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男性育休って本当に必要? 〜現役パパ・ママが考える「安心して子育てできる社会」「仕事と育児の共存」とは〜
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男性育休って本当に必要? 〜現役パパ・ママが考える「安心して子育てできる社会」「仕事と育児の共存」とは〜

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2022年(令和4年)4月1日から段階的な育児休業法改正がスタートします。「産後パパ育休」と呼ばれる新たな男性育休制度も追加となり、パパも育児に参加しやすい環境が整いつつあります。

産後パパ育休に関して、少し前回の投稿で触れていますのでご参考になれば幸いです。

育児休業法改正も視野に入れ、ファーストアセントでも育児中のママ・パパに役立つサービスをさらにブラッシュアップしてお届けする予定です。

またこの法改正施行に先立ち、男性育休に関しての議論の場を提供できないかと考え、今回のイベント「男性育休って本当に必要?」を企画してみました(企画・モデレーター:当社CMOの千葉)。お招きした登壇者の皆さんは現役のママ・パパであり、それぞれ経営者と働き手の立場でいらっしゃいます。今回のnoteでは、このイベントのダイジェスト版をお届けします。

イベントのアジェンダと3つのキッカケ

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1時間の間に、下記の3つのキッカケをお届けできるようにイベントを構成しました。
・「知る」キッカケ 〜男性育休が2022年4月から法改正され、なにが変わる?
・「考える」キッカケ 〜それぞれの立場で話す有識者・経験者
・「繋がる」キッカケ 〜登壇者の個人や会社のSNSと繋がって、もっと聞こう


登壇者のご紹介

上原 達也 / XTalent株式会社 代表取締役
京都大学教育学部卒業。
株式会社SpeeeにてWebマーケティング・人事などを経て
社長室に所属、新規事業や海外法人の設立に従事。
その後JapanTaxi株式会社に入社し、事業開発を担当。
2019年7月にXTalent株式会社を設立、代表取締役に就任。
“キャリアとライフをトレードオフにしない”という想いから、withworkを立ち上げる。
共働きで二児の父。

XTarent https://xtalent.co.jp/
XTalentのnote https://story.withwork.com/
上原さんのTwitter https://twitter.com/uetatsu39


猪熊 真理子 / OMOYA Inc. 代表取締役社長・女子未来大学ファウンダー /(一社)全日本伝統文化後継者育成支援協会 役員/(一社)at Will Work 理事

東京女子大学 心理学科卒業。学生時代に女性の自信形成に興味を持ち、心理学を学ぶ。認定心理士。
2007年(株)リクルートに入社。「ゼクシィ」や「Hot Pepper Beauty」などで事業戦略、ブランドプロモーション戦略、マーケティングなどに携わる。会社員の傍ら、「女性が豊かに自由に生きていくこと」をコンセプトに、講演やイベント、セミナーなどで女性支援の活動を行い、高校生から70代の女性まで延べ5千人を超える女性たちと出逢う。2014年2月にリクルートを退職し、3月に株式会社OMOYAを設立。株式会社OMOYAでは、主に女性消費を得意とした、経営・ブランドコンサルティングや企画マーケティング、組織のダイバーシティ・マネジメント改革、企業内の女性活躍推進などを行う。経済産業省「平成28年度地域創業促進⽀援研修」講師、「平成28年度中国地域中⼩企業・⼈材コーディネート事業」ダイバーシティ経営セミナー・ファシリテーターなどを歴任。

社会人女性の学びの場「女子未来大学」ファウンダー。多様な価値観の多様な幸せを女性たちが歩めるような未来を目指して女性のキャリアや心理的な支援活動などを行っている。
​著書に『「私らしさ」のつくりかた(猪熊真理子著・サンクチュアリ出版)』
オンラインサロン『自信を持てる私になるためのコミュニティサロン「私らしさのつくりかた」』

