4月20日(木):スタジアムと日常をつなぐ試み
前回は「スポーツコンテンツと利用者の定着」と題したことを記しましたが、本日も関連した話をもう少しばかり。
昨日には各種スポーツのコンテンツとしての魅力が非常に高まっていること、動画配信サイトでもスポーツコンテンツが重要な位置づけに据えられていること、それによって利用者数の増減にも目に見える違いが出ていることに触れました。
一方で一過性の盛り上がりや流入で終わらずに長期視聴をしてくれるような利用者の定着につなげる点が課題になっています。
こうした状況は動画配信サービスだけではなく、スポーツに携わる様々な組織や場に同様なことが当てはまる気がしますね。
一例をあげるとすれば試合をするスタジアムもそのひとつでしょう。
試合のある週末は多くの観客で賑わうけれども、それ以外の平日はもちろんのこと、ホームゲームがない週末には寂しく佇んでいる、というスタジアムは少なくないと思います。
スタジアムをフル活用する観点でいえばJ3のFC今治で365日人が集まる場所にするような取り組みがスタートしています。
今年から本格稼働し始めた同チームのホームスタジアムのコンセプトは里山で、自然との共生をはじめとして地域住民の交流の場にも位置付けられています。
スタジアム周辺にはウォーキングができる散策路や畑があるほか、アートなどの文化的な楽しみがもてる場にもなっているのが特徴です。
こうして試合の有無に限らず、地域のシンボリックな場としてハブの役割を果たすようになると、スタジアムが試合のためだけの箱モノではなくなります。
そうやってスタジアムの利用、稼働が高まれば、その分だけファンを増やしたり、クラブのことを発信する機会も増えますね。
それと同時にスタジアムの入場料以外に収入を得る手立てが複線化されることにもつながります。
現在はJリーグのチームでも自治体が所有するスタジアムを使用するチームがまだまだありますが、こうしたスタジアムのフル活用や収入の複線化ができれば、自社所有をする選択も高まると思います。
FC今治だけではなく、来年にはVファーレン長崎でのスタジアムを中心にオフィスやホテル、商業施設などが一体となったスタジアムシティもオープン予定です。
これらは一例ですが、スポーツで賑わう週末と日常をつなげるアプローチが少しずつ広がっていけば面白いですね。
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