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保護や年金を受けてる人も、必死で生きているんですよ

記事にスキしてくれた方の記事を読んでいたら『保護や年金で暮らしてる奴は生きてるんじゃなく生かされてるだけ、幸せそうじゃない』と書いている方がいて悲しくなると同時に「それは明らかに誤解と偏見ですよ」と言いたくなったので今書いてます。

私は自分が障害持ちで、生活保護こそ受けたことがなく生活費もかなりギリギリながら自分で稼げていますが、

あくまでそれは、運が良かっただけ。
人より努力したわけではない(もちろんできる努力は全部しましたが、そもそも、障害や精神を病んでたりして具合悪い人は『努力ができる気力や環境』にすら手が届かないのが現実です)
少し時代が前なら、そもそも支援する制度すらなかったでしょう。

障害のある人の作業所では、みんな真面目に働いています。クリエイティブ系(手芸など)では、昼休みも休憩せず自分の作品を作っている人もいます。技術を磨き、運が良ければ販売できるからです。


ある、けっこう重い精神の方は、生活保護を受けながら、自分では買えない本を図書館で借り、通院や体調不良に悩まされながらも、いろいろなことを学んでいます。自炊もきちんとできる方で、料理が全くできない私から見ると神技のようなこともできるんです。

私、デイケアとか病院とか作業所とかいろいろ行ってましたが、

ほんとに『働きたくねー』みたいな怠け態度の人には1人しか遭遇していません。その子はまだ十代で、明らかに反抗期でした(笑)

10年以上前にいた会社では、
『自分の町には雇ってくれる会社がない』
からと、かなり遠くの町から札幌まで通勤している精神の人もいました。もちろん交通費で少ない給料は飛んでしまいます。
それでも、
働く場所が欲しい。
自分の能力を生かしたい、成長したい。


みんな、働きたい。
自分の力で生きたい。

しかし、働く場所がない。

日本の福祉雇用はかなり悲惨です。給料は安い、仕事の内容は雑用以下、やっと採用されたら担当者が決まってなくて何時間も一人で放置されたり(私の実話です)会社の方針が気に入らない社員にバイ菌のように扱われたり(物を渡すとき、汚いものを見たくないかのように全力で体と目をそらす)、
運よく理解ある会社(あまりない)に当たったら、今度は就業時間が長すぎたり、他の要因で体調を崩したり。『いじめられはしないけど誰も関わろうとしない』みたいなソフトな無視を我慢しなきゃいけなかったり。

作業所の人はみんな真面目です。
そもそも、最低賃金またはそれ以下で、年金もつかない仕事、しかも『どうせ作業所じゃん』という偏見もある(それが嫌で無理して一般雇用に行く方もいるが、障害や病気への理解がないから辛いと思う)。それでも働きたいから、めんどくさい役所の手続きを頑張って、支援を利用しているのです。

みんな、できる範囲で頑張っています。

それでも、人並みの収入や能力にはなかなか届かない。
(そもそも『人並み』って何ですかね……)

今は健常者でも、派遣切りや病気などで孤立してホームレスになったり難民になったりしている、大変厳しい社会状況です。

支援が必要なのに、適切な教育を受けていないせいで、公的機関や援助の存在すら知らずにいる人も多いと聞いたことがあります。


さて、冒頭の『保護や年金を受けてる人は生かされてるだけで幸せそうじゃない』という、世の中の偏見に話を戻しますと、

『そんなこと言ってる場合じゃねえんだよクソが!』

という感じでしょうか(失礼!)


会社務めをしながら『あー働きたくねー』と思える人は、社会的にかなり恵まれた人です。

そんなにやる気がない人を雇って、
生活できる給料をくれる会社があるわけですから。


たぶん、負け惜しみでも開き直りでもなく、
病気したり障害があったり、何らかの困難を抱えている人のほうが、

さりげない普通の日常を、
幸せに感じるのではないですか。


そして、より深く物事を考えるのではないですかね。


私は、昔から道に生えている雑草や花が好きで、札幌だとムラサキツユクサを見たら必ず写真撮影するんですが、

季節によって、コンクリートから生えてくる雑草も変化して面白いですよ。
アホみたいですか?
でも、見つけたら幸せな気分になりますよ。

そして、私は昔から、
創作ノートに空想を書くのが好きでした。
空想のキャラと一緒にいられれば幸せ。
自分の頭が産み出したはずのキャラが、全く知らないことを教えてくれることがよくあります。
これは、何物にもかえがたい経験です。
自分で創作してる人ならわかってくれると思う。

『会社に勤める』ができなくても、
パソコンで仕事できる時代なので、
そちら方面で頑張ってる人もいます。

(ただ、貧乏だとネット環境や高価な機器の維持が困難なので、そこは行政とかまわりが気をつけてあげたほうがいいと思うのですが……『気がついたら電話通じなくなってた』みたいなことになる前に)


ああ、
なんだかまた上手くまとまらなかった。
でも確かなのは、

『保護や年金をもらって生きている人も、あなたと同じ人間で、それぞれに困難も抱えているが幸せもときおり感じながら努力(または休養)して生きている』


という、実はごく当たり前のことです。



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