その反面で期待値が上がりすぎる点は要注意だと思います。
当然ながら医薬品ほどの即時的な効果は見込めないため、購入をしてもらうために事前の期待値を引き上げ過ぎると、その後のギャップで離反が大きくなるデメリットもあります。
新規購入の獲得と継続購入のリピートをどう両立させていくか、そこのマネジメントがポイントになりそうです。
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