fisheye

元新聞記者。現D1。魚の遊泳を主に研究。

fisheye

元新聞記者。現D1。魚の遊泳を主に研究。

最近の記事

学振月20万円でも「赤字」 出戻り博士に必要な貯金額

9月27日、日本学術振興会特別研究員(学振)の選考結果が出た。内定なら月20万円の生活費が支給され、資金面の不安なく研究に専念できる。ただし、もし会社を退職して進学する『出戻り博士』なら話は別だ。健康保険や税金など数十万単位の納付書が何枚も届く現実問題に直面する。 「そんな預金で大丈夫か?」・・・今一度問い直そう。 出戻り博士が直面する大きな出費は主に3つ。学費、健康保険、住民税だ。まず学費。これは出戻り関係なく博士進学する全ての大学院生に関わる。国公立大学の場合、入学金で

    • 春はアスパラ 規格外はさらなり

      春はアスパラ。よくよく炒め立ち登る香りは、至極そそられ、腹減りがちな晩をうまく彩らせる。今は旬、規格外はさらなり。茹でもなお。塩など降るもおいし… 以上、枕草子の冒頭をもじりました。 というのも、先日食べたアスパラガスが大変おいしかったのです。 「もし現代に清少納言がいたら、書き出しはアスパラだ」と思うほどに。 買ったのはスーパーの"訳有り野菜コーナー"に鎮座するぶっといアスパラ。なにせキュウリより太い。断面が五百円玉レベルの太さです。規格外品として一袋約400円で店頭

      • 学振内定から実際に新聞社を退職した話

        前回は学振申請までを書いた。今回は内定後、実際に退職した体験談。9月末の結果通知を受けてから大学院入学前までを綴る。 何事もなかった6〜8月学振申請後、6月に入ると緊急事態宣言や変則的な決算期が終わり、慌ただしかった記者業が落ち着き始める。これ幸いとロードバイクを購入して乗り回したり、無水鍋にハマって蒸し料理ばかり作ったりと、心に余裕も生まれていた。 前職では5日間、好きな時期に夏休みを申請できる。筆者は9月の23~25日に休みをとった。2020年9月は21、22日が連休

        • 新聞記者が学振を取ろうとした話

          前回は学振の制度を書いた。今回は体験談。 新聞社を退職し研究に戻ろうと決めた理由や当時の心境、どう申請書を作ったかなど説明する。 DC1申請、筆者の場合 当初は社会人ドクターを考えていた。働きながら博士課程に入り、有給休暇で集中的に実験する。得られた結果は平日の夜や休日に私用PCで解析し、論文としてまとめる…なんて生活だ。 実際に卒業後も研究室の先生とやり取りを続け、修士論文の一部を査読つき論文にまとめるなど業績も積めた。ただし、それができたのも最初の半年まで。徐々に仕事

        学振月20万円でも「赤字」 出戻り博士に必要な貯金額

          研究に未練がある社会人へ 「学振」 という選択肢

          日本学術振興会特別研究員…通称「学振」。毎年の応募倍率は5倍前後。採択されれば1ヵ月あたり20万円の研究奨励金(≒生活費)と研究費が国から支給される。なかでもDC1は博士課程のまる3年が採用期間に。そのため修士2年が申請するイメージが強いが、実は修士卒の社会人も応募できる。既に2022年度の募集要項が公開され、2日に電子申請の受付も始まった。研究に未練がある社会人はレッツチャレンジ。 学振内定→退職の院生は1%未満? 社会人に学振の応募資格はない、という誤解は根強い。友人に

          研究に未練がある社会人へ 「学振」 という選択肢

          3日前に退職して大学院生になった心境

          スゴロクで「振り出しに戻る」にとまっちゃった、そんな心境でした。 初めまして、fisheyeと申します。大学院を修士で卒業、新聞記者として2年間働くも研究の醍醐味が忘れられず、4月から博士課程に戻りました。 本名で始めるつもりでしたが、前職の影がチラつき尻込み…とりあえず適当な名前に設定してます。まずはテスト投稿もかねて。 主な研究分野は魚の遊泳。自転車レーサーが空気抵抗を減らすため一列に並んだり、渡鳥が楽に飛ぶためV字編隊を組んだりしますが、アレの魚版を研究してます。

          3日前に退職して大学院生になった心境