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ルールは守るか変えるかの2択


2023年1月26日(木)朝の6:00になりました。

このnoteのルールはただひとつ。毎朝6:00の更新です。

どうも、高倉大希です。




ここ数年で「ブラック校則」ということばが随分と広まりました。

「ツーブロック禁止」とか「下着の色の指定」とか、それってどうなの?と思われるような校則に新しい名前がつけられたわけです。

それに伴い、「校則を変えようとする生徒の動き」や「校則をなくす学校」にスポットライトが当たるようになりました。


苫野一徳准教授(教育学)は「学校のシステムは多くが『みんな同じが美徳で効率的』となっていて、多様化への対応が追い付いていない」と話し、「子どもが声を出せる環境を整える必要がある」と指摘している。

日本経済新聞『ツーブロ禁止、下着は白…「ブラック校則」見直しを』より


はじめから変えられないものだと思い込んでしまうのではなく、変えるための努力をする。

その先にある「自身の働きかけによってルールを変えることができた」という経験は、間違いなく大きな価値になります。


ただ、「校則そのものが悪いわけではない」という視点も忘れてはなりません。

「ツーブロックにしたい人が、どうしてツーブロック禁止の学校を選んだの?」という意見にも筋は通っています。

情報が開示されていることが大前提にはなりますが、入学してから「そんなことは知らなかった!」と言うのは、すこしおかしな話です。

当事者たちが納得して選択しているのなら、何も問題はありません。


まず「言葉」によって正しい認識にいたり、「言葉」を磨くことでその認識の確度を上げていく。そして「言葉」を使って相手の行動を変えていくことで、仲間を増やし、世の中のルールや空気を変えていくことが可能なんです。

瀧本哲史(2020)「2020年6月30日にまたここで会おう」星海社


教育実習に行った際に、レクリエーションの進行を任されたことがありました。

担当の先生から「とても難しいからがんばってね」と言われたことを今でもはっきりと覚えています。

はじめは「レクリエーションのどこが難しいのだろう」と思っていたのですが、いざやってみると、その難しさを実感することとなりました。


お調子者の子どもたちが「わざと負ける」という動きを見せはじめたのです。

本当は余裕をもって勝てるはずなのに、わざともてあましてみたり。

いちど勝ちが確定したにも関わらず、ふたたび動き出してみたり。


まわりの子どもたちもはじめはげらげらと笑いながら見ていたのですが、精神年齢の高い子たちから次第につまらなさそうな表情を浮かべるようになっていきました。

そして最終的には、ふざけて楽しい「当人たち」と、遊びが成立せずにシラける「その他」という構図ができあがってしまったのです。


実習生のときにこれを経験することができたので、自分が学級をもった際には、前提を整えてから遊びはじめるということを常に意識していました。

ルールは、守るか変えるかの2択。

かつ、変えるのであれば、全員に周知する必要がある。


仮に複雑なルールがあったとしても、プレイヤーがルールを把握しておく必要はないし、それどころか今のスマートフォンのゲームなんかは、一度もゲームを遊んだことがない人を前提にしてチュートリアルを作り込んで、基本的なゲームをプレイできるようにするのが当たり前だ。

ゲームの話を言語化したい」より


ルールを知らなくても参入しやすい。かつ、ルールを破ることができない。

きっと、子どもたちが「ゲーム」にハマるのは、このような理由なのだろうなと思います。


Aボタンを押したときに繰り出される攻撃の威力を、プレーヤーの意思で決めることはできません。

フラワーをとらずにファイヤーを出すこともできませんし、レベル1のまま魔王を倒すこともできません。


全員がおなじルールの下で動くからこそ、ゲームはおもしろくなるのです。

現状に不満があるのであれば、文句ではなく提案に昇華させなければなりません。





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