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急成長フェーズでも最強の組織でいられるために重要なこと

こんにちは。全ての人の可能性に光をあてていきたい山口です。
今日は、A Inc.(エース)が組織においてどんな考え方を大切にしているか、そしてその背景にある理念について普段考えているこをまとめてみたいと思います。

プロローグ

 その前に、A Inc.(エース)という会社は、常に新しいプロダクトを生み出すための機会を模索し、未来をGoodでCoolなものに変えるためのチャレンジをし続けているコンパウンドスタートアップです。
シングルプロダクトで、一つの事業を大きく育てるというよりも、コア価値をつなぎながらマルチプロダクト展開をしていき、複利的な事業成長を狙う方針をとっています。なので、複数の素晴らしいプロダクトを生み出し続けるためには、何よりも不明瞭な状況の中でも熱意を持って挑戦し続けられる仲間が必要なんです。

そうした中で、成功することも失敗することもあると思いますが、人の可能性に光をあて、多様な個性が最大限に輝ける世界を作ることに全力を注いでいます。
では、その方針を実現し続けられる強い組織はどうやったらできるのか。

組織において大切にしている3つのこと

とても大雑把な言い方になるかもですが、我々のようなベンチャー企業は、資金が潤沢にあるわけでもリソースが膨大にあるわけでもないです。そんな状況におかれている企業は少なくないと思います。そんな中で、競争優位を作っていくためには、色濃いカルチャーを醸成していく必要があります。

個人的には、「いいやつが挑戦し続けられる組織が強い」という信念を持っています。なので、そのための環境、仕組みを構造的に作っていく必要があります。

細かく分けると多岐に渡りますが、シンプルに言えば大きく3つの要素のサイクルが噛み合い循環することが重要と考えています。

1.自社に魅力を感じている最高の仲間が集まり続ける
2.その仲間たちが、最大限才能を発揮し続けられる
3.発揮された才能が同じベクトルに束ねられる

 実際に言葉にしてみると、至極当たり前のことではありますが、実は蓋を開けてみるとそれを実践できている企業はそれほど多くありません。
目的と手段が入れ違ってきてしまっていることも散見されていますし、特に旧来型の人事体制を維持しながら、新たな改革を余儀なくされている企業の中で、本質から外れてしまったHOWをとにかくやる。そして、それが現場のためにもなっていなければ、実は人事部としてもやりたいものではないというような悲劇も起きたりしているのが実情です。

ではなぜ、そのようなことが起こるのか。

それは、経営と人事を切り離して考えてしまうことが多いからと私は思います。本来は人事とは、経営の一つの要素であり、具体抽象の行き来はあれど、根本的には一体となって考えていかないといけないものです。

様々な他の主要素と複雑に絡み合っているものなので、機能分化し個別最適で効率良く実行していきたい気持ちは分かるのですが、スタートアップでそれをやってしまうと間違いなくグロースしません。
勝負期に限って成長に足止めがかかる事象が内部から起こります。外部要因で負けることよりも、内部から崩壊して負けるケースの方が多いと言っていいくらいです。

急成長フェーズのスタートアップでは、経営イシューとして経営陣が一丸となって向き合うのはもちろん、経営戦略と人事戦略を統合して考えていくことが重要です。

なので、時には大手企業では戦略的にNGとされている選択肢がベンチャーには必要なときも多々あります。逆に、大手企業では上策でも急成長フェーズのベンチャーでは下策となることもあります。

特にそのような捉え違い、起こりやすい「採用」においての考え方は、要注意かと思っているので、(自戒を込めて)よくやってしまいがちのNG事項を詳細を踏み込んでまとめたいと思います。

【NGその1】今ある課題のみを軸にした採用をする

 ベンチャー企業が現在課題だと判断しているものは、瞬時に変化し、かつその課題が正しいかも定かではない状況です。つまり方針転換やゲームチェンジは数ヶ月単位で起きていくものです。なので、過去〜現在の状況を基準に採用を行うのではなく、将来の課題に対応できる人材を見極める必要があります。
そして、そのキーパーソン採用には時間がかかるため、1年以上先を見越した採用計画が必要であり、そもそも企業成長を圧倒的にドライブできる人材はすぐに見つからないことが多いため、自分たちの会社の都合や事業のペースを将来幹部になるだろうキーパーソンに無理強いをしていては話にならない。

なので、経営陣は誰よりも先を見通して、今の会社には全くない課題を想定した上で、採用を考えていく必要があります。
※そのため、成功している急成長スタートアップの多くは、大型調達による採用投資を積極的にし、この不明瞭な未来へのリスクに対して余裕を確保しています。