株式会社OMOYA https://www.omoya-inc.com/
女子未来大学 https://www.joshi-mirai.com/
猪熊さんのTwitter https://twitter.com/Mariko_1218


伊美 裕麻 / 株式会社NTTドコモ
通信事業会社で教育・キッズ事業を担当、子ども向け
スマホアプリ「dキッズ」のサービス企画・開発に従事。
2018年に息子が誕生、保育園落選による延長も含め約1年半の育休を取得。育休経験をもとに「育休シミュレーター」
およびWebメディア「YASUMO」を個人で開発・運営、
個人書籍「育休はじめてガイド」を発刊。
現在はリモートワーク、フレックスタイムなどを活用しながら、体力無限大の4歳の息子と妻と暮らしている。

Webメディア「YASUMO」「育休シミュレーター https://yasumo.me/ikusim/
dキッズ https://kids.dmkt-sp.jp/parents_top
伊美さんのTwitter https://twitter.com/13imi

橘 実花 / 株式会社LayerX
大手小売業の本社事務、Sierでのシステムエンジニアや、SaaSの法人営業などを経験。
第三子を妊娠を機に、”妊娠や出産をキャリアの壁にしたくない”という思いから退職し、妊娠中から業務委託でのスタートアップ企業へジョイン。事業開発・オペレーション構築などを経験し、第4子を出産した後、正社員になったものの、さらなるステップアップを目指し、Layer Xのカスタマーサクセス担当として入社。プロダクト愛と顧客愛が止まらない、毎日楽しくチャレンジングな日々を過ごしています。
中2、年長、年中、2歳の4人の子どもを育てています。

LayerX https://layerx.co.jp/
LayerX採用情報 https://jobs.layerx.co.jp/
橘さんのTwitter https://twitter.com/tacchiyy062?s=21


「男性育休って本当に必要?」ダイジェスト版

 イベントダイジェスト版、スタートです。

男性育休って本当に必要?

伊美さん:育休経験者として、育休は必要だ、と力強く言いたいと思っています。私は妻と子供の3人暮らしの核家族です。子供が生後1ヶ月と、10ヶ月〜1歳の時の2回に分けて育休を取得しました。人手の面からの話ですと、とにかく育児は手が足りません。パパ側も当然のことながら、育児の現場にいないといけないかなと思います。

キャリアの目線では、女性だけ育児、男性は休まずに外で働こうと分割していると、どんどん分断されていってしまうので、それぞれがバランスをとりながら育児に取り組めるのが大切ではないかと思います。

橘さん:男性育休を取得するのが目的ではなくて、育休は「準備運動期間」ではないかなと思います。育休明けに、実は女性側の負担が多くなることが多いかと思います(保育園の送り迎え、夕食作り等)。そのことから出産直後から男性が育児に関わることで、家庭での文化を築くことができます。保育園の送り迎えも男性が行きやすくなるスタートラインとなるので、男性育休は必要かなと思います。

猪熊さん:私も「男性育休は本当に必要か」という問いに対する答えはYesです。ただ、課題はあるよねという考えです。仕事より子育ての方がアンコントローラブル(コントロールできない)で、うまくマネージメントできないという点があります。相互理解のためにも、育休は必要だと思います。

ただ課題はあります。社内理解や風土にはまだ課題があるのと、男性は育休を実際に取れても1週間程度という方が多いかと思います。もう一つ、女性側から悲痛な声を聞くのが、夫婦両方同時に育休を取る際のネガティブな面です。旦那さんの家事能力が低いと、二人とも家にいることで、旦那さんの食事を作らなくてはいけなかったり、お皿の2度洗いが必要だったり...。男性側のスキルアップも必要なのかなと思っています。

上原さん:育休をとったあとのことが、結局大切ですよね。育休明けに毎晩夜遅くまで仕事をしています、という状態だと、何のための育休だったのか分からない。育児を協力してやっていく体制を作り上げるのが大事だと思います。会社としても、それを当たり前のこととして受け入れなければ人が定着しないのが現実ですね。

