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とあるマンション管理組合がEV充電器を導入する物語 第18話

これは、とあるマンション管理組合がEV充電器を導入するまでの、まちがいだらけの物語です。
なお、この物語はフィクションであり、実在する個人や団体とは一切関係ありません。あくまでエンタメの範囲でお楽しみください。
物語のプロローグはこちら。
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新車を購入することにした堀田夫妻は、次の週末に、最初に見に行ったディーラーを訪れた。担当の営業マンが、玄関で出迎えてくれた。
「お待ちしておりました、堀田様。」
「こんにちは。車の契約をしに来ました!」
なぜか、鼻の穴がふくらんでしまうのが、自分でもわかった。
それから、いろいろとオプションを細かく検討して、契約をした。
「おめでとうございます!」
営業マンが祝ってくれた。なんか、いろいろプレゼントもくれた。正直、うれしい。最新の、EVが、自分の物になる。まさに、時代の最先端を走れるのだ。地球に貢献出来て、妻もよろこんでいる。

そうして、喜びに胸をふくらませて、堀田夫妻はトアールマンションに帰って来た。F号棟のロビーの掲示板に目をやった。
「そうだ、EV買ったんだから、聞くだけ聞いてみようか、充電器のこと。」
「そうよ。EV買ったんだから。聞いてみましょ。ダメならダメで、それだけのことよ。」
EVを購入したことで、元気があふれる堀田明男は、勢いに乗って、トアールマンション管理組合 F号棟 理事の樋口に電話をかけた。

「もしもし。503の堀田です。」
樋口はすぐに堀田のことがわかったようだった。
「あぁ、どうも、こんにちは。どうしましたか?」
「実は、EVを買ったんで、EV充電器を設置してもらえればと思いまして。」
「え?何ですか?」
「EVです。イーブイ。電気自動車。電気で走る、車の。はい。そうです。その、電気自動車です。それを買ったので、充電をする機械を、駐車場に作ってもらえたら、と思いまして。はい。そうです。はい。電気、自動車の、充電をする、機械です。はい。はい。そうです。はい。ありがとうございます。よろしくお願いします。はい。失礼します。」
電話を終えた明男は、妻に言った。
「今度の理事会で提案してくれるって。」
「よかったね!」

☞分譲マンションでのEV充電器のチェックポイント
・駐車場は共用スペースであることが多い
EV充電器を設置する場合、駐車場に設置することになるため、個人で勝手に買ってきて設置する、というわけにはいきません。後々のトラブルを避けるためにも、必ず管理組合の承認を得ておきましょう。

つづきは、こちらから >>> 第19話を読む

(マンション管理組合についてはこちら

マンションeコネクト株式会社



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