どこまで見通していかないといけないかは、募集しているポジションの役割や採用難易度にもよると思いますが、基本的な考え方は変わらないといえます。

▼教訓
採用においては将来の課題に対応できる人材を見極めることが重要であり、そのためには過去や現在の状況に囚われず、将来の成長可能性を見据えた計画を立てる

【NGその2】メンバーが増えてから、ミドルマネジメント層を採用する

もう本当にこれは、やってしまいます。。
人手が足りない、なんとか事業を運営していかないといけない。そんな中で、マネジャークラスを採用したくてなかなか見つからない。そうこうしているうちに事業は大きくなっていく。
さらには、一定の拡大をした組織の中では、いきなりミドルレイヤーを採用するとハレーションが起こることも決して少なくない。

「これだけ貢献してきた私を差し押さえて、リーダーだって?!」
「外部から登用されるなんて、どれだけやれるのかお手並み拝見だな」

こんな声が現場から聞こえてくること間違いなしです。

どんなにいいやつで組織を固めても、当然人間ですから、嫉妬や妬みをゼロにすることは難しいと考える方が良いでしょう。

・そもそもの採用難易度が高くリアルタイムで欲しい時に採れない
・外部からの登用に対して組織内部から拒否圧力が働く

上記の点からこの事象は適応課題化しやすく、なかなか解決されないので組織崩壊を起こすきっかけになるといえます。
先ほども触れましたが、ここぞという勝負期にこそ、びっくりするくらい内部インシデントによって成長阻害をされます。

ですので、先手先手で経営と事業、組織を見据えて、根本的な方針やそれに沿った構造を、強い意志を持って考え直さないといけないです。

▼教訓
事業、プロダクトを生み出し、新しいチームを作るときは、メンバーからではなく、ミドルマネジメント層から登用していくことが重要

【NGその3】超絶優秀な候補者がいるのに、現在当てはまるポジションがないから採用を見送る

これは、皆さんどうでしょうか?
経営と人事が切り離されていると、この事象はかなりの確率で起きると思います。
・その候補者の希望年俸が今現在の自社の給与水準に対して乖離しているから、とりあえず見送っておこう
・どのような仕事をやってもらうのか不明瞭で、パフォーマンスの見通しが立たず持て余すかもしれないので、ポジションができてから再検討しよう
などなど、このような事象を呼び起こす言い訳は数多く存在し、その意思決定を後押ししてしまう。

蓋を開けば、見送った候補者は別のベンチャー企業のBoard Memberになってしまい大変後悔しているなんていうことも少なくないですよね。

未来の成長にBetするという判断基準を経営陣が強く持ち、人事も同じ景色を見ていれば、このような大きな機会損失を防ぐことができる。
当たり前ですが、超絶優秀な人たちは、自分たちの都合のいいタイミングで採用市場に現れるわけでもないし、ましてや入社する時期も選べるわけでもない。
なので、才能豊かな最高の仲間に私たちが時間軸にあわせるというスタンスを真摯に持ち続けることが重要に思う。

※ただし、以下の大前提が守られているという中での話ではあるので語弊がないようにはしたい。

●カルチャーフィット>>ミッションフィット>>最後にスキルフィットの順で判断し、迷ったら採用しない
●合否決定を他責にはせず、その人の活躍を最大限支援する

 採用すべき人を見逃してしまうと致命的な機会損失を発生させてしまう。採用を失敗しないに越したことはないけども、ミスを過剰に恐れると機会も逃してしまう。本当に優秀な人であれば、どんな状況でも経営につながる本質的な仕事を見つけて自律するものだと思う。

▼教訓
急成長ベンチャーの最大のリスクは、目先の失敗ではなく、機会損失であると考え、未来の成長にBetするという判断基準を経営陣が強く持つ

【NGその4】自社のドメインに関する知識を過剰に求め、自己の知識と能力を基準に天秤にかける

 これは、事業や組織がとても良いシチュエーションであろうが起きるもの。特に、自分より上の階級やミドルマネジメント層、経営幹部の採用をしようとするときに起こりやすい事象といえる。
会社愛や事業愛が強く、非常に熱量高くコミットメントも高い組織においては、そのドメインの知識を採用面接に来た候補者にも過剰に求めていないだろうか。更には、お会いしている際に「そんなことも知らないのか」というような態度を少しでも出していないだろうか。
「こんなことも調べてない、知らないようでは我々の企業の幹部にはなれないぞ」という判断を一方的にしてしまう。この考えではいつまで経っても本当の意味で実力のある幹部を採用するのは、かなりの長い道のりとなるだろう。

なので、今現在のドメイン知識量で判断するのではなく、重要であるのはコンピテンシーを見極めていくこと。その候補者がどのように知識を深め、それを武器に成果を上げていったかを理解し、それを我々の会社でも再現できるのか。これを把握することが大切。
それを再現できる優秀な人であれば各事業にける固有知識は入社後に十分キャッチアップしてくれると言える。そして、その幹部が実力を発揮しやすいように周りもフォロワーシップをもって迎え入れることで大きくチームは飛躍するでしょう。

▼教訓
今の事業や組織にはまだないもの、成長のために大切だけど、まだできていない経験を持っているなど、「補完関係」にある人を採用し、組織能力を厚くする

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