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性描写が苦手なのでそこはふっとばして小説を読みますが何か文句でも?

最初に読んだ小説が何かは覚えていません。子供の頃は折原みとの少女向け恋愛小説(背表紙がピンクなのが非難されていた不思議な時代)が大好きでした。当然ですが小学生が読むものなので、性的な描写はありません。せいぜいキスが出たらいいとこです。
 でも、それがよかったんですよ。
 余計な性描写なしでも、昔の小説や漫画は会話とかエピソードだけで十分面白かった。谷川史子の漫画なんて最高でした。穏やかでユーモアがあって露骨な描写は一切なくて。
(もう予想ができたでしょうが、ここから先は年寄りの愚痴ですので、読みたくない方は別なページに移動しましょう)。

 自分でファンタジー小説を書いていたこともあって、創作の参考にならないかなと思ったのと、単純に小説が読みたいなというのもあり、
 ここ一ヶ月、メルカリなどで手に入るロマンス小説(海外のもの)を読み漁りました。

 性描写がきつすぎて閉口。

 まともに読んでいられないので、そこは飛ばし読みしました。私が読みたいのは会話とエピソードであって、エロじゃないのよ。

 だったらロマンス小説読まなきゃいいじゃないかって?

 いや、私実は、殺人事件が苦手なんです。
 やたらに嫉妬や復讐が出てくる話も苦手。
 ホラーや暴力は一切見れない。
 たとえ演技でも、
 暴力や怒鳴り声が見ていられない。

 こういう過敏さを持っているので、
 日本のドラマ、ほとんど見れません。
 なぜか韓国ドラマの優しいやつは大丈夫。
 自分でも何が基準かよくわかりません。

 ロマンス小説でも日本のはなぜ駄目かというと、やっぱり性描写が気持ち悪いから。

 ロマンスって、みんな、
 性描写が目当てで読んでるんですかね。
 一冊の半分以上が性描写みたいな本もありました。そういうの書いてる人に限って、リタ賞受賞とか、タイムズのベストセラーとかになってたりする。なんでやねんって思う。


 わかっていますよ。
 ロマンス小説を読んでおきながら、
 性描写が嫌だなんて。
 寿司を頼んでごはんが嫌だと言うようなものだと。

 でも私はやっぱり、
 性描写が嫌です。
 暴力より嫌いかも。


 私が面白いと思ったのは、クリスタン・ヒギンズの2冊です。この人の作品は2冊しか翻訳が見つかりませんでしたが、もっと読みたいです。
 露骨な性描写がなくて、
 主人公の人生の描写がしっかりしていて、
 出てくるキャラも面白くて、
 ストーリーも切り替わりが楽しい。

 なんでこういう人の作品が2冊しか見つからないのかなと(この方もリタ賞取ってます)不思議ですが、
 もしかしたら、
 性描写がないからなのかな。


 性描写のない小説が読みたい。

 私が好きな日本の作家は、
 大山淳子さんと津村記久子さんです。
 この二人の作品が理想。

 最近読んだロマンスでいいのは、

クリスタン・ヒギンズ
『最高のプロポーズは一度だけ』
『最悪で最高の恋人』(リタ賞受賞)

性描写はやめてほしかったけど、話が面白いのは、

クリスティーナ・ブリトン
『侯爵と内気な壁の花』
(主人公がまじめで好き)

ジャッキー・ダレサンドロ
『赤い薔薇を天使に』
(主人公がめちゃめちゃいい人で、家族もみんな面白い)


 駆け引きとか意地悪は嫌いなので、
 いい人がそのまま幸せになる話が好きです。
 裏切り系、戦い系は嫌いです。


 好みがだいぶ偏ってるのですが、
 とにかく、性描写が苦手。


 昔、
「女の人に性的なものを見せてはいけない」
 という常識があったのを知ってますか?
 あれ、ほんとに体調崩すからなんですよ。
 実際に悪影響があるからです。

 悪ガキが女の子にポルノを見せてキャーみたいなのは、かなり厳しく怒られたものです。
 それを最近のネット広告ときたら、
(年寄りの愚痴になってきたので以下省略)


