僕が英語コーチになる理由 第1話 「人の為」と書いて「偽(いつわ)り」と読む
僕はくすぶっていた。
2022年10月下旬のこと。
こんなはずじゃなかった。
暑い夏を文字通り駆け抜け、10月上旬に人生初のトライアスロンを完走した。
中旬にはライフワークのFire Keeperも、過去最高の身体のキレで見事な炎を上げた。
僕は絶好調!なはずだった。
しかしその後、僕の心の火はどんどん弱くなっていった。
また、すぐにやりたいことが出てきて心に火が点くだろう。そう気軽に考えていたけど、なかなか気持ちが上がって来ない。
それまでは5時起床だったのに、早起き出来なくなった。ジムに行くのが億劫になった。おまけに左足首が痛み始めた。検査の結果、関節に故障が見つかってドクターストップがかかり、走れなくなった。
酒の量が増え、毎晩のように馴染みのバーで飲んでいた。
無気力感に支配され、ぼんやりとする時間が増えた。
一体、僕はどうしたんだろう?
*
実はその頃、僕は今やっている仕事に気持ちが入らなくなっていた。自分が「やりたいこと」と「やるべきこと」が一致しなくなってきていた。そのズレは当初、些細なものだったが、気がつくと致命的な位に広がっていた。
天職だと信じた仕事だったのに。
日曜日の夜が憂鬱で仕方なかった。そしてまた酒を飲んだ。それでも「みんなの為にがんばらなきゃ」と自分に言い聞かせ、月曜日に家を出た。
「人の為」と書いて「偽(いつわ)り」と読む。正にその通りだ。
僕は自分を偽っていた。
多分、ずっと。
そんな時、2年前『プロキョウイク者養成講座』でペアを組んだ盟友やまちゃんから連絡があった。
「これ、さいとうくんにめっちゃ向いてると思うねんけど、どう?」
『英語コーチ養成講座』。
なんだコレ⁉
それが僕と『英語コーチ』との出会いだった。
【続く】
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