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【詩】ある男の夜[連作①]

クリスマスの夜
 
イルミネーションも カップルたちも
俺には 眩しすぎる……
 
都会の交差点 その隅で
寒さに 縮こまる
 
わかっている
 
全て 俺のせい なのだと……
 
あの日の 身勝手な自分
大切な人を傷つけた 代償が
 
この 孤独 なのだと……
 
いつも ひとりで 歩いていたけれど
今日は 違っていた
 
ある少女を 助けたい……!
 
そう思った……
 
巨大な屋敷の 窓のふちで
名も知らぬ少女が 空を仰いで つぶやいた
 
私は 悪い子 なのだと……
 
今にも 飛び降りそうな その命を
 
救いたいと そう思った……

連作②→【詩】ある女の夜

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