キャリアもライフもトレードオフにしない働き方

千葉:#キャリアもライフもトレードオフにしない働き方  は上原さんの会社(Xtalent)が今月(3月)開催したイベントのハッシュタグを借りています。上原さんに少しお話いただきます。

上原さん:弊社で出したレポートに沿ったお話を少しさせていただきます。
ハイライトは下記の4点となります。

1. なぜ、育休復帰後の女性は職場で「違和感」を感じるのか
2. なぜ、日本で女性管理職が増えないのか
3. なぜ、男性も女性も生きづらいのか
4. 多様な人材活躍のために企業はどうすればよいのか

女性は育休後に昇進機会の減少であったり、責任の少ない仕事を与えられる等を経験しています。逆に男性は、こういった経験は少ないようです。また女性自身が育休取得後の昇進への希望がある人は全体の3%しかいないという結果になりました。会社にとっても大きな機会損失になっていると思われます。

変わって家庭環境に関する質問に「どのくらいの家事を希望しますか」と男性・女性にそれぞれ聞いた際、それぞれ半々(50%)で負担したいという回答でした。実際の負担はどうかという質問の回答は、女性が50%以上、男性が50%以下という回答でした。女性に負担がかかっているわけですね。

この問題は、男性がやる気がないのかというとそれだけではなく、そもそも会社の制度の充実や、その制度の取得のしやすさ等が整っていないという実態も関係していることが分かっています。

さまざまな因果関係がありますが、男性には使えない・使いにくい会社の制度があり、男性(夫)は仕事が忙しくなり、家庭で女性(妻)の家事分担が増え、結果女性の昇進意欲が減るという現状があるということが見えてきました。男性も女性も、キャリアをトレードオフしないような働き方を推進していくことが大切かと思います。

詳しい調査結果は、下記をご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000049256.html

猪熊さん:とても興味深い調査結果ですね。

私が女性の皆さんにお伝えしているのは、1日24時間の限られた時間を、仕事か家庭のどちらに使うかと天秤にかけるのではなく、「包括的」に見るのが大切という点です。また女性にはキャリア、ライフ、ヘルスの3つの軸をホリスティック(全体的)に考えましょうとお伝えしています。子供を授かりやすい年齢や自身の健康(ヘルス)の知識を持つことで、キャリアとライフの選択も変わります。

自分のなかで何を大切にしていきたいか、という考え方も一つの軸ではなく「シーズン」に分けて考え、今はこうだけど、3年後にはこうなっているかもしれない、という考え方を推進しています。企業側も単なる業務効率だけではなく、社員が大切にしたいものを大切にできる働き方をつくっていく必要があるなと思います。

橘さん:私は4人子供がいる状態で現職のLayerXで面接を受けましたので、そのことがネガティブにならないか心配でしたが、上層部の方も子育て世代の方が多く、とても理解のある環境が整っており、勇気をもって入社できました。上の人が男性育休を取得していると従業員全体にも伝わりやすく、会社としてとても良い取り組みができているのではないかなと思っています。

伊美さん:比較的大きな会社で私も働いていますが、制度として色々整っていて、休みやすさもあり、助かっています。育休明けは時短で仕事を開始しましたが、コロナによってよりリモートワークが推奨され(もともとリモートワークはあった)、フルタイムで仕事がまたできるようになったというのもあります。働き方のフレキシビリティさが、とても大切なのではと思います。

#安心して子育てできる社会 #仕事と育児の共存  に対して、今企業が求められていることとは

猪熊さん:子育てをする人たちが損をしない(給料や評価が下がる等)という会社になるのが、大切だと思っています。社員の生きがいややりがいを考えると、より良い環境を提供したいと考えられる経営者の方が率いる会社だけが、将来的には生き残っていくのではないかと思っています。

伊美さん:一働き手としては、フレキシブルに働ける環境が非常に大切だと思います。それは育児だけでなく介護、さらには趣味等のためでも可能になると良いだろうな、と。男性育休に関しては、企業側と働き手が仕事と生活のことをもっと話せるようになっていくと、働きやすさに繋がっていくのではと思います。

橘さん:私は育休を13年前くらいに取得しました。当時は妊娠しました、というのも後ろめたかったのを覚えています。その頃からだんだん社会が変わってきて、男性育休が当たり前になることで、これから出産を希望する女性が居心地の良い環境になれば良いなと思っています。そのことから、男性育休の取得は浸透していって欲しいなと思っています。

猪熊さん:安心して子育てできる企業は増えてきています。いまの会社が働きづらければ、働きやすい他の会社を見つけるのが重要だと思います。自分で頑張らないといけないという「心理的ハードル」があったりするものですが、今回のようなイベントで勉強の機会を活用して、自分の意識を変えていくというのも必要ではないでしょうか。個人には選択の自由がある現代は、企業側は柔軟な働き方を整備するのが大切だと思います。

上原さん:猪熊さんに共感します。力学が市場の中で変わってきて、働き手に優位な世界になってきています。その考えにアップデートできない企業は、良い人材を採用できないという時代になっています。変わろうとしている企業のお手伝いを、弊社としてはできれば嬉しいなと思います。

千葉:まとめに入ります。今回は登壇者の皆さんに登壇をご快諾いただき、感謝しております。1時間という限られた時間で、男性育休に関してすべてを網羅できるとは当然考えておらず、また弊社はテクノロジーを活用したベビーテックの企業として「テクノロジーで子育てを変える」をミッションとしていますが、一社でこれを形にできるとは思っていません。さまざまな企業や官民連携等で、いろんな人を巻き込んで形にしたいなと思っております。
イベント後は、登壇者の皆さんのソーシャルメディアに自由に繋がっていただければと思います!


イベントのアーカイブ視聴

イベント全体を聴いてみたいという方は、以下からご視聴ください。ファーストアセントではこれからも知ったり、考えたりする機会となるイベントの企画を行う予定です!


【告知】企業向けの子育て支援サービス「ベビケアプラス for Business」の先行トライアル受付を発表!(2022年3月29日)

今回のイベントで議論したように、今、企業側では仕事と生活の両立をめぐる状況は近年大きく変化しており、求職者側もライフステージの変化に安心して働ける企業を重視する動きが強まっております。企業側は制度のみならず、安心して子育てと仕事が両立できる環境を整備することが求められており、こうした取り組みが“離職率軽減”・“多様な人材採用”・“従業員の満足度向上”に直結する状態となっております。

そうした背景を受けて、当社では企業側の育児サポート支援をする新サービス「ベビケアプラス for Business」をリリースして、先行トライアル企業の右結を開始しました!(今回は限定30社です!noteをご覧の皆様には少しですが先行案内しますのでご興味ある企業の方はお申し込みくださいませ)

具体的に以下のお悩みを抱える企業の課題解決にお役立ちできます(一例)

・育休明けに社員が退職してしまう
・産休や育休中の社員に対して具体的な福利厚生サポートを探している
・男性社員への子育て支援で具体策がみつからない
・子育て世帯に働きやすい点を採用活動においてもPRしたい
・職場での育休への理解に繋げたい

こうした企業側の課題に対して、法改正により求められる環境の整備の対応を「ベビケアプラス for Business」でサポートいたします(一例)

・育児休業・産後パパ育休に関する研修の実施サポート
・育児休業・産後パパ育休に関する相談体制の整備(相談窓口設置)サポート

お問合せページ
https://babycare-plus.com/contents/business.html

※限定30社の先行トライアル企業募集となります
※先着順ではなく、全ての申し込み頂いた企業様に先行トライアルを適用できるわけではない旨、ご了承お願い致します

申し込みフォームには質問もできますので、少しでも気になる企業の方にはまずはお問合せ頂けますと幸いです。



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