12月14日(木):甲府がJ2勢初のACL決勝トーナメント進出!
本日は週末なのでサッカーに関連した話を少しばかり。
先般に行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の1次リーグ最終節で日本のヴァンフォーレ甲府が勝利し、グループリーグの首位通過を決めました。
特筆すべきはJ2勢として史上初のACL決勝トーナメント進出です。
日本におけるACL本戦の出場権はJリーグ(J1)の年間順位の1位と2位のチーム、天皇杯優勝チーム、そしてACL予選プレーオフからの出場権がJリーグ(J1)年間順位3位のチームに与えられるレギュレーションになっています。(来シーズン以降は一部変更)
そのためJ2のチームがACLに出場するチャンスは天皇杯で優勝する以外になく、そのためにはJ1勢に勝利を重ねていく必要もあるから、ACL出場自体が狭き門であり、レアケースです。
そうしたなかでヴァンフォーレ甲府は天皇杯優勝を経てACLに出場するに留まらず、今回はACLの決勝トーナメントにまで駒を進めたのは、このうえない快挙です。
このACLは文字通り、アジアにおけるクラブチームのチャンピオンを決める大会で、そこに参加できるクラブはアジア各国リーグの優勝チームやそれに準ずる一握りのチームです。
これまでJ1で優勝したクラブでもACLでは厚い壁に阻まれて決勝トーナメントへ進めないケースも少なくなかっただけに、それをJ2のクラブでやってのけたことの意義は大きいと思います。
普段、あまりサッカーをご覧にならない方のために補足をしておくと、このACLは国内でのリーグ戦(Jリーグ)やカップ戦(ルヴァン杯・天皇杯)とも並行して進められます。
それゆえACLに出場するクラブは短期間に複数の試合をこなす過密日程になるし、ACLの場合は日本での試合だけでなくアウェーは海外なので、その移動距離も長くなります。
J1で優勝争いをしてACLのタイトルも狙うようなクラブであれば財政規模も大きく、その分だけ多くの優秀な選手を揃えて、リーグ戦やカップ戦でメンバーをローテーションしながらでも優勝が狙えるだけのチーム編成をしているものです。
でも、ヴァンフォーレ甲府のようなJ2のクラブではそうもいきませんので、現有戦力のなかでなんとかやり繰りしながら戦うことになりますが、それでいながらACLの舞台で勝利を重ねて次のステージへ駒を進めた点が素晴らしいですね。
今回のようなACLの舞台でのJ2クラブの奮闘から感じられるのは、日本サッカーが着実に底上げされている点でしょう。
J2のクラブがアジアの舞台に出ても渡り合えるし、その一方でACLの決勝トーナメントに進出した甲府であっても国内のリーグ戦(J2)ではJ1昇格がままならない結果だったことを鑑みると、Jリーグは全体の水準が上がりながら各クラブが拮抗した状態になっていることがうかがえます。
これは紛れもなくJリーグ発足から30年の歩みを進めてきたことの成果だろうと思います。
またJ2であるヴァンフォーレ甲府のACLでの躍進は、国内のどんなクラブにとってもチャンスがあることを示し、良い刺激になったはずです。
以前に見たサッカー関連の記事ではヴァンフォーレ甲府が国内で行うACLの試合に、J2の他クラブのサポーターが呼びかけあって甲府を応援しにきている様子が報じられていました。
普段は甲府ではない自分の応援するクラブがあるものの、甲府は「J2を代表して戦ってくれている」との想いで、他のJ2クラブのサポーターがクラブの垣根を越えた連帯感をもって甲府の応援に駆けつけている光景は心が温まりましたね。
日本サッカーの成長、そしてどのクラブや選手にも開かれたチャンス、サポーターの連帯など、いろいろな可能性を示してくれたヴァンフォーレ甲府に感謝です。
引き続き、ACLの決勝トーナメントも頑張ってください、応援しています!
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