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【詩】ある女の夜[連作②]

春一番の夜
 
広い屋敷も 立派な職場も
私の顎ひとつで 思いのまま
 
ボディーガードや メイド シェフ
官僚たちは みな 私の手足
 
わかっているわ
 
全て 私の 努力の賜物!
 
日々 常に目を光らせ
厳しく指導 今や全てが

私の 手の中に……
 
なのに どうして
今日は みな ミスばかり……
 
私は 正しいのに!
 
そう憤った……
 
自分で判断もできず
やれと言ったことすら できない……
 
どうしてそんなに 役立たず なの!?
 
私は 間違っていないのに
 
私が 間違っているはず ないのに……

連作①→【詩】ある男の夜

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