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学校の先生が知っておくべき生理事情

まだまだ生理=恥ずかしい、話しにくいという風潮があり、先生方、特に男性の先生はどうしたらいいのか困ることもあるでしょう。そういった方に是非読んでいただけたら幸いです。

内容
1.学校生活で生理期間困ることとその対応
2.生理用品や月経不順、婦人科へのアクセス

1.学校生活で生理期間困ることとその対応
①起立や体育座りや、体育などの運動
生理の時に立ったり座ったりを頻繁に行ったり、運動をすると、経血がドロっとでる不快感を感じることがよくあります。生理中は体の冷えもよくないので、体育館など椅子を用意したり、起立・気を付けを強制することについて考え直す必要もあるかもしれません。
また、最近はタンポンや月経カップなどの生理用品もあります。これはドロッとした感覚が軽減されるのでお勧めですが、特に子供は膣内に入れることに恐怖心を感じたり痛みを感じたりするので、難しいのが現状です。

②プールや尿検査時
◎プール
プールについてはよく言われますが、女性の先生に言うという選択肢や、紙に書いて伝えるという選択肢等をあらかじめ子供に提示しておくと良いと思います。また、タンポンや月経カップをすればプールに皆入れると思う人もいますが、タンポンを膣に入れることにためらいのある子もいますし、体を冷やすこともよくありません。飽くまでも選択肢の一つとしてタンポンなどは捉えた方がよいと思います。また、生理不順などの可能性もあるので、一週間たてばみんな生理が終わるわけではありません。そうした生理不順の子は、まずは婦人科の受診を勧めた方が吉です。養護教諭に相談したりなど、考えた方がよさそうです。
◎尿検査
尿検査で言えずに生理なのに提出する子もいます。尿検査について説明する時に生理の子は、「生理中」と紙に書いて尿検査の封筒に入れて提出するよう選択肢を提示すると、他の子にも生理中だと知られず、安心すると思います。

③経血が下着や制服、椅子につくこと
生理にまだ慣れてなかったり、トイレに頻繁にいけない環境であると、よく経血が漏れて椅子や下着、制服についてしまうことはよくあります。
保健室に行って下着や制服を貸し出してもらうのは勿論ですが、クラス内で「生理は恥ずかしいことではない」という認知があれば、より良いです。
また、授業中に「トイレに行ってもいいですか」と聞かなくてもトイレに行くことを認めることも必要です。どうしても把握しておきたいのであれば、トイレに行くときに、教室の後ろにカードなどを用意し、それを持っていくなど工夫すれば、必ずしも先生に言わなくても、先生も把握できる術はあると思います(そこまでして把握しなくてもよいとも思いますが)。

④宿泊研修や遠足
宿泊研修などお風呂に関しては多く認識されていますが、移動時のバスなども、長時間座らなければならないので大変です。
トイレ休憩を頻繁に設けたり、漏れた時に恥ずかしくない手立てを考える必要があります。

⑤生理痛
生理痛がひどくて立てなかったり、学校にこれない子もいます。単純に「不登校」とするのではなく、婦人科に行って鎮痛剤を処方してもらったり、ピルを処方してもらう必要があります。

他にもあらゆる場面で困る場面はでてきます。それぞれに対応を考えるには、限界もあると思います。なので、一番は生理について相談できる場所の確保と、「生理」に関してタブー視しない環境が大事です。

2.生理用品や月経不順、婦人科へのアクセス
①生理用品
近年、生理用品の種類も多くなってきて、選択肢が増えてきています。なので、性教育でもそうした生理用品の選択肢について触れていく必要があります。また、父子家庭や貧困層など、生理用品にアクセスしにくい層についても考慮する必要があります。一番よいのは、全員または希望者に生理用品を無料で配る取り組みです。こうした取り組みをしている団体もありますので、ぜひ調べてみてください。
②月経不順
月経不順をかかえる人は結構います。月経期間の長い子、逆に月経がなかなか来ない子など、様々です。そうした子に婦人科の受診をすすめることも大事ですし、月経不順や、不妊症、PMS、月経困難症などについての知識を取り扱うことも重要だと思います。
③婦人科へのアクセス
日本では特に婦人科に行くことに壁を感じることが多いです。婦人科に行くことの良さを伝えることは、学校としてもできると思います。
ですが、家庭によってはコスト面や、婦人科への認知に差があり、難しい部分があることは事実です。大きく変えることは無理でも、学校として、まずはできることをしていくことが大事だとおもいます。

まだまだ生理について語ることがタブー視される中、これを投稿することで少しでも助けになれれば幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました。


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