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7月15日(月):「制約」のなかで意思決定することの学び

昨日は「教育コンテンツとして『シムシティ』のすすめ」と題したことを記しました。

ゲームの中で自分が市長になって都市運営をやってみると、電気や水道などのインフラ整備に産業の振興、教育や住環境の整備、治安維持、健康増進など、やることは多岐にわたります。

それらを通じて様々な要素を上手くバランスさせていくことで人口が増えていき、反対にどこかにボトルネックがあれば市民に不満が募ったり、病気になってしまうなど、人口が伸び悩んで停滞します。

そういった諸要素を楽しみながら掴むことができる点で、学校教育に活用されている「桃鉄」同様に、社会の授業のコンテンツとしてシムシティやシティーズはぴったりですね。

都市運営をするなかでポイントだと感じるのは、常に資金面での制約が伴う点です。

ゲームには様々なオプション設定が可能になっており、例えばチートモードのひとつでは「資金」を無限にすることができます。

この資金面が無限になると、ゲーム開始と同時に人口や市の規模に関係なく、いきなり高速道路や地下鉄を走らせたり、ダムや大規模なソーラー発電所をつくったり、大学や図書館などをたくさん建てて、高密度の住宅やオフィス街を並べることもできます。

たったひとつ資金面の制約を無くすだけで、自分の思った通りの都市づくりが箱庭のごとく、いとも簡単にできてしまうのです。

自分のイメージを形にする、という意味では悪くないですが、なんでも簡単にできてしまうと極めて現実離れをして、面白味に欠けてしまう面は否めません。

それをふまえて改めて思うのは「制約がある中でどうするか」ですね。

現実の世界での意思決定に際しても、制約が伴わない判断や行動では困ることがないはずです。

でも実際には費用面、時間、資源、天候、手間、心理的な負担など、何かしらの制約がつきまといます。

そのなかで最善なこと、あるいは自分が一番やりたいと思ったことなどを選び取っていくことになります。

だから常に制約が伴う条件下で考え、「選ぶ」ということが疑似体験できる意味でシムシティやシティーズのコンテンツは有益じゃないか再確認した次第です。

制約のもとで優先順位をつける、制約のなかで工夫をする、制約を逆手にとって発想してみる、そんなことを意識してみると、子どもながらにゲームを通じて得られる気づきも増えるんじゃないかと思っています。

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