 つまり、
 私みたいな過敏な人にとっては、
 安心して読める小説や漫画も、
 安心して見れる映画やドラマも、
 ほとんど存在していないことになります。

 なかなかしんどいんです、これ。
 動画も怖いから見れないし、
 周りの人と話が合わないし。




 まとめると、

 殺人事件が起こる作品はだめ。
 暴力、けんか、復讐系がだめ。
(半沢直樹が怖いと言ったら、わかっていただけるでしょうか)。
 性描写一切だめ。

 せっかくストーリーもキャラも最高なのに、
『股の間のひだが云々』
 の描写が延々と続いたら、作品が台無しです。


 うっかり暴力描写や性描写に当たると、
 気分も体調も悪くなり、
 ひどいと数日戻りません。

 前に日本のロマンス(を騙ったエロだけの小説)に当たって数ヶ月具合悪かったことがあります。
 ほとんどレイプみたいな話でした。
 日本のロマンス感、おかしいと思います。
 男女不平等だから、男性が性格悪くて暴力的なのは当たり前だと勘違いしている作家が多いんですかね?
 それともそういうSM趣味の人が読む話だったんですかね?


 とにかく性描写苦手。
 日本の漫画を読まなくなったのも、半分はこれが原因と言ってもいいかもしれない。
 普通の漫画でも、
 女性の体の描写がおかしい。

 昔、自分で漫画が書きたくて、教則本を買ったことがあります。そしたら、

『男性の体はデッサンをきちんとしないと描けないが、女性の体はデフォルメしてもいいから正確じゃなくていい』

 と書いてあって、ぞっとしました。
 絵の練習もしていたのですが、人体を描くのが気持ち悪くなり、断念しました。


 漫画の女性の描写はおかしいし、
 たぶんそれは、日本だけではなくて、
 海外の作品もそうなんじゃないかな。

 世界全体で女性差別があって、
 それを内在化してしまってる女性がいて、

 みんな、自分を大事にできてなくて、
 男性の暴力や横暴は当たり前だと思っていて、
 それが作品に出るんじゃないかな。


 前にあるスマホゲームをやっていましたが、
 女性の描写があまりにもひどくて、
 しかも、そのひどい絵を描いているのが、
『女性の絵師』さんだったりして、

 嫌になって、そのゲームはやめました。


 以来、ネットのあちこちで、
『最近の漫画やゲームの女性の描写の仕方はおかしいと思う』
 と発信している人を見るたび、
「そのとおりだ!がんばれ!」
 と思います。


 まとめると、

『性描写や暴力描写のない、安心して読める面白い話が読みたい!』

 という話でした。
 自分で作品書くときもそういうのが理想ですが、どうしても深刻な話になってしまうんですよね。自分でもなぜかわからないです。
 やっぱり人生経験が影響しているのか。

 いつか、優しい名作を書いてみたいです。




追記:同日8時47分

 小説って実は一番罠が多いメディアだと思うんです。映像作品には18禁があるじゃないですか。だけど、純文学にはそういう表示がなく、うっかり読んでから『しまった!』と思う場合も多い。 

 たとえば村上春樹。性描写がかなりきつい。私にとっては気持ち悪い表現が多い。でも誰も危険だとは言ってくれません。世界的作家ですし。エロ描写さえなければ好きだったのになあと思います。

 本の表紙に『性的描写があります』とか『暴力描写があります』って注意をつけて売ってくれないかな。本屋さん、少し考えていただけませんか。未成年だけじゃなくて、私みたいな、生まれつき敏感な人にもそれは必要です。

 開くまで内容がわからない。

 それが本の面白さであり、怖さでもありますね。


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