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8月12日(月):転換期の「お祭り」

先般には日経新聞で「夏祭り 変わる情景」と題した連載がなされていました。

連載で取り上げていたのは各地のお祭りのあり方が少しずつ変わっている現状を報じています。

具体的にはお祭りや花火に際した寄付金などが減少して財源の確保が難しくなり、一部有料化への転換などがひとつです。

また少子化や人口の流出によって祭りの担い手が不足するなか、地元の人以外からも参加してもらう形を模索するケースも見受けられます。

その他、昨今のエスカレートする真夏の猛暑によって、熱中症を懸念して祭りの時期を変更するケースなど、祭りの姿形を変える要素は様々です。

こちらのnoteでは、ちょうど先日に息子が一人旅をしてきた野沢温泉村のことを取り上げ、そこでも地域の共有財産や伝統を残していくことの大切さや難しさに触れたばかりでした。

私は子ども時代も、大人になってからも、転勤によって様々な地域に住んできました。

大規模なお祭りのある地域、地元のお祭り、参加可能なお祭りと呼べるものがない地域など、いろいろです。

私が触れた範囲ではあるものの、様々な地域やお祭りを見てきたなかで言えることは、お祭りの有無や力の入れ方と地域内での結びつきは概ね比例している点です。

祭りがある地域では毎年の祭りに向けて、その事前準備から祭りの時期まで、地域内で多くの人がそこに関与します。

それによって地域内での同世代のコミュニケーションはもちろんのこと、世代間のやり取りもたくさんあって、コミュニケーションの総量は確実に増えますね。

神輿を担ぐ、山車を引くなど、祭りの形は地域によってそれぞれですが、一緒にひとつのことを行い、なおかつお酒なども交えたコミュニケーションを重ねていることで、自然と関係性は深まります。

その結果として祭り以外の日常でのコミュニケーションや助け合いにも寄与している面が大きいなと感じました。

お祭りの行事そのものに込められた歴史や伝統といった要素も重要ですが、地域のなかでお祭りが担っている共同体運営のための機能も小さくないですね。

各地で転換期に差し掛かっているなか、継続のために少し形は変われども、地域のなかで祭りを維持・継続していってもらえれば良いなと思っています。

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