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ひとりっ子のワガママにどこまで付き合うか

最近息子が、指しゃぶりをする。

「もうすぐ4歳の今、なぜ急に?」となった私と夫は、最近年下の従兄弟と遊んだから赤ちゃん返りをしているか、または保育園で指をしゃぶっているお友達(保育参観やお迎え時に目撃した)の真似っこをしていたら癖付いてしまったのか、そのどちらかだと思っていた。

衛生的にもよろしくないので、気づいたら注意をしていたのだけれど、直らない。

そんなとき、保育園の担任、数名いる中でも一番信頼しているベテラン先生から、声をかけられた。どうやら先生も指しゃぶりが気になっていたようで、先生曰く、「思い通りにいかないことがあると、指をしゃぶる」とのこと。

その「思い通りにいかないシーン」を掘り下げて教えてもらったところ、早生まれの息子はクラスのリーダー的存在で、これまで息子の要望は、割と自然な形で通ってきたらしい。ところが、他の子達も言葉や意思が発達してきたことにより、息子が「これで遊ぼう!」と言っても、相手の子が「いやだ、今は違うことがしたい」となって、そうなると、息子はおもしろくない。気持ちが切り替わるまで、ふてくされて指が口元にいくことが増えてきた。

子供なりに、気持ちをどうにかコントロールしようとしつつも、その段階で溜まるフラストレーションが無意識のうちに動作として現れてしまうのだろう。これは赤ちゃん返りと同じような仕組みかもしれない。

ひとりっ子の息子は、赤ちゃん返り未経験。
我が家にいる「子供」は息子だけなので、いくら私や夫が「親も自由に好きなことをしよう」という考えを持っていたところで、基本的には息子優先になる。

もちろん、時間や金銭、体調、教育的な都合で息子の思い通りにならないことは家にいても大いにあるのだけれど、叶えられる希望は叶えてあげたい、というのが私の本音。希望といってもそれらは些細なことで、たとえば「寝る前にパズルがしたい」とか、「ママとテレビを観た後で、パパと寝たい」とか、「ご飯中は僕がわかる話して!」とか、本当に日常的なこと。ママとパパの愛情を独り占めしたがる息子が、正直可愛くてたまらない。基本、ワガママを聞いてしまっているのが現状。

聞ける範囲のワガママは聞いたら良いと思う反面、たぶん兄弟がいたら、子供一人当たりの「聞ける範囲」はもっと狭まるのだと思うと、色々と考えさせられるものがある。

じゃあどうしたら良いのか、どの程度ワガママに付き合うのが子供の成長においてベストなのか、というと明確な答えは出ないのだけれど、ひとつたしかに言えるのは、息子も外で頑張ってるんだなということ。

家族以外のコミュニティーの荒波に、3歳にしてしっかり揉まれていて、それは親から見たら、もちろん冷や冷やはするけれど、同時にすごく頼もしいこと。そうやって揉まれながら、人は自分の本音や置きどころを見つけて強くなるから。

この指しゃぶり、しばらくはそっと見守ろうと思う